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【北海道の絶景】モノクロの世界・彩られた世界を一日で体感 秋と冬のコラボレーション/十勝「三国峠」

  • 2024.12.3

数多くの「絶景」を持つ北海道。
観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」も多くあります。

今回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、十勝の三国峠の風景をお届けします。

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

ついに雪!

11月1週目、天気予報で翌日に雪が積もるという予報がありました。

「雪がついに降る!!」なんてウキウキして、いても立ってもいられず、午前4時に起きて撮影に行って来ました。

今回向かった先は「三国峠」。

三国峠は上川町と上士幌町をつないでいて、北海道の国道の中でもっとも標高が高い峠とも言われています。
そのため、雪が積もる時期も、平地と比べてとても早いです。
今回、私は初めて訪れました。

本来、三国峠といえば、人気なのは紅葉の時期です。
しかし、雪の降り始めの三国峠もおすすめです。まるで美術館に飾られている風景画のような光景が広がっていました。

今回はそんな光景をお伝えいたします。美術館をめぐるような感覚でご覧いただけると嬉しいです。## エゾシカがお出迎え

私が住む帯広市内から三国峠までは、車で1時間弱。
上士幌町の中心部を越えて、三国峠の展望台を目指し、車を走らせ続けました。

天気がくもりだったため、まだあたりは暗く、東の空が少し明るくなってきたかなというような景色でした。

雪がちらつく中、峠の入り口に差し掛かります。
まず出迎えてくれたのは、エゾシカです。

Sitakke
距離を取り、望遠レンズにて撮影

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/124秒
・絞り f/3.5
・ISO 10000

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

展望台までの道中で出会ったエゾシカは、ざっと40頭を超えていました。

車を走らせればエゾシカ、カーブを曲がった先にはエゾシカ、動物の鳴き声がして窓を開けると、その正体はエゾシカ。
この鳴き声も、朝の会話をしているかのようで、とてもにぎやかでした。

Sitakke

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/500秒
・絞り f/3.5
・ISO 10000

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

エゾシカの家族が広い範囲を走り回ったり、草を食べたりする元気な姿を、たくさん見ることができました。

雪道に加え、エゾシカの飛び出しのリスクもあるので、スピード出し過ぎ厳禁の慎重な運転が必要でした。

しかしこんな光景も北海道ならではですかね。

Sitakke

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/320秒
・絞り f/6.3
・ISO 1600

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

くもり空で、日が昇る前の世界は「モノクロ」に近い雰囲気。
ツンと鼻の奥の奥をさす寒さの感覚もあり、まるで海外にいるような気分になります。

トドマツの群集も、もうすでに冬支度を終え、じっと春が来るまで耐えているようにすら感じました。

Sitakke

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/500秒
・絞り f/18
・ISO 1000

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

徐々に濃い雲から日差しが出てくると、峠はお化粧をまといます。

Sitakke

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/125秒
・絞り f/3.5
・ISO 1600

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

太陽が出てきて、木々に光があたり始めると、モノクロの世界に色がつき、一気に鮮やかな世界へと変化しました。

ところどころ残る紅葉もあり、秋と冬のコラボレーションが見られました。

Sitakke

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/100秒
・絞り f/10
・ISO 640

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

先ほどまで寒さを耐え抜こうとしているようだったトドマツも、日の光を浴びると、イキイキして見えました。

Sitakke

・撮影日:2024年11月
・撮影場所:上士幌町側 三国峠

・シャッター速度 1/100秒
・絞り f/10
・ISO 640

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

日の光が出てくると、鳥の鳴き声も多く聞こえるようになります。
自然の変化って素敵だなと感じました。

もうすぐ展望台に到着です。モノクロの世界と彩られた世界の二つを一日で体験でき、とても充実した撮影でした。

展望台周辺の絶景は、次回の記事でお伝えします。
【後編:まるで美術館 初めての雪と、一本だけの紅葉… 北海道を感じる絶景】

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」「クマと民主主義」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。

編集:Sitakke編集部IKU

※動物は距離をとり望遠レンズで撮影。車は停車し、安全に配慮して撮影しています

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