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「休日中もずっと続くママ友からのLINE、どう終わらせたらいいですか? 」ママ友との距離感に悩む相談者に臨床心理士が回答!

  • 2024.12.21

心地良く境界線を作る方法とは?【臨床心理士・南舞さんのあるある! 心の相談室】

Guido Mieth

止まらない、ママ友とのLINE......

相談者:Mさん

幼稚園のママ友とのLINEのやり取りの件で悩んでいます。幼稚園のママ友とは関係も良好なのですが、休みの日も旅行の様子や、他のママ友のうわさ話でLINEの通知が鳴りやみません。数回は返信しつつも、またすぐにメッセージがきてエンドレス......。返さないと、ランチであったときに「あんまりメッセージ返してくれないよね~」と言われる有様。ほどよく、嫌味なく付き合うにはどうしたらいいでしょうか......?

臨床心理士:南舞さん

Mさん、お悩みありがとうございます。まずはお子さんのことやご家庭のことなど日々のことをこなしつつ、ママ友とのお付き合いも気を配り.......。

そんなMさんに尊敬の念と労いの気持ちを送りたいと思います。ママ友って自分の友達ではないので、どんなに仲が良かったとしても、付き合い方に悩むものではないでしょうか。対面してなくても行えるLINEでのコミュニケーションはなおさらのこと。休みの日などプライベートな時間にもLINEの通知が鳴り続いていたらリラックスできないですよね。

でも、返信しないと付き合いが悪いと思われて、その後の付き合いに影響が出てしまうのではないかと不安を覚えて、渋々返事を考える。きっとこういう状況に頭を抱えている人は多いのだと思います。

こうした状況への対処法についてお話ししていく前に、ママ友とのLINEのやり取りに負担を感じる心理として、どういった要因が働いているのかを少し紐解いてみたいと思います。

LeoPatrizi

ママ友とのLINEのやり取りが負担だと思う理由は?

(1)同調圧力の存在

ママ友と関わる際、心理的には【社会的圧力】という現象が働いていると思います。社会的圧力とは、集団の規範に対して同調を余儀なくされる圧力のこと。同調圧力とも言えるでしょう。『みんなと同じタイミングで返事をしなければいけない』『みんなの話に共感しなければいけない』というような同調圧力は、集団生活や人間関係が密な環境で感じやすくなると言われています。特に、ママ友のような親密になりやすい集団の中ではなおさらでしょう。こうした同調圧力によって、自分の意思とは違う判断や行動をしないといけないことが、心理的な負担やストレスになってしまいます。

(2)他者評価と自分の価値を混同してしまう

『自分が他人からどのように見られているか』という他者からの評価を気にしすぎること、そして、他者からの評価=自分の評価であると捉えることも、心理的な負担になる可能性があります。今回の例でいうと、ママ友からの評価が下がることを恐れ、無理にでも返事を返そうとしてしまうということになると思うのですが、このような捉え方は自己肯定感が低くなる要因のひとつとも言われるため、注意が必要です。

(3)バウンダリーを作ることの難しさ

特に女性の対人関係では、自己と他者との境界(バウンダリー)を設定することが難しく、曖昧になりやすいと言われています。今回の例でいうと、ママ友との関係を維持するために一定の距離を置きたいと感じつつも、実際に距離を置こうとすると、距離を取ることの不安に直面します。結果的に相手を傷つけないように無理な返事を続けるわけですが、そのことによって精神的な疲労感が増してしまうのです。

We Are

ママ友とのLINEのやり取りに疲れないための対処法

(1)あらかじめ事情を説明する、会話が続かないような返信をする

『週末は家族が家にいて慌ただしくしていることが多いので、返信が遅れることがあります』『時間ができた時にまとめて返すね!』など、あらかじめ事情を説明しておく、それによってどんな行動を取りたいのかを伝えておくことがおすすめです。そうすることで、『理由があって返事できないのね』という印象を相手に持ってもらえる可能性があります。また、『楽しい時間を過ごしてね!』『また週明けに!』など、親しみを込めつつ、次に続きにくい文面で返事をするのも良いかもしれません。

(2)少しずつ境界線を引いていく

LINEのやり取りについて、『相手がどう思うか』という他者を主軸に置くのではなく、『自分はどう思うか』ということに重きを置いて考える習慣を作っていけると良いでしょう。例えば、返事に困る話には思い切って乗らないでみる、返信するのに疲れたら、思い切って既読スルーのままにしておくなどです。他者がどう思うか考えるとキリがないけれど、自分にとって心地よい関係は何か、逆に不快なことは何かを考えると、意外と答えはシンプルなのかもしれません。

Ekaterina Goncharova

ママ友と心地よい関係を築くために

何かと悩むことの多いママ友との関係ですが、心地よい関係を築くためのコツは、『ここまでは付き合えるけど、ここからは付き合えない』という線引きをしていくことなのかもしれません。

線引きと聞くと冷たい印象を覚えるかもしれませんが、自分の気持ちに正直であることは、自分の心がすり減らないために大切な選択であり、まわりまわって、周囲の人と心地よい関係を築くことにつながります。しかし、その時に厄介なのが、不安や焦り、恐怖などネガティブな感情の存在だと思います。ネガティブな感情に飲まれそうになった時にお勧めしたいのが、深く呼吸をして心身を落ち着けること、そして、ネガティブな感情を否定するのではなく、争わずに受け入れていくことです。そのスキルを育むのにヨガやマインドフルネスが役立ちます。興味があればぜひ体験してみて欲しいです。

自分が心地よくあるために、ママ友たちと心地よい距離感で付き合っていくために、Mさんにとって良い方法が見つかることを祈っています。

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