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東京で、天然温泉と日本食文化の粋と贅を堪能する。立川〈Auberge TOKITO〉

  • 2024.12.20
東京〈Auberge TOKITO〉リビングと石井シェフ

和食と温泉から日本文化にアプローチ

深い森の奥でも、離れ小島のビーチでもない。すぐそばをガタゴト電車が走る東京・立川の外れだ。にもかかわらず、立派な門をくぐって中に入れば、まるで結界されたような静寂が待っている。

案内されるがままに奥へと進むうち、次第に非日常の世界へと没入していく。ここは、地下1300mから汲み上げる温泉を擁する4室の宿房、外来客もウェルカムの食房(レストラン)、斬新なスタイルの茶請箱(アフタヌーンティー)が人気の茶房、からなる〈オーベルジュ ときと〉だ。

東京〈Auberge TOKITO〉リビング
4室とも106m。シンプルで都会的なリビング。
東京〈Auberge TOKITO〉店内
クラシックモダンなメインダイニング。
東京〈Auberge TOKITO〉温泉
少し褐色の温泉はお肌つるつるに。
東京〈Auberge TOKITO〉寝室
寝室のベッドは電動リクライニングのテンピュール。

ユニークなのは、到着時から出発時までの一連のもてなしを、料理人チームがプロデュースすること。率いるのは、国内外で修業を積み、ロンドンの懐石料理店〈UMU〉をミシュラン2ツ星に導いた石井義典シェフ。チームには、国内外で腕を振るってきた熟練の精鋭が集結。一度、日本を離れたからこそ客観視できる日本の食文化の奥深さ、食材や調味料の豊かさを再発見し、日々、アップデートしている。

東京〈Auberge TOKITO〉石井シェフ
総指揮を執る石井シェフ。

例えば和のソース「旨塩(うじお)」。煎り酒や醤油ではなく、羅臼(らうす)昆布と塩で高濃度の昆布だしをとり、刺し身に添えたり。例えば、かつては珍重されたが、今は廃棄される憂き目のカジカにスポットを当て、カツオ節のように仕立てたり。といった具合だ。

美食に酔い、宿房で四季を映す庭を眺めながら露天風呂に寝そべっていると、心身共に解き放たれる。

東京〈Auberge TOKITO〉柿なます
「柿なます」。柿の台にゴマと豆腐のピュレ、紅葉型で抜いた野菜を並べて。秋の野山が皿の上に。
東京〈Auberge TOKITO〉こぶ黒牛と岩牡蠣
「ぬくもり」。北海道のこぶ黒(くろ)牛とミネラルたっぷりの岩牡蠣(いわがき)でお椀を。
東京〈Auberge TOKITO〉うじお
「うじお」。クエと車エビの刺し身。クエの上には醤油麹のもろみのピュレと青ネギとショウガを合わせた薬味を、車エビにはワサビと麹とエビの肝を混ぜたピュレを。旨塩を添えて、削った自家製大徳寺納豆をあしらう。
東京〈Auberge TOKITO〉鴨胸肉、ささみ、つくね、落花生
「鴨」は炭火で1時間ほどかけて焼き上げた鴨胸肉、ささみ、つくね、落花生、ネギとともに。

Information

東京〈Auberge TOKITO〉外観

Auberge TOKITO

オーベルジュときと

茶房の茶請箱6,600円。
住所:東京都立川市錦町1-24-26
TEL:042-525-8888
部屋数:全4室
料金:148,500円~。(カウンター席のおまかせコースは宿泊客優先55,000円、テーブル席おまかせコース27,500円)
♨ナトリウム―炭酸水素塩・塩化物温泉
HP:https://www.aubergetokito.com/

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