大人気韓国俳優チョン・ヘイン初ロマコメ『となりのMr.パーフェクト』を見るべき5つの理由

皆さま こんにちは！韓流ナビゲーターみんしるです。

韓流イベントのMCやラジオパーソナリティーとしてお仕事をする傍ら、毎日のように追い続けている韓国ドラマ。今回も私的おすすめ作品や見どころなどをご紹介していきます。

今回は日本でも大人気の俳優、チョン・ヘイン初のロマンティックコメディ！ということで、配信前から話題だった『となりのMr.パーフェクト』です。手がけたのは日本でも多くの人に愛された韓国ドラマ『海街チャチャチャ』の監督＆脚本家コンビで、配信前から楽しみにされた方も多かったことでしょう。

簡単なあらすじをご紹介しますと…

学生時代の成績は常にトップをキープし、アメリカ名門大学に留学後は世界的大企業に就職と、人生で一度も失敗をしたことがない女性ぺ・ソンニュ。そして若手建築家であり建築アトリエ「イン」の代表をつとめ、ビジュアルも性格も完璧で周囲からの評判も高いパーフェクトな男チェ・スンヒョ。

母親が親友、しかもお隣さん同士ということで幼い頃から一緒に過ごした2人は互いの黒歴史を知り尽くしてる間柄です。そんなある日、順風満帆の人生を歩んでいたと思っていたソンニュが突然、帰国をしたことで再会。そして始まるロマンティックコメディです。

チョン・ヘイン出演作は映画も含めてほぼ全て見ている私ですが、言われてみれば確かにラブコメってなかったかも…と気づいた途端、期待が増し増しになったこのドラマ。みんしる的見どころをご紹介していきます！

1. タイトルに込められた意味

日本語のタイトルは『となりのMr.パーフェクト』。ですが、原題は『엄마친구아들』で直訳すると「お母さんの友達の息子」となります。これ、韓国人であれば多くの人が悩ましく思う存在なんですね。韓国の人気エッセイ本『あやうく一生懸命生きるところだった／ハ・ワン著』で、まさにこの「お母さんの友達の息子」についての話があります。

その本に書かれていたのは ”私がこれから先もずっと苦しめられる存在は「お母さんの友達の息子(もしくは娘)」” という内容でした。私のお気に入りの一冊で、とても印象に残っているエピソードです。なぜずっと”苦しめられる存在” なのかというと、母親の友情が続く限り、その子どもたちは常に比較されるからなんですね。

このドラマの場合は息子と娘ですが、第1話の冒頭、登山中に始まる母親たちの子ども自慢バトルは、もうタイトルを見ただけでイメージできるシチュエーション。その激しさにゲラゲラ笑いながら見ておりました。そんなわけでこのドラマ、主人公たちの恋の行方にもかなりの頻度で2人の母親が関わっていきます。

正直、日本の視聴者にはすっかり大人な2人に干渉しすぎでは!? と思われるかも知れませんが、実はこれが韓国らしい母親の姿です。人生リセットするために帰ってきたソンニュに対して母親の言動が厳しすぎるところも、私からすると通常運転。つまり人生も恋愛も当人同士だけの問題ではないという” 韓国のオンマあるある” がふんだんに詰まったドラマなんです。

2. 最初と最後で変化するエピソードのタイトル

このドラマを見て最初に素敵だなと思ったのは、毎話ごとに始まりと終わりで変化するエピソードタイトルです。主人公たちの心の変化に合わせてタイトルが変わる演出が秀逸すぎて、上手い！と唸ったり、時に涙したり。

例えば、仕事も結婚も人生の全てが止まってしまったソンニュが新しい自分の夢を見つけるために動き出す第3話は「停止線」から「出発線」に。第5話では「Go Back」が「告白」に。実は韓国語で書くとどちらも「고백」で同じ字になるんですね。展開に合わせてエピソードタイトルが反対語になったり、韓国語の文字に少しの変化をつけたりと、韓国ドラマって本当にこういう些細な部分の演出が上手！

そんな部分にも魅せられて、また韓ドラにハマってしまうわけです。この作品をご覧になるときは、ぜひそんな細やかなところまで楽しんでください。

3. もう一つのカップルに癒される

主人公のスンヒョとソンニュの恋の行方が気になるのはもちろんなのですが、チョン・モウムと”干潟マン” カン・ダノのサブカップルも見逃せないこのドラマ。そこに賢くて可愛い女の子ヨンドゥちゃんも加わり、主人公たち（そして母親たち）にヤキモキしがちな視聴者の癒しとなるカップルでした。

「情を集める」という意味にもなるチョン・モウムという名前からして、この作品の暖かい存在になると予見しておりましたが、本当に心のあったか～い女性でした。モウムを演じたキム・ジウンはナムグン・ミン主演『わずか1000ウォンの弁護士』でスペックもプライドも高い新米弁護士ペク・マリを演じた女優さん。オススメしたい名作のひとつですが、この時は常にスーツ姿で雰囲気が全く違ったので気づくのに時間がかかってしまうほどでした。

カン・ダノ役のユン・ジオンはこちらも名作ドラマ『恋愛体質～30歳になれば大丈夫』でヒョボンを演じ知名度をあげた俳優さん。主人公3人のうちの1人、ウンジョンの弟を繊細かつ柔らかな演技で魅せました。

ちなみにモウムの母親を演じたキム・クムスンは今年上半期の個人的お気に入りドラマ『ヒーローではないけれど』で偽物ファミリーの母親を演じ、詐欺を指示する悪いアジュンマという印象を残しましたが、今回は親友思いで娘思いなきっぷのいい母親役。主役だけでなく、脇役の演技力もじっくりと味わってください。

4. 小動物系女優チョン・ソミンの魅力爆発

2022年配信されたファンタジードラマ『還魂』シーズン1で盲目の下女に暗殺者、名家の娘まで1人3役を完璧にこなし、その存在感を見せつけたチョン・ソミン。幾つになっても変わらない小動物のような可愛らしさを振りまきつつ、マシンガンのようなセリフもお手のもの。加えて、口角が下がり気味な仏頂面も目一杯見せてくれるところがチョン・ソミンの魅力ではないでしょうか。

そんな彼女が今回演じたソンニュという女性は、このドラマにおいて韓国社会における「長女が抱える苦悩」を体現していて、自慢の娘なければならないというプレッシャーや、長男ばかりが甘やかされるという不公平さなども描かれています。

常に完璧な娘であるため、人知れずたくさんのことを犠牲にしてきたソンニュの「告白」に涙し、人生のリセットに向かって歩き始める姿に拍手を送りたくなった方も多いのではないでしょうか。痛みもときめきも見事に演じ切ったチョン・ソミン、今まさに乗りに乗ってる女優さんです。

5. いつも Mr.パーフェクトなチョン・ヘイン

チョン・ヘインという俳優は「諦めない男」がよく似合います。どんな困難があろうとも愛する人を諦めない『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』の年下彼氏ジュニ、先輩に振り回されながらも任務を遂行する『D.P. -脱走兵追跡官-』のアン・ジュノ、最近では司令官を守ろうとする映画『ソウルの春』のオ・ジノ少佐など。さりげなさの中に芯の強さがきらりと光る男性の役が本当に似合う俳優です。

そんなチョン・ヘインが未だかつてないほど様々な表情を見せてくれるのがこのドラマ。ファンにはもうたまらん！ですよね。ソンニュに振り回されてもヘッドロックを喰らっても、やっぱり愛しているのはソンニュだと覚悟を決めたらとことん支え続ける「諦めない男」。

2人がお互いの心を確かめ合ったあたりから、チョン・ヘインの可愛いが溢れちゃうわけなんですが、個人的には14話の酔っ払ったスンヒョが可愛すぎて悶絶しました。すぐ酔い冷めちゃいますけど…（笑）。爽やかで可愛くて、性格もビジュアルも完璧。終わってみれば『となりのMr.パーフェクト』という日本語タイトルに納得してしまったのでした。

幼馴染が主人公という王道ラブコメでありながら、心が暖かくなるファミリードラマの要素も兼ね備えた作品『となりのMr.パーフェクト』。『海街チャチャチャ』を手がけた脚本家シン・ハウンらしい作風が一際光る作品です。ぜひ一度ご覧ください。

Netflixシリーズ「となりのMr.パーフェクト」独占配信中

みんしる

韓流ナビゲーター。韓流イベントのMCやラジオパーソナリティーとしても活躍中。初めてハマった韓国ドラマはキム・レウォン主演の『屋根部屋のネコ』。今ではNetflix、Amazon Prime Video、Disney＋、U-nextを駆使し毎日のように韓国ドラマを追う日々。最近のお気に入りはキム・テリの天才的演技に唸り続けたドラマ『ジョンニョン～スター誕生』。オッキョン先輩もカッコ良すぎた…