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西島秀俊“菊田”が竹内結子“姫川”をそっと抱きしめ「おかえりなさい」<ストロベリーナイト>

  • 2024.12.1
『ストロベリーナイト』 (C)Tetsuya Honda,Kobunsha/フジテレビ/共同テレビ
『ストロベリーナイト』 (C)Tetsuya Honda,Kobunsha/フジテレビ/共同テレビ

【写真】二階堂ふみ主演「ストロベリーナイト・サーガ」は2019年に放送

複数の事件が絡み合い、難解を極めた捜査にも必ず解決の糸口がある。そのことを信じたノンキャリアの成り上がり系女性刑事・姫川玲子(竹内結子)が、クセ者ぞろいの刑事たちと共に悪戦苦闘しながら残忍な事件の数々を解決していく物語がドラマ「ストロベリーナイト」だ。2012年1月に放送された連続ドラマ版が現在、FODで配信中。常にキリッと凛としていて男勝りの姫川が、自分の親との不和に苛立ち涙を流したシーンが印象的な第9,10話を紹介する(以下、ネタバレが含まれます)

姫川たちは血塗れの左手首の謎を追究する

「ストロベリーナイト」は小説家・誉田哲也の人気ミステリー「姫川玲子シリーズ」をドラマ化した作品。FODでは第1話が12月7日(土)まで無料公開されているほか、全話を順次無料配信している。第9話から最終話の第11話までは続きもので、姫川班がいくつもの事件が関係する大掛かりな殺人事件に挑む。

第9話は「ソウルケイジ」。多摩川土手に放置されたワンボックス・カーから、血塗れの左手首が発見された。近くにある工務店のガレージが血の海になっており、発見者の証言と切断現場に残された指紋との照合により、工務店経営の高岡賢一(石黒賢)の手首と判明した。遺体なき殺人事件として捜査が開始される。臨場班は日下守(遠藤憲一)、姫川の両班体制だ。

高岡工務店には、三島耕介(濱田岳)という従業員が勤務していた。高岡と三島にはなんらかの関係があると見て両班共に捜査を始める。三島の父は、13年前に、木下興業の建設現場で事故死しており、当時、高岡は中林建設にいて、三島の父はその下請け会社でとび職をやっていた。そして、高岡が勤めていた中林建設は田嶋組のフロント企業だとわかった。井岡(生瀬勝久)と組んだ姫川は、高岡が中林建設からの激しい地上げによる嫌がらせで、母を自殺で失っていたことを知る。田嶋組は保険金詐欺に深く関わっており、三島の恋人の美智子の父親も木下興業でとび職をしていて、2カ月前に転落死をしていた。

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姫川と菊田のラブ要素にもやっと動きが…

続く第10話は「檻に閉じ込められた親子~ソウルケイジ」。姫川は、血塗れの左手首の持ち主と考えられる高岡の幼馴染に高岡の写真を見てもらい、写真の人物が高岡でないことを確認する。木下興業の建設現場での転落事故死…借金で首の回らなくなった人間を木下興業の建設作業員として現場に送り込み事故死させ、その保険金で借金を清算させるという闇社会の手口が見えてくる。捜査会議で姫川は、持ち前の勘と仲間が足で稼いできた情報を組み合わせて持論を展開するが、確実さに欠けることを指摘されて苦悩していた。

左手首の持ち主が判明しないまま、次々と関係者の過去や闇の深さが描かれていく。連続ドラマのクライマックスで3話分かけて描くだけある難解なミステリーだ。今回の事件とは別に「ストロベリーナイト」では、姫川が自分の過去のトラウマとそれに伴う母親との確執も縦軸で描かれており、捜査から離れたときの姫川は非常にもろい。姫川班を仕切る強い女性上司というキャラクターとは真逆だ。菊田(西島秀俊)は、姫川へ密かに思いを寄せ、彼女の弱い部分も見逃さない優しさがあり、その静かなラブ要素も人気の作品である。第9話で、姫川の母が心筋梗塞で入院してしまい、姫川は複雑な心境に追い込まれて涙目に。菊田は姫川をそっと待ち「おかえりなさい」と抱きしめて2人は初めて互いの存在の心強さを認識するのだった。次回はいよいよ最終話。事件の解決も恋の行方も気になってしまう。

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