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辛い時、「悩みを相談できる人」がいない。誰かに話を聞いてほしい…どう切り抜ける?

  • 2024.12.2

辛い時に悩みを相談できる人がいないのは、本当にきついです。職場やプライベートで相談相手がいないとき、どうすればいいのでしょうか。また、そもそも「誰にも相談できない悩み」はどうしたらいいのか。

辛いときに一人で悩みを抱えるのは、とても苦しいことです。そんな状況でも、自分の心を少しでも軽くするための方法を探っていきたいものです。

うまい対処法はあるのか、医師で日本産業衛生学会 専門医・指導医、厚生労働省委託事業「働く人のメンタルヘルスポータルサイト『こころの耳』」作業部会委員長の野﨑卓朗さんに聞きました。

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誰かに話を聞いてほしい! まずどこに相談するとよいか

どうしても誰かに話を聞いてほしい、でも身近に相談できる人がいない。そんなときに、頼れる場所や手段を考えてみましょう。

匿名で利用できる無料相談窓口

「誰にも知られずに相談したい」という場合には、自治体やNPOが提供する無料の相談窓口がおすすめです。

24時間対応のものも多く、話すだけでも気持ちが軽くなることがあります。厚生労働省の「困った時の相談方法・窓口」で自分に合った相談先を見てみるとよいでしょう。

メール形式での相談は、対面や電話が苦手な人に適しています。自分のペースで話せるため、緊張しやすい人でも利用しやすいです。

また、文章にすることで悩みを整理できる効果も期待できます。

オンラインの悩み相談サービス

最近は、LINEやスマホアプリで気軽に相談できるカウンセリングサービスが増えています。料金はかかりますが、対面よりは費用が抑えられる場合が多いです。

コミュニティ型のオンラインフォーラム

SNSや掲示板には、悩みを共有できる匿名のコミュニティがあります。

たとえば…
・SNSのコミュニティ
・LINEのオープンチャット
・悩み相談を受け付けているメディア(ラジオやブログ、相談サイト、音声配信サービス) など

ただし、利用する際は信頼できるプラットフォームを選びましょう。また、悩みに対する愚痴やネガティブな情報が溢れているコミュニティは避けたほうがよいでしょう。

職場や学校の相談窓口

学校や職場に設置されている相談窓口(産業カウンセラーや人事部)を利用するのも一つの方法です。話を聞く以外にも、解決策やサポートを提案してもらえる場合があります。

次:こんな人には相談しないほうがいい!

こんな人には相談しないほうがいい!

悩みを相談する相手を間違えると、逆に傷ついてしまうことがあります。相談相手を選ぶ際に気をつけたいポイントを確認してみましょう。

自分の悩みを軽視する人

「それぐらい誰でもあるよ」と軽く扱われると、かえって孤独感が深まります。自分の感情を否定されるような対応をされると、状況が悪化しかねません。

話を他人に漏らす可能性がある人

相談内容を他の人に話してしまう人は避けましょう。プライバシーを守れる信頼できる人に限定するのが重要です。

否定や批判をする人

相談に対して「それはあなたが悪い」と非難されると、自己否定感が強まります。とくに自分の判断や価値観を批判するような人は相談相手に選ばないほうがよいです。

自分の話ばかりする人

「相談したはずなのに、いつの間にか相手の話を聞かされている」という状況は避けたいものです。あなたの気持ちを受け止める余裕のない人には相談を控えましょう。

「誰にも相談できない悩み」で苦しいときはどうすればいい?

どうしても人に話せない悩みを抱えている時は、一人で耐えようとしがちです。しかし、それではさらに苦しみが深くなることもあります。こんなとき、どんな方法があるのでしょうか?

悩みを書き出してみる

紙に「どんなことで悩んでいるのか」「それに対して自分がどう感じているのか」「なぜそう感じたのか」を書き出してみてください。

たとえば、「仕事で失敗して自信を失った」といった形で具体的に整理すると、自分の気持ちがはっきり見えるようになります。

信頼できる専門家の力を借りる

人に話しにくい悩みほど、専門家に相談するのがおすすめです。カウンセラーや心理士は秘密厳守で対応してくれます。

「誰にも言えないこと」ほど専門的な助けが必要な場合が多くあります。

自分だけの「好きな時間」を作る

辛い気持ちを抱えたまま行動するのはしんどいものです。お気に入りの本や映画、アロマ、温かいお風呂など、自分が落ち着ける時間を意識的に作りましょう。

心の回復には「休むこと」が必要です。

別の視点から物事をとらえ直す

問題に対して別の考え方をしてみる、捉え直してみると、気持ちが軽くなることもあります。

その物事について、いい面を無理矢理ひねり出してみるのも一つの考え方です。たとえば「もっとよくなるために起きたと考えてみると?」「○○さんだったらどう考えるかな?」「別の考え方(捉え方)はあるか」と自問してみるなどです。

悩みを解決することを一旦諦める

時には、「今すぐ解決しなくてもいい」と割り切ることで、気持ちが少し楽になります。

悩みは自然と薄れていく場合もありますし、時間が経てば新しい視点が見えてくることもあります。「完璧に解決しなくても大丈夫」と自分に言い聞かせるのも大切です。

悩み事で頭がいっぱい。プライベートも楽しめない……そんなときの対処法

悩みがあるとプライベートでも気になって楽しめないという人も多いかと思いますが、意図的に好きなことして意識を逸らすこともアリなのではないでしょうか。

長時間でなくても、5分といった短時間でも気分転換できれば、それを繰り返すなどです。

また、悩みが完全に消えないとしても、それを抱えながら楽しい時間を持つことはできると考えてみてはいかがでしょうか。悩みを解決しなければ楽しめない、という完璧主義な考えを手放します。

監修者プロフィール

野﨑 卓朗

産業医、合同会社活躍研究所代表。2013年、三菱化学株式会社(現 三菱ケミカル株式会社)に入社。産業医として入社して間もなくして研究部門を担当、ストレスチェック制度の法制化前から、ストレスチェックの結果をもとに、職位者や人事担当者と共に職場環境改善を推進、管理監督者向けの社内研修制度を作る。その後、本社産業医として、就業規則に準じた健康管理規程の制定、病気等で休業した従業員を支援するための仕組づくりとして就業支援プログラムの構築、ストレスチェック法制化に合わせた社内でのストレスチェック制度導入への関与、メンタルヘルス不調により休業した従業員向けの社内職場復帰支援施設立ち上げを主導する。

保有資格・所属学会

医師

日本産業衛生学会 専門医・指導医

労働衛生コンサルタント(保健)

厚生労働省委託事業「働く人のメンタルヘルスポータルサイト『こころの耳』」作業部会委員長

産業ストレス学会理事 研修委員会委員

産業精神保健学会編集委員

株式会社AWARENESS認定コーチ

<Edit:編集部>

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