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名字に対して前向きな選択をしたいけど、社会にはまだ障壁が多すぎる

  • 2024.12.3

高校生くらいまでは、あまり自分名字に対して、特に嫌だとも好きだとも思っていなかった。私の住んでいた地域では、同じ名字が多かったからかもしれない。でも大学生になり、全国的にはそこまで多くない名字らしく、珍しいねとか、可愛い名字、名前みたいな名字だねと言われる機会が増え、なんだか嬉しくて、自分の名字に愛着が湧いた。

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もっと若い頃には、特に深く考えず、将来の夢はお嫁さんとか、相手の名字になることに憧れを抱いていて、好きな人が出来ると、その人の名字を勝手に自分の名前と組み合わせて、響きが良いとか悪いとか、友人とキャッキャ盛り上がっていた。

そして社会人となった今、周りは絶賛結婚ラッシュ。知っている名字がどんどん無くなっていくことに、幾ばくかの寂しさと羨ましさと、戸惑いを感じている。

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社会人ともなると、名字を自分と結婚相手のどちらにするか問題は、より複雑で生々しさを帯びてくる。友人Aは、一人っ子で自分以外に名字を継ぐ兄弟が居ない。そのため、出来れば自分の名字を残したいと言う。友人Bは、自分の名字が好きだと言っていたが、入籍してパートナーの名字になった。友人Cは、相手の名字になることを喜んで受けいれながらも、名字変更の煩雑さや、職場での呼ばれ方について多少の戸惑いを感じていた。

そんな友人達は皆、結婚した今でも現役で働いている。職場は変わらず、途中で名字が変わった子もいれば、転職をして、新しい職場になったタイミングで、新しい名字で呼んでもらうことにした子など様々。

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私はどうだろう。
昔は、好きな人の名字になることに憧れを抱いていたけど。

名字を変更した友人の話を聞くと、運転免許証、マイナンバー、その他諸々の手続きが大変で、役所関係は平日に仕事を休んで行く必要がある。名字を変えなければいけない方は大変だな。それが素直な私の感想。

それに、もし仮に離婚してしまったとして、名字を変えた方はまた大変な思いをするだろうな。

これまで旧姓で仕事をしてきて、名字が突然変わったら、会う人会う人に説明をしなければならない。職場も、取引先も。

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正直、名字を変えた側の心労や負担を考えると、面倒くさいなとも思ってしまう。有給を消化したり、休暇をとるのだって、当人にとっては、タダじゃない。いっそのこと、国の制度で名字変更にかかる手続きのための休暇を、1日まで認めます、とかして欲しい。

もちろん、同じ姓を名乗れるのは、家族になった特権で、幸せなこと、誇らしいことだと思う。でも、名字を変える側の手続きや負担が大きすぎると思う。おまけに、未だに大半は女性側が名字を変えることが多い。共働きが当たり前の現代、男女問わずに、仕事を休みづらいとか、今まで通りの名字で呼んで欲しいとか、色々な事情もあるだろう。

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ところで、私は選択的夫婦別姓には賛成。きっと私は、名字を変えることを選択する気がするけれど。これだけ技術は進歩しているのだから、もっと簡単に、一括で公的身分証の名字変更などできるシステムを開発とか導入とかしたらいいのに。何故しないんだろう。

きっと、こういったことに反対しているのが、オジサンだからだ。国の制度の大半を仕切っているオジサン。奥さんが専業主婦だったり、お家柄を重視するオジサンだから(偏見だろうか)。

何となく現状が正しいと思っていて、男性の名字を名乗ることが美徳、とか思っていたりして。想像だけど。

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ここで、私は提案したい。例えば、国が選択的夫婦別姓を採用したとして。

結婚後の名前の表記を「○○(旧姓:■■)名前」のようにしたらどうだろうか。ミドルネームとはまた違う、新しい表記の方法として。

役所、病院などの公共施設で、知らない人から呼ばれる時は、○○で呼ぶことを優先して、職場や、プライベートでは旧姓を選択してもいいというような。子供ができた時には、第一名字として○○を採用する、とか。

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少なくとも私は、名字変更には憧れもあるけれど、それなりに気に入ってきた名字を名乗れなくなる寂しさや、手続きの煩雑さに対する悲観的な印象もある。

私自身にとっても、もしかしたら、そう遠くは無いかもしれない結婚という未来。少しでも皆が前向きな選択ができるように、障壁が少しでも無くなってくれると、良いのにな。

■mariとりんごのプロフィール
旅行好き。漫画、本好き。

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