『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)以来、15年に渡ってジェームズ・ボンド役を演じたダニエル・クレイグが、第2弾『007/慰めの報酬』(2008)の撮影は悪夢だったと明かした。『ハリウッド・リポーター』のポッドキャスト「Awards Chatter」に出演したダニエルによると、本作の製作はちょうどハリウッドの脚本家のストライキの時期と重なり、撮影を始めたときに「脚本すらない」状態だったそうだ。
「おそらく撮影を始めるべきではなかったのにそうしてしまった。結果、自分で脚本を書くはめになった。話すべきじゃないかもしれなし、クレジットが欲しいわけでもない。それは良いんだ……ただ、そういう状況だった」
撮影直前になって全米脚本家組合(WGA)がストライキに突入してしまったため、共同で脚本を手がけたジョシュア・ゼトゥマーとポール・ハギス、ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイドは仕事ができなくなった。しかしWGAの規約の下では、俳優と監督が場面を書くことが許されていたため、ダニエル自らペンを取ることになったようだ。
「素晴らしいスタントシーンがあったし、誇りにも思う」と語るが、それでもやはり「悪夢」だったそうだ。「描くべきストーリーに欠けていた。脚本なしで映画制作を始めるのは良い考えではないと痛い経験から学んだよ」
Text: Tae Terai
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