1. トップ
  2. レシピ
  3. 【油と相性のいい野菜】炒めて正解!ドレッシングと好相性!油と一緒にとりたい野菜おすすめ5選【栄養士ライター解説】

【油と相性のいい野菜】炒めて正解!ドレッシングと好相性!油と一緒にとりたい野菜おすすめ5選【栄養士ライター解説】

  • 2024.12.5
●キャプション
●キャプション

野菜には健康に良い栄養成分が、たっぷり含まれています。さらに、野菜と調理方法の組み合わせで、栄養の吸収がアップするなどのうれしい相乗効果が生まれることをご存じでしょうか。そんな野菜の食べ合わせのコツとして、「油と一緒に食べたい野菜」をクローズアップ。野菜の中でも年間を通して手に入りやすいものから選びました。

トマト・ミニトマト

▲トマト入り麻婆豆腐。リコピンとカロテンの吸収率がアップし、辛味にマイルドなうまみがプラスされます。
▲トマト入り麻婆豆腐。リコピンとカロテンの吸収率がアップし、辛味にマイルドなうまみがプラスされます。

トマトには、強い抗酸化力を持つリコピンとβ(ベータ)-カロテンが含まれ、どちらも脂溶性(油脂に溶け込んで吸収される性質)。肉やオリーブ油、チーズなどに含まれる脂質と組み合わせると栄養の吸収が良くなります。また、リコピンは熱に強く、加熱調理をすると細胞壁がやわらかくなって吸収されやすくなる利点も。トマトには水溶性のビタミンCやカリウムも豊富に含まれているので、ラタトゥイユなどの煮込み料理もおすすめの食べ方。トマトに含まれる、うまみ成分のグルタミン酸(昆布のうまみと同じ成分)も引き出すことができます。

ニンジン

▲卵やツナと炒める「ニンジンしりしり」もカロテンを効率よく吸収できる食べ方。
▲卵やツナと炒める「ニンジンしりしり」もカロテンを効率よく吸収できる食べ方。

オレンジ色に象徴されるβ-カロテンの含有量がトップクラスを誇ります。また、ビタミンCを酸化させる酵素(アスコルビナーゼ)が含まれ、加熱するか酢と組み合わせると酵素の働きを抑えることができます。

バターを使って煮込むニンジングラッセやカレーやシチューなどの煮込み料理、酢と油の両方を使うキャロットラペは理にかなった食べ方といえます。

β-カロテンは皮のすぐ下に最も多く含まれているので、無農薬栽培のニンジンなどはできるだけ皮ごと調理するのがおすすめです。なお、冬に出回る赤色が濃い東洋種の金時にんじんにはリコピンも含まれています。

カボチャ(西洋かぼちゃ)

▲油で炒めて煮込む「かぼちゃスープ」。ビタミンACEを全ていただけます。
▲油で炒めて煮込む「かぼちゃスープ」。ビタミンACEを全ていただけます。

「ビタミンACE(エース)」と呼ばれる抗酸化力の高いビタミン(体内でビタミンAに変換されるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンE)が豊富。カリウムの含有量も野菜の中でトップクラスです。

ビタミンEはビタミンCと一緒に摂ると抗酸化力が持続しやすいと言われています。カロテンとビタミンEが脂溶性、ビタミンCとカリウムは水溶性です。また、カボチャのビタミンCは、でんぷんに守られて加熱しても壊れにくい特徴も。

カボチャの煮物やポタージュなど、料理の最初に少量の油でソテーしてから、だし汁やスープで煮込む調理法は脂溶性と水溶性の栄養を両方活かすことができます。

ブロッコリー

▲ブロッコリーをオリーブ油とニンニクで蒸し焼きしたペペロン風もおすすめ。
▲ブロッコリーをオリーブ油とニンニクで蒸し焼きしたペペロン風もおすすめ。

β-カロテン、骨や歯を丈夫にするビタミンKを多く含み、どちらも脂溶性です。一方、ビタミンC、ビタミンB群、葉酸、カリウムなどの水溶性の栄養素も豊富。

切り口が多いと流出しやすいので、小さく分けすぎずに短時間で加熱するのがベスト。

ゆでるよりも、蒸すか電子レンジで加熱し、マヨネーズやドレッシングなど油を使った調味でいただきましょう。また、小房に分けて下ゆでせずにグリルし、オリーブ油と岩塩などを回しかけるシンプルな食べ方も◎。

ピーマン・パプリカ

▲ピーマンとパプリカの鶏肉炒め。ナッツ類を加えるとビタミンE強化に。
▲ピーマンとパプリカの鶏肉炒め。ナッツ類を加えるとビタミンE強化に。

β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEがバランスよく含まれ、特にパプリカに、より多く含まれています。

また、繊維組織がしっかりしていて、ビタミンCの機能を助けて熱や酸化から守るビタミンPが含まれているため、加熱による損失が少ないことも特徴。青椒肉絲(チンジャオロース)などの油炒めや肉詰め、揚げ浸しなどの加熱調理に向いています。

まとめ

油と相性の良い野菜について、ポイントをまとめると「β-カロテンが多い緑黄色野菜(※2)」「脂溶性ビタミン(A・E・K・D)が豊富な野菜」「加熱に強いビタミンCを含む野菜」となります。この記事で紹介した野菜のほかに、小松菜、ほうれん草、チンゲンサイ、豆苗(トウミョウ)、ニラ、葉ねぎ(青ねぎ)などがあります。野菜選びや調理法に迷ったときの参考にしていただけたら幸いです。

(野村ゆき)

元記事で読む
の記事をもっとみる