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<ストロベリーナイト>最終話…3話かけて描かれたラスト、演技派俳優たちの共演に涙

  • 2024.12.4
『ストロベリーナイト』 (C)Tetsuya Honda,Kobunsha/フジテレビ/共同テレビ
『ストロベリーナイト』 (C)Tetsuya Honda,Kobunsha/フジテレビ/共同テレビ

【写真】二階堂ふみ主演「ストロベリーナイト・サーガ」は2019年に放送

往年の名作と呼ばれる過去の人気ドラマがサブスク配信サービスで一気見できる良い時代。気になっていたけど見逃していた人や、もう一度作品を見たい人も自分の時間を自由に使ってエンタメを満喫するというのは、自分だけの贅沢なひと時になる。

今回、おすすめするのは小説家・誉田哲也の人気ミステリー「姫川玲子シリーズ」をドラマ化した「ストロベリーナイト」。ノンキャリアの成り上がり系女性刑事・姫川玲子(竹内結子)が、クセ者ぞろいの刑事たちと共に悪戦苦闘しながら残忍な事件の数々を解決していく物語で、第9話から3話にわたって描かれる最終話が、涙を誘う愛と悲しみのストーリーだったので紹介したい。(以下、ネタバレが含まれます)

転落人生を送っていた男の左手首がなぜ事件現場にあったのか

ドラマ「ストロベリーナイト」は2012年1月に放送された連続ドラマで、現在FODで配信中。第1話と、最終話となる第11話が12月7日(土)まで無料公開されている。

第11話は「こんなにも人を愛した殺人者がいただろうか~ソウルケイジ」。姫川による、高岡の実家付近への聞き込みで、今まで“高岡”だと思っていた人物は、実は別人だったことが判明する。建設作業員の内藤和敏(石黒賢)は自分の起こした交通事故で息子を全身まひにしてしまったことを苦しみながら、息子の入院費も工面できずに困っていた。そこに中川建設が近づき、自殺したのは高岡ではなく内藤であるかのように偽装。内藤は、戸籍乗っ取りで「高岡賢一」として生きていくことを決意したようだ。そして、この保険金詐欺と戸籍乗っ取りのネタで、内藤は木下興業の戸部(池田鉄洋)に脅迫されていたのだろう。

多摩川で遺体の一部、胴体が発見され、胴体のDNAが“高岡”の左手首のものと一致した。だが、姫川は胴体が“高岡”のものではないと推理する。橋爪管理官(渡辺いっけい)は、なぜ胴体のDNAが左手首のものと一致したのかと姫川に詰め寄る。“高岡”が実の息子のように面倒を見ていた三島耕介(濱田岳)も発見された胴体が高岡のものだと断言。姫川は監察医の國奥(津川雅彦)から、胴体と左手首のDNAが一致した原因を教えてもらい、苦しみながらも事件の真相に近づいていく。

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石黒賢“内藤”と濱田岳“三島”の親子を越えたきずなに涙

血塗られた左手首だけが見つかり、その後、切り取られた胴体が見つかるという不可解な殺人事件。その真相は、高岡として生きてきた内藤が幼いころから三島を息子同然に面倒見てきた“親子愛”にも似た深い感情から生まれた悲しい事件だった。世話になった内藤の強い意志を知った三島が「おやっさーん!」と泣きながら叫ぶシーンはもらい泣きしてしまう。

内藤を演じる石黒賢と、三島役の濱田岳の緻密な表現力と鬼気迫る犯行シーンに息を飲んだ最終話。姫川班刑事たちの西島秀俊、小出恵介、宇梶剛士、丸山隆平といった面々に加え、渡辺いっけい、遠藤憲一、高嶋政宏、生瀬勝久、武田鉄矢ら、クセ強な警察仲間たちの演技も、どこを切り取っても迫力満点。主演の竹内結子の新しい演技はもう見ることができないという事実も重なって、胸にいつまでも残る名作ドラマである。

※高嶋政宏の「高」は正しくは「はしごだか」

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