1. トップ
  2. レシピ
  3. 【スペイン料理のシェフ直伝】バスク地方の郷土料理「タラのアホアリエロ」作ろう♪え、味付けは塩だけ!?

【スペイン料理のシェフ直伝】バスク地方の郷土料理「タラのアホアリエロ」作ろう♪え、味付けは塩だけ!?

  • 2024.12.5

本日は、フジテレビ系朝の情報番組『ノンストップ!』で、鎌倉のスペイン料理店「アラシダ」の嵐田憲和シェフが紹介していた「タラのアホアリエロ」を作ってみることに。いわゆる、タラのトマト煮込みだそうで、「Ajo(アホ)」はスペイン語でにんにく、「Arriero(アリエロ)」は、その昔スペイン北部の海岸から内陸までバカラオ(塩鱈)やタコなどの食材を荷馬車で運んでいた人の意味だそうです。



家庭でスペイン料理を楽しもう!嵐田シェフの「タラのアホアリエロ」

フジテレビ『ノンストップ!』のコーナー「おうちで世界ごはん」で、スペイン料理店「アラシダ」を営む嵐田憲和シェフが紹介していた、「タラのアホアリエロ」。タラをにんにくの効いたトマトソースで煮込んだ料理で、スペイン・バスク地方の郷土料理だそうです。

嵐田シェフによると、この「タラのアホアリエロ」を、"味"も“見た目“もお店レベルに仕上げるポイントは、4つ。

ポイント1 ピーマンから旨味たっぷりのコク深い"だし"を抽出する。
ポイント2 トマト缶をじっくり炒め煮して旨味を引き出す。
ポイント3 じゃがいもを揚げてから入れる。
ポイント4 盛り付けるとき、タラの皮目を上にする。

ピーマンの苦味と旨味で、味のベースを作るのがポイント。また、じゃがいもを揚げてから入れることで、"素材の輪郭"がしっかり出るとのこと。これは他の食材にも言えることで、"輪郭が出ている"ことが、家庭料理をお店の仕上がりっぽくする秘訣だそうです。…はて、"輪郭が出ている"とは、見た目として煮崩れないことを意味するのか、味として素材の味をしっかり出すという意味なのか、どちらなんでしょう?とりあえず、どちらも…ということで!(笑)

ちなみに、ポイント4は、単純においしそうに見えるからだそうですよ。

では、この4つのポイントを押さえつつ、作ってみましょう。

プロ直伝!スペイン料理「タラのアホアリエロ」を作ってみた!




材料と作り方はこちら。

【材料】2人分
甘塩タラの切り身…2切れ(200g)
じゃがいも…1個(120g)
にんにく(小)…4かけ
玉ねぎ…1/4個
ピーマン…2個
オリーブオイル…大さじ2
サラダ油…適量
トマトの水煮…1/2缶(200g)
水…1カップ
塩…適量

スーパーを数軒はしごしましたが、甘塩タラが手に入らなかったので、真ダラに軽く塩を振って使うことに。加えて、どのお店も、家庭で調理しやすいようにと、タラの皮が取り除いてあるものばかりだったので、今回は皮なしで作ります。

また、トマトの水煮は、番組ではカットタイプを使用していましたが、今回はホールタイプを使用。

【作り方】
1. じゃがいもは芽を取り、皮つきのまま5mm厚さのひと口大に切ります。にんにく、玉ねぎ、ピーマンはみじん切りに。



2. 鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて弱火にかけ、軽く色づくまで炒めます。



3. 2に玉ねぎとピーマンを加え、しんなりするまでじっくり炒めます。



ピーマンから旨味を抽出するため、じっくり炒めましょう。

弱火で15分ほど炒めたら、しんなりしました。これくらいでいいかしら?



4. 3にトマトの水煮を加え、水分が少なくなるまで炒め煮します。



じっくり炒め煮して、トマトの旨味と甘味を引き出しましょう。



“水分が少なくなるまで“、20分ほどかかりました。弱火だったし…。



じっくり炒め煮したかいがあって、香りはすこぶるいい。にんにく、玉ねぎ、ピーマン、トマト、それぞれの甘味が感じられる香りです。


5. フライパンに底から5mmほどサラダ油を引き、じゃがいもを広げて揚げ焼きにします。



両面が色づき、火が通ったら取り出します。

6. 4に水を入れて強火で温め、タラとじゃがいもを加えて中火で煮ます。

タラは皮つきのまま、3等分に切って入れるようにとのことでしたが…。3等分すると小さくなってしまうので、今回は2等分で入れることに。



レシピではタラとじゃがいもを一緒に加えるようですが、じゃがいもがドロドロになりそう。そこで、出来るだけ煮込む時間を短くするためにタラだけまず入れて、タラに8割ほど火が通ってから、じゃがいもを入れることにしました。



7. タラに火が通ったら、塩で味を調え、器に盛りつけて出来上がり。味見をすると、野菜の旨味は感じるもののかなり薄い味だったので、塩は多めに入れました。

皮つきのタラを使う場合は、嵐田シェフのアドバイスに従って、皮目を上にして"映え度"をUPさせましょう。今回は、皮なしタラだからか、彩りがイマイチだったので、生のパセリ(分量外)を刻んで散らしました。


調理時間は45分。野菜を炒めたり、トマト缶を炒め煮したりと、けっこう時間がかかります。時間のある休日に作るのがよさそうです。

では、いただきます!



ほ~。じっくり炒めたり、炒め煮した甲斐があって、にんにく、ピーマン、玉ねぎ、トマトの旨味が抽出され、奥深い味わい。タラもふっくら、やわらかく仕上がっています。

じゃがいもは、甘くてほっこり。煮込み過ぎてドロドロ…ってことにはならず、食感も存在感もあります。煮込み料理に揚げたじゃがいもを入れるのって、アリなんですね。新しい発見。



とはいえ、正直…何かが足りない味(笑)。

野菜の旨味は感じるし、塩をけっこう多めに入れて、おいしいことはおいしいのですが、“何か“が足りない気がします。

振り返ってみると、この料理に使う調味料は、味を調えるときの“塩“だけ。どれだけ素材から旨味と甘味を引き出せるかが勝負になるので、料理の“腕“がけっこう試されます(笑)。



今回は、野菜から旨味たっぷりの“だし“を抽出しきれなかったことが、“何か足りない“味の原因なのかなと推測します。けっこう炒めたり、炒め煮したんだけど…。嵐田シェフの“正解の味“をぜひ、体験してみたい!



プロ直伝の「タラのアホアリエロ」は、使う調味料が塩だけ。野菜や魚の旨味によって味を構築する、わたしにとってはなかなかレベルの高い料理でした。

ただ、素材の味を活かして塩だけでおいしい料理を作るのは、わたしの理想。そこで近々、再挑戦したいなと思います。次回は、タラではなく、イカで作ってみよう♪

じゃがいもを皮ごと食べる際の注意点

じゃがいもには、炭水化物やビタミンなどの栄養が豊富な反面、微量の天然毒素が含まれます。食中毒を防ぐために以下の点に注意してください。

1.  緑色に変色していたり、芽が出ていたりするじゃがいもはその部分を含めて大きめに取り除きます。全体に緑色だったりあちこち芽が出ていたりする場合は、食べないようにしましょう。

2.  体の小さな子どもは、大人より食中毒になりやすいので、皮つきのじゃがいもを食べさせないようにしましょう。

3.  皮つきのじゃがいもを大量に食べないように注意しましょう。

4.  じゃがいもを買ったら長期保存せず、できるだけ早く食べるようにしましょう。

5.  家庭菜園や学校などで栽培したじゃがいもは、かならず皮を剥いてから食べましょう。

元記事で読む
の記事をもっとみる