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当たり前に疑問を持てること。5歳の娘の自由な発想で考えたい

  • 2024.12.7

5歳の娘に質問された。

「なんで、うえのなまえはないとうなの?」

「昔から決まってるんだよ」

そう返事をすることを躊躇した。彼女の自由な思考を停止させてしまいそうで。

◎ ◎

結婚して名字が変わる時、慣れ親しんだものから離れるのは寂しかった。いままでちっぽけな私なりにこの名前でがんばってきたのに、私の過去も無くされた気持ちになった。両親も口には出さなかったが、結婚の時の悲しい横顔は忘れられない。

初めての彼氏。付き合った当初は名字で呼ばれていた。あんなに甘酸っぱい恋、名字で呼ばれるほどよい距離感。
名前で呼ばれてたら甘酸っぱさの甘さが少なめだったかもしれない。

ほかに名字で嬉しかったことといえば、小学1年生の授業。
「自分の名前を書いてみましょう」
1枚の紙に自分の名前を書いて先生が1枚1枚に花丸をつけ、壁に飾ってくれた。
自分の名前が飾られた時は誇らしく嬉しく思った。その喜びは今でも微かに覚えている。

◎ ◎

名字で悲惨な思い出もある。
中学の時、「〇〇くん名字変わったらしいよ」と、クラスメイトとその子を見に行ったことがある。名札やゼッケンの名字が変わっていた。
これはなにかのアトラクションなのか。なんと無邪気な中学生。
その子はみんなにじろじろ見られ、子供心ながらみんな可哀想だなと思った。

職場は結婚したら自分で選択して旧姓か新しい名字で働ける。私は結婚前から同じ職場だから旧姓と両方使って働いている。どちらでも呼びやすい方で呼んでいいですというスタンス。
しかし社会には色々な人間がいる。
いきなり名字を変えて働き出したらどうだろうか。
祝福ばかりされる訳ではないだろうし、嫉妬などもあっただろう。噂話のネタにされていたのは分かりきっている。離婚だってこのご時世、私だってするかもしれないしその時はみんなの昼ごはんのおかずのネタにされるのは目に見えている。

◎ ◎

やはり娘の一言に尽きると思う。当たり前に疑問を持てることが大事だと思った。
だいぶ私は頭が硬くなっている。結構当たり前が体に染み付いてしまっている。
とっとと夫婦別姓にしたらいい。
結婚した時もバレる、離婚してもバレる、これこそプライバシーの侵害では?
夫婦別姓大賛成である。国もいいところまで話は進んでいる。名字。昔は身分がわかった。
今は身分なんてない!

自由な発想という言葉を使わせてもらっていいのであれば、一定の年になったら「自分の名前を自分でつける」というのはどうだろうか?
芸能人みたい。いわゆる芸名。みんな1人1人個性的な自分の刻印みたいな感じで。
そして自分の色を出しながら生きていけたら楽しいと思う。
例えば、友達との会話で、わたし名前キラリにしたんだー!えーなんで?!輝きたいから、そうかって、私はね、と話したらなんかワクワクして楽しそうだ。

それもまた夢の夢の話かもだけど。当たり前がないのならこれもあり?!
私だったらどんな名前にしようかな?

■内藤芽衣のプロフィール
好きなお酒はサントリー角瓶。

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