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管理栄養士「同じ量と値段なら…」 豆腐の選び方に、目からウロコ

  • 2024.12.7

いろいろな料理に使うことができて、日々の食卓でもおなじみの豆腐。

食べ応えのある木綿豆腐(以下、木綿)と、なめらかな口当たりの絹ごし豆腐(以下、絹)が一般的ですよね。料理や好みに合わせて、使い分けている人も多いでしょう。

味わいや食感が異なるだけでなく、実はこの2つは栄養価が異なることを知っていますか。

木綿と絹、栄養価が高いのはどっち?

木綿と絹の栄養価を比較してみましょう。

文部科学省の『食品成分データベース』によると、約3ぶんの1丁にあたる豆腐100gの栄養価は、以下のようになります。

たんぱく質:木綿7.0g、絹5.3g

カルシウム:木綿93mg、絹75mg

鉄:木綿1.5mg、絹1.2mg

たんぱく質、カルシウム、鉄ともに、絹よりも木綿のほうが多く含まれています。

たんぱく質は臓器や筋肉、肌、髪、爪など身体をつくる材料となる栄養素。身体のたんぱく質は日々作り変えられていて、毎日食事から摂る必要があります。

カルシウムは丈夫な骨や歯をつくるために欠かせませんが、日本人は不足しがちなので意識して摂取したい栄養素です。

鉄は赤血球の成分であるヘモグロビンの材料となり、不足すると鉄欠乏性貧血になります。女性は月経によっても鉄が失われるので、しっかり摂りたいものです。

これらの栄養素を摂れるという視点で見ると、同じ量と同じ値段であれば木綿のほうがコスパがよいといえるでしょう。

木綿豆腐

絹のほうが栄養価が高いものもある!

しかし、すべての栄養素について木綿のほうが上回っているわけはなく、カリウムやビタミンB1など、絹のほうが多いものもあります。

カリウムは細胞内液に多く含まれ、浸透圧を調節するなどの働きがあり、ビタミンB1は糖質の代謝などにかかわっていて、どちらも大事な栄養素です。

また、『食品成分データベース』によると、100gあたりの量で見ると、木綿は73kcal、絹は56kcalなので、ダイエット中など少しでもエネルギーを抑えたい場合には、絹を選んだほうがよいでしょう。

絹ごし豆腐

豆腐とひと括りにいっても、その食感や味わいが多少異なるように、栄養価も異なります。

もちろん、作る料理や嗜好、目的に合わせて選んで、おいしくいただけることが何よりです。

もし同じ量と同じ値段で売られていて、どちらでも構わない場合には、栄養のコスパを意識して選んでみてもいいかもしれません。

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[文・構成/grape編集部]

小泉明代

フリーランスの管理栄養士、料理研究家。
レシピ開発や記事執筆、撮影の調理、フードスタイリングなど、食や栄養に関するさまざまな業務をおこなう。
健康的でおいしい料理や献立、手軽に栄養摂取できる工夫などを発信している。

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