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世界の紛争に目を向けた、渾身のドキュメンタリー映画『苦悩のリスト』『子どもたちはもう遊ばない』予告編公開

  • 2024.12.23
『苦悩のリスト』ハナ・マフマルバフ監督&『子どもたちはもう遊ばない』モフセン・マフマルバフ監督
Makhmalbaf Film House

映画『苦悩のリスト』は、2021年、米軍撤退によってタリバンの復権が間近に迫るアフガニスタンの首都カブールを映し出した作品だ。その恐怖政治から、迫害や殺害の恐れある約800人のアーティストや映画関係者たちを、ほんの僅かでも救おうとする有志の活動を描いている。

さらに、映画『子どもたちはもう遊ばない』は、2023年、分断が極限化するパレスチナとイスラエルを映し、憎しみと恐れ、そして不安が沸点に達しつつあるエルサレムの旧市街の人々の姿からその深層を探る内容となっている。

苦悩のリスト
Makhmalbaf Film House

2021年5月、アフガニスタンからのアメリカ軍撤退を契機にタリバンが再侵攻を開始、国外脱出しようとする市民で空港はパニックに陥った。7月には全土を掌握したタリバンからの迫害や処刑等、生命の危機に直面したアーティストや映画製作者を救うための救援グループが発起。

モフセン・マフマルバフ監督はじめファミリーも約800人の「リスト」を元に各所への呼びかけしてゆく中、リストから人数を絞らなければならないという苦渋の選択を迫られる…。

パニックに陥る空港周辺の市民たちと、遠く離れたロンドンで交渉に当たるマフマルバフ監督らが追い詰められてゆく状況が交差する、緊迫のポリティカルドキュメンタリー。

出演:モフセン・マフマルバフ/マルズィエ・メシュキニ/メイサム・マフマルバフ/ハナ・マフマルバフ/ハナの子ども
監督:ハナ・マフマルバフ(『ハナのアフガンノート』『グリーンデイズ』)
撮影:ハナ・マフマルバフ
プロデューサー:メイサム・マフマルバフ
製作:マフマルバフ・フィルム・ハウス
2023 プサン国際映画祭 正式出品/2023 山形国際ドキュメンタリー映画祭 クロージング作品
(2023/イギリス、アフガニスタン、イラン/67分/カラー/DCP/英語、ペルシャ語)

子どもたちはもう遊ばない
Makhmalbaf Film House

映画のロケハンでエルサレムを訪れたマフマルバフ監督。「長年続くイスラエルとパレスチナの紛争に解決の糸口はあるのか」を探るために、街角に佇むアラブ系の老人、アラブ系ティーンのダンスグループ、ユダヤ系の若者等、さまざまな人々に出会ってゆく。

2023年10月のハマス襲撃後の緊張感も見え隠れするエルサレム旧市街のさまよいながら、その迷宮の深層に潜っていくマフマルバフ監督の目には何が映るのか。スマートフォンによる撮影にもかかわらず、確かな構成と映画的な探究心によって、エルサレムの重層的な複雑さをそのまま描き出すことに成功した野心的ドキュメンタリー。

監督:モフセン・マフマルバフ(『カンダハール』『パンと植木鉢』他)
出演:アリ・ジャデ、ベンジャミン・フライデンバーグ、アディ・ニッセンバウム、エルサレムの市民たち
撮影:シャディ・ジャミル・ハビブ・アラー、モフセン・マフマルバフ
編集:マルズィエ・メシュキニ/音響:ハナ・マフマルバフ/プロデューサー:メイサム・マフマルバフ
製作:マフマルバフ・フィルム・ハウス
2024 プサン国際映画祭 正式出品/2024 サンパウロ国際映画祭 正式出品
(2024/イギリス、イスラエル、イラン/62分/カラー/DCP/英語、アラビア語、ヘブライ語)

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