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勘違いしてるかも? 食生活に関する7つの誤解を栄養士が解説

  • 2024.12.4

「プロテインやサプリメントは摂取すべき?」「ダイエットにカロリー計算は必要?」などの疑問に栄養士がお答え!

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アマティ氏によると、これらのオイルは有害ではなく、バターなどの動物性脂肪やココナッツオイルのような高飽和脂肪で調理するよりも、長期的な健康や心臓病の予防に良いという研究結果も出ているとのこと。

なお、料理やドレッシングに最適なのは、エキストラバージンオリーブオイルだそう。

SCIENCE PHOTO LIBRARY

バランスの取れた食事を心がけていて、活動的な生活を送れている場合は、無理にサプリメントを飲む必要はない。摂取するとしても、食事やライフスタイルを改善する過程で栄養不足が懸念される場合のみ、期間限定で取り入れるのがベター。

ただし、妊活中の人や妊娠中の人、ヴィーガンの人、クローン病や潰瘍性大腸炎、セリアック病などの腸疾患を患っている人、または結腸切除術を受けた人などは、サプリメントの利用が好ましいという。アマティ氏によると、たとえば冬場なら、ビタミンDを10マイクログラム摂取することがイギリスでは推奨されているとのこと。

また、もし一種類だけおすすめするのなら、10人に9人は一日の推奨量を摂取できていないと言われる、食物繊維のサプリメントだそう。もちろん、日々の食事でより多くの野菜などを取り入れて、自然に摂取することを第一に心がけたいもの。

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タンパク質の必要量は、生涯を通じて変化する。最も多い乳幼児期には、「体重1キログラムあたり、一日約1.5グラム」、最も少ない成人期には、「体重1キログラムあたり、一日0.8グラム」が必要で、妊娠中や授乳中は必要量が増加するとのこと。

つまり多くの人は、タンパク質の摂取を過剰に気にしすぎている可能性がある。アメリカやイギリスの成人の場合、ほとんどの人は、バランスよく食事をとるだけで一日に必要な量の2倍のタンパク質を摂取しているそう。特定の病気や疾患がある人以外は、一般的な食事からタンパク質を吸収し、必要に応じて肝臓で新たなタンパク質を作ることができるのだ。

体内でタンパク質を生成するために必要なアミノ酸は、多くの食材に含まれている。特に多くのアミノ酸が含まれる肉や魚、乳製品、卵などの動物性タンパク質も、豆類や野菜などの植物性タンパク質も、十分に摂取できている人がほとんど。そのため、プロスポーツ選手やボディビルダー並みの摂取量を目標にするのではなく、まずは豆類やナッツ、シード類、全粒穀物といった良質な植物性タンパク源を摂取することに重点を置いてみよう。

一日をとおして十分な量の食事をとっていれば、中長期的に体に害を及ぼす可能性のある超加工食品の高タンパクプロテインバーや、プロテインシェイクを追加で摂取する必要はないそう。

Li Zhongfei

男性と比べて、女性は空腹状態でトレーニングを行ったとしても、月経周期によるホルモンの変動や、エネルギーバランスの乱れによる影響を受けやすいため、あまり効果を得られないという。

アマティ氏は、「トレーニング前には、必要なエネルギーを補給するために、複合炭水化物や良質なタンパク質、そしてポリフェノールや電解質、水分を多く含む彩り豊かな野菜をとることが大切です」と話す。

たとえば、冷凍ベリーとシード類を加えたスティールカット・オーツ(挽き割りのオート麦)の洋風お粥や、サワードウブレッドをトーストし、ナッツバターとスライスしたりんご、プラムなどを乗せるのがおすすめ。また、ナッツやシード類、ベリーに、オーツ麦を加えたチアシード・プディングや、ケフィア、ナッツバター、ほうれん草、ベリー、バナナを加えたスムージーなら、準備が手軽ですぐに飲食ができるので、常備しておこう。

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授乳中は特に必要な栄養量が高まるため、水分や栄養、タンパク質、健康的な脂質など、幅広い食材に目を向ける必要がある。

授乳中の母親の体は、子どもに十分なタンパク質や脂質、炭水化物を供給するために、母乳を作り出すことを自動的に優先させるそう。そのため、出産したばかりの母親は、赤ちゃんのためだけでなく、自分の健康のためにも栄養補給を怠らないことが重要。

母乳には、母親が食事でとった栄養がそのまま反映されるので、一日をとおして栄養価の高いさまざまな食品を摂取することがカギとなる。にんにくやスパイス、苦味のある野菜などの味やにおいも、母乳をとおして赤ちゃんに伝わるため、味覚を訓練するうえでも、摂取したほうがいいとのこと。また、ナッツや魚介、グルテン、乳製品、卵なども母乳をとおして与えることで、将来のアレルギーのリスクを減らすこともできるのだとか。

アマティ氏によると、妊娠中、授乳中、そして生後約2年間は「最初の1000日」と呼ばれ、生涯の食習慣を左右する重要な時期とのこと。そのため、この期間は母親と赤ちゃんの健康をサポートする、さまざまな栄養を含む自然な食材を摂取する絶好の機会となる。

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