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読めますか?日本の伝統色「黒橡」“くろとち”とは読みません

  • 2024.12.5

日本の伝統色を知る

黒橡(くろつるばみ)
黒橡(くろつるばみ)

日本の伝統色「黒橡」とは……

黒に近い濃い灰色をしている黒橡ですが、古くは涅色(くりいろ)とも呼ばれていました。色名にもある橡(つるばみ)は、は櫟(くぬぎ)の古名。実を砕いて煎じ、鉄媒染で発色させるなど染めにも使われていました。『宇津保物語』には「くろつるばみの御小袿(おんこうちぎ)うち出でて」との記述があり、貴族の衣装としても使用されていたことがわかります。橡は元々黒い色であり、黒橡の名前は白橡との対比から生まれました。

黒橡 = くろつるばみ

 

黒橡色はよく喪服に用いられた色としても有名です。奈良時代には身分の低い者にも許された色でしたが、平安時代には貴族階級にも用いられ、幅広い身分の人々に愛された色でした。「黒橡」は、くろつるばみと読みます。

R11 G16 B19 #0B1013/黒橡(くろつるばみ)

「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。

 

 

参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊

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