ホリスティックケアの基本は「睡眠・運動・食事」
yuji(以下y) 前編では「真のウェルビーイング」について話したわけですが、山﨑先生自身がウェルビーイングのために、普段どんなケアを実践しているかを教えてくださいますか。
山﨑(以下山) 睡眠の質と量を高めることに、一番注力していますね。7時間以上の時間を確保したうえで、 “質の高い睡眠”を目指します。スマートフォンは寝室へ持ち込まず、「おやすみモード」にして音をオフ。寒すぎず、暑すぎないよう気温にも気を配り、寝る時に着る服は、気温ごとに用意しているんです。これらを続けると、肉体と精神のコンディションがよくなりますね。
y やはり睡眠はとても大事なんですね。
山 定期的に運動もしています。毎日のストレッチと、時々ゴルフやランニング。優先順位としては、その次くらいに食事がきますね。よく「なにを食べればよいか」を聞かれますが、私としては「なにを食べないほうがよいか」を知るべきという考え。極端な制限をするというよりは、なるべく体にとって不要なものを避け、人の手で作られた食事を摂るように心がけています。
昔、かなりストイックな食事法を実践してみたら、かえって体調を悪くした経験があるんです。「これってなんだろう?」と思ったのが、今のスタンスへと変わるきっかけに。理屈やエビデンスだけではダメなんだ、と痛感しました。いかに自分が満足しているか、ということを重視するようになりましたね。
y とても共感しますね。僕も7年くらいベジタリアンだったのですが、後半はあまり体調が優れなかったです。会社員時代は逆に、ストレスで暴飲暴食に陥ってしまったこともありました。短期的な欲求は満たされるけど、腹の底では嫌だな、と思っていた記憶が……。
山 短期的な食事制限はよい面もありますが、極端な手法は避け、楽しめる食事が理想です。心の底から楽しむことは心身に多くのメリットがありますね。加えて、私は一日の終わりの寝る前に、ベッドでよかったことを口にするようにしていて。一見、ネガティブな日であっても、よかったことを見つけて自分に言い聞かせることで、よい睡眠が取れるようになるんですよ。
自身をよく知ることが、「ウェルビーイング」への第一歩。肉体と感情が、どのような状態が健康なのか。自分と徹底的に向き合うことで、自然にその人自身にとっての解が出てくるのではないでしょうか。最近、yujiさんはお遍路に行かれたそうですが、自身と向き合う時間や、変化などはありましたか?
澱みをクリアにする旅。12月は「転地効果」を体感
y 単純に痩せたり代謝が上がったり、といったことに加えて、お寺のバイブスをずっと浴び続ける効果も感じましたね。大変ではありましたが、広義の意味での「癒やし」に。普段と異なる自然豊かな環境で、雑念の入らないマインドフルネスな時間を過ごせました。
ちょうど、12月には「転地効果」というキーワードもあるんです。射手座的な要素として「旅」があるので、旅をしてその土地の食事や空気感を取り入れ、その土地が持つバイブスをチャージするのもおすすめ。実際に行かずとも、お土産を頂いたりその土地のものを観たりといったことでも“気”を取り入れることにつながります。
山 中国発祥の九星気学における「吉方位」のように「この方角へ行くとよい」といった考え方は、西洋占星術にはあるのでしょうか?
y ずばり方角によってなにかを占うことはないのですが、土地を変えることは関わってきますね。少なくとも同じところにずっと留まると、循環がなく澱んできますし、「風の時代」的なセオリーでいうと、澱むのはよくないとされています。新しいものに対して懐疑的だったり、拒絶してしまう人は気をつけたほうがよいかも。行き詰まり感があるなら、循環を求めて旅に出ることで、「転地効果」を利用するのはアリですね。
2025年は大転換期。調和のとれた自己へと導かれる
山 私自身も旅やお参りが好きで、移動したり、車の運転をするのが気分転換になっていますね。ちょうど最近も、近場への旅から帰ってきたところです。星の観点から、2025年はどんな年になりそうでしょうか?
y 2025年はかなり大きな転換期。ふたつの時代を司る星が動きます。これまで動かなかった、力を持っている層がググッと動いて、変わってくるはず。夏くらいからは海王星が動き、「セルフ」のエネルギーが強まります。自愛を超えた“超自愛”を実践し、自分というものと相思相愛になる14年がやってくるはず。
自己分析、内観、瞑想といったキーワードが出てくるので、それを行うためのツールやメソッド、テクノロジーも発明されそう。以前よりも、自分の中における“自分像”と実態の乖離が減るので、より生きやすくなる人が増えるかもしれません。
山 自分を見つめて、ウェルネスと向き合うのに適した年になりそうですね。
Profile
yuji
星読み係、ヒーラー。 香川県高松市生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業。ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、ヒーラーとして活動する決心。現在は書籍執筆、連載、講演などで活躍する一方、毎日星読みを行い、星々からのメッセージをSNSにて発信している。https://youtube.com/@yuji-universe
山﨑まいこ
まいこ ホリスティック スキン クリニック 院長。皮膚科医。ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく体の内側、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求。オーダーメイドで患者に寄り添う医療には定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。ECサイト「まいこホリスティックオンライン」の監修も務める。https://mhs-cl.com
Photos: Katsuto Okazawaki Text: Kiriko Sano Editor: Rieko Kosai
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