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<るろ剣>張とのバトルに決着、新井赤空の声にはSNS騒然「某三刀流かと!」

  • 2024.12.5
TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』第33話が放送 ©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱」製作委員会
TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』第33話が放送 ©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱」製作委員会

【写真】「こっからが真骨頂や」刀を手に、笑みを浮かべる張(CV:岡本信彦)

幕末の動乱期、“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心(CV:斉藤壮馬)が、「不殺」の流浪人となって新たな時代を生きようとする姿を描いた『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。これまで舞台や実写映画化など、時代を超えて愛され続けてきた大人気作が2023年に新アニメとして復活。2024年10月からは、第二期となる『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』(毎週木曜深夜1:05-ほか、フジテレビほか/ABEMA・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)が連続2クールで放送。第33話(第二期9話目)は、十本刀のひとり、沢下条張(CV:岡本信彦)と剣心の決着を描いた「禁忌の抜刀」。(以下、ネタバレを含みます)

剣心の名セリフが炸裂

「こっからが真骨頂や」と笑みを浮かべる張は、腰に巻いていた「薄刃乃太刀」を取り出して剣心に襲いかかる。張が「一番の愛刀」と呼ぶその太刀は、薄くて長い刃をもち、ムチのような変則的な軌道で剣心に襲いかかる。この奇剣を完全に操ってみせる張の前に、まともな武器を持たない剣心は足を斬り付けられ、さらには逆刃刀の鞘までも折られてしまい大ピンチに。戦況を見つめていた新井青空(CV:広瀬裕也)は、人質に取られている息子の伊織(CV:田中貴子)を助け出してこの場を離脱することを考えるが、それは言い換えれば、剣心を囮にするという非情な選択でもあった。

序盤、「薄刃乃太刀」を操る張の必殺技が連発。原作でもおなじみの「我流『大蛇』」のほかにも、アニメオリジナル技の「我流『蜷局』」と「我流『毒牙』」も披露。その太刀筋は刀の範疇をはるかに超えるものだが、それでも初見でそれらをかわしてみせた剣心の身のこなしが見事だった。ちなみにこの「薄刃乃太刀」は、剣先をわずかに重くすることで、手首の微妙な返しをそのまま刀の軌道に伝えて操ることができるという設定で、これもいかにも「るろ剣」っぽい。「二重の極み」や「戻し斬り」などもそうだが、技や武器にもっともらしい説明がついていて、(実際にそうはならなくても)ついつい納得させられてしまうのもこの作品の醍醐味のひとつなのだ。また最後には、剣心の新時代にかける強い想いも語られた。伊織を「新時代の申し子」と呼び、自分の命に代えてでも助けると言い放つなど、改めて剣心の生き様が感じられるシーンだった。なかでも「時代を創るのは刀でなく、それを扱う人でござる」のセリフには、SNS上でも「るろ剣の名言の中でもトップクラスに好き」「剣心かっけぇ……!」などの声があがっていた。

TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』第33話より ©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱」製作委員会
TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』第33話より ©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱」製作委員会

剣心、「龍巻閃・旋」で張を撃破

剣心の言葉に心を揺さぶられた青空は、神社に奉納されていた新井赤空(CV:中井和哉)の最後の一振りを取り出し、それを剣心に託す。刀を受け取った剣心は、人斬りに戻ることを恐れて刀を抜くことを躊躇うものの、伊織を狙った張の攻撃を阻止するため、新たに手にした刀で飛天御剣流「龍巻閃・旋」を決める。ついに「不殺」の誓いが破られたかに思われたが、直撃を喰らった張はまだ生きていた。赤空最後の一振りは、不殺の「逆刃刀」だったのだ。

ここでは剣心と張のクライマックスバトルが見どころ。張を挑発して攻撃を誘い、素手の間合いに入って一足飛びに肘鉄を食らわせる剣心もさすがだが、それでもなお立ち上がってくる張のタフさも地味にすごい。それでも、ひとたび剣心の手に刀が渡れば実力の差は歴然で、最後は張の攻撃を全て見切っての貫禄勝ちとなった。この最後の攻防は、カットごとに作画のタッチやエフェクトが変わるなど、クライマックスにふさわしいシーンに仕上がっており、これにはSNSでも「かっけー!!テンション上がる!」「剣心の動きカッコ良すぎ!」などの声が寄せられていた。

赤空が初お目見えでSNSも盛り上がり!

赤空が作った最後の一振りには、辞世の句とも言える言葉が刻まれていた。それは、たとえ子供に恨まれようとも、孫の時代のために刀を作り続けるという、赤空の複雑な気持ちを綴ったものだった。赤空は幕末の動乱の時代において、平和な時代の訪れを祈りながらも、刀匠として殺人剣を作る道を進むしかなかったのだ。この最後の一振りは、そんな自身への悔恨と未来への希望を託したもので、これこそが「逆刃刀」を超えた「逆刃刀・真打ち」であった。青空からこの刀をもらってほしいと言われた剣心は、かつて赤空から「逆刃刀」を受け取った過去を思い出すのだった。

負けてもなお挑発を繰り返す張と、それにムカついた巻町操(CV:山根綺)が「成敗!」とヌンチャクで止めを刺すシーンなど、緊張感のあったバトル後だけにちょっとしたコメディシーンが印象的。また赤空が秘めていた平和への願いも明らかとなったが、孫の時代のために作った「逆刃刀」が、実際に孫である伊織を守る結果に繋がったことは、視聴者としてもどこか救われる展開でもあるだろう。一方、剣心が赤空から「逆刃刀」を受け取る過去シーンでは、情緒たっぷりな夕景とBGMが素晴らしく、改めて剣心が歩んできた道がいかに困難なものだったかが伝わってくる。これにはSNSでも「思わず泣きそうになった」「なんか心に染みる」などの声が寄せられたと同時に、赤空の声に「某三刀流かと!」というリアクションも多く見られ、賑わっていた。さて次回第34話(第二期10話目)「逆刃刀 初撃」は12月5日放送だ。

◆文/岡本大介

TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』第33話より ©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱」製作委員会
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