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表参道の隠れ家的鮨バー「GENTLE」でカウンター寿司のぜいたくコースランチを味わう【ご褒美の新定番】

  • 2024.12.17

ご褒美グルメの定番といえば、お寿司。新定番を楽しむなら、目の前で握ってもらい、一貫ずつ提供されるコーススタイルの寿司ランチはいかが? 今回訪れたのは、表参道の駅近くと便利な立地にありながら、一本入った路地裏にひっそりと佇む、一見すると寿司店だとは分からない隠れ家的存在の「GENTLE(じぇんとる)」です。

ちょっぴり背筋が伸びる洗練された空間に気分が上がる

るるぶ&more.編集部

「GENTLE」は、東京メトロ表参道駅から徒歩約6分、国際連合大学のちょうど裏手あたりの駅前の喧騒から少し離れた場所にあります。外観の大きな店構えと緑が生い茂った庭は、「ここが寿司店?」と不思議に思うほど。それもそのはず、こちらのお店は、イタリアンやスペイン料理を織り交ぜた地中海料理と寿司という、まったく別ジャンルの料理を楽しめる店なのです。

看板に「Italian & Sushi Bar」と書いてあるので安心だ
看板に「Italian & Sushi Bar」という文字が
るるぶ&more.編集部

まるでリゾート地のような雰囲気のテラス席は、愛犬連れにも人気の席。寿司ランチをいただいた後に、ここでコーヒーを飲むこともできます。春や秋の気持ちのいい季節はテラスにつながる1階の窓が開けられていて、開放感たっぷりです。

るるぶ&more.編集部

ベージュやブラウンを基調とした店内は、シンプルでいて、洗練された都会的な雰囲気。インテリアのコンセプトは「大人が訪れて、ちょっとテンションが上がる場所」だとか。天井が高く開放的で、足を一歩踏み入れると、なんだかリッチな気分になります。

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1階には、お酒が飲めるバーカウンターもあります。大理石のカウンターは幅が広く隣同士の席との感覚も離れているので、カウンターといえどもゆったりとお酒が飲めます。寿司ランチの後に、ここで飲み直すのもいいかも。

るるぶ&more.編集部

1階はなんと80席ほどある広々としたスペース。パーティなどが開かれることも多いそうですよ。

ご褒美CHECK!

店内は洗練されたインテリアの天井の高い開放的な空間。店に一歩足を踏み入れるだけでぜいたくな気分に酔いしれることができます。今回目指す「鮨バー」は地下1階。インテリアの雰囲気ががらりと変わるとのことで、期待に胸を膨らませながら地下への階段を下ります。

目指すは地下にあるモダンな「鮨バー」

るるぶ&more.編集部

目指す「鮨バー」へは、階段で地下へと下りて向かいます。階段の踊り場には、昔ながらのふりこの置き時計を現代風にデザインした置き時計が。文字盤はアナログではなく、液晶です。そしてこの時計には、おもしろい仕掛けがあるというのです。その仕掛けとは……。

るるぶ&more.編集部

仕掛けを見るべく時計の液晶をしばらく眺めていると、おじさんの姿が現れました! このおじさんは時間が進むたびに現れ、時計の針を消して新たな時間を示す秒針をペンで書いてくれる、というなんともおもしろい仕掛け。秒針を拭いていたり、おやつを食べていたりと、時間によっておじさんのリアクションもさまざまだそうです。足早に通り過ぎてしまいそうな踊り場ですが、少し立ち止まって、このユニークな仕掛けをぜひチェックしてみて。

るるぶ&more.編集部

地下へと下りると、1階の開放的な雰囲気とはまた少し趣の違うシックなムード。目隠しになっている壁の奥に少し透けて見えるのが「鮨バー」です。

るるぶ&more.編集部

「鮨バー」といわれるだけに、席はカウンターのみ。こちらのカウンターは、10席あります。

るるぶ&more.編集部

その奥にもう一部屋あり、プライベートカウンターとなっています。プライベートカウンターは、基本的には4名以上の1組限定利用のみ。照明も落とし気味で、よりプライベートな雰囲気です。ほかにも個室が2部屋あります。

るるぶ&more.編集部

1階のバーカウンター同様、カウンターは幅広く両隣の席間が程よく空いていて、カウンターとはいえ、ゆったりと過ごせるように配慮されています。目の前で板前が寿司を握ってくれるスタイルで、着席して少し落ち着くと一貫ずつ提供されます。

店内には小さな音で落ち着いたジャズ調のBGMが流れており、寿司店独特のピンと張り詰めた空気が心地よく、これから食べられる寿司への期待値が存分に高まります!

ご褒美CHECK!

「鮨バー」は地下にあるので、外観だけでは寿司店とは分からない「知る人ぞ知る」ぜいたく感を味わえます。かしこまり過ぎない和モダン調のインテリアも入りやすい雰囲気。ドレスコードはとくに設定されていないですが、寿司を楽しむマナーとして、香りの強い香水や化粧品などは控えるようにしましょう。

これぞご褒美! 洗練された寿司ランチコースに舌鼓を

板長が握る所作がとても美しく、見ているとぜいたく気分に浸れる
板前が握る所作がとても美しく、見ているだけでぜいたく気分に浸れる

「GENTLE」の「鮨ランチコース」は、「初音 -Hatsune-」6600円と「馳走 -Chisou-」8800円の2種類(各別途サービス料が10%かかります)。天然の魚にこだわり養殖ものは一切使っていないというから、この金額設定はかなりお得です。

2コースいずれも、寿司9貫に玉子、巻物、茶碗蒸し、お椀、デザートが付きます(8800円のコースは、グレードアップしたネタに、前菜で一品料理がプラスされます)。飲み物は別途注文。アルコール類も数多くの種類を取り揃え、とくに日本酒とワインのラインナップが豊富です。

メニューはあえて作っておらず、そのときの旬によってネタが変わるそう。提供の順番も、板前におまかせ。「次は何が出てくるかな」というワクワク感を楽しんでもらいたいから、というエンターテイメント性がそこにはあります。

板長が次々と提供してくれる
板前が次々と提供してくれる
宮城県産のアジ
宮城県産のアジ

1貫目はアジ。カウンターには、しょうゆなどの調味料はなく、味付けは板前におまかせ。アジのシャリには刷毛でしょうゆを塗ってくれるため、板前が皿に置いてくれたらそれをパクッといただきます。アジの上にのっているのは、ネギとショウガを細かく刻んだもの。刻んでから少し置いておくことで、ネギ臭さがなくなって、アジのうま味を引き出すアクセントになるのだそうです。

ひと口でいただける小ぶりな大きさ。口に入れた瞬間、いろいろな味覚を刺激します。うーん、おいしい。今日まで頑張ってきてよかった!と、じーんとなる瞬間です。

イカに藻塩をつけるその所作も美しい。しょうゆは付けず塩で
イカに藻塩をつけるその所作も美しい。しょうゆは付けず塩で
島根県産のイカ
島根県産のイカ

2貫目はアオリイカ。イカは仕入れによって白イカなどに変わります。事前に塩で味付けをしスダチを絞ってくれるので、そのまま食べます。ねっとりと舌に吸い付くイカが、口に入れると、とろりととろけます。

宮城県産のホタテ
宮城県産のホタテ

3貫目はホタテ。藻塩とスダチでいただきます。味わい深すぎて、つい無口になってしまいますが、それでいいんです。全身で自分へのご褒美を味わいながら、噛み締めながら。次のネタを、楽しみに待ちます。

国産の天然本マグロの中トロ
国産の天然本マグロの中トロ

4貫目は中トロ。こちらも口の中でとろけました。こちらも板前があらかじめしょうゆを刷毛で塗った状態で提供してくれるので、しょうゆを付けすぎてネタのうま味を逃すということもありません。

国産の天然本マグロの赤身
国産の天然本マグロの赤身

5貫目はマグロの赤身。この日のマグロは、北海道の厚岸のものだそう。目の前の板前がお酒の進みなどのタイミングも見計らいつつ、絶妙なテンポで提供してくれますよ。素材がもつうま味を五感で味わいます。

国産の天然本マグロの中トロ
北海道産のエビ

6貫目はエビ。上には、エビの頭の味噌を煮詰めた濃厚なエビ味噌がのせられていて、身にはしょうゆが塗られています。仕入れ状況によって、ボタンエビに変わることも。

千葉県産の黒むつ
千葉県産の黒むつ

7貫目は黒むつ。少し炙られています。きゅっと絞られたスダチとともに、炙られた香ばしい香りが鼻を抜けます。ぷりっとした食感もたまりません!

対馬産の煮穴子
対馬産の煮穴子

8貫目は煮穴子。ふわふわとやわらかく、口に入れるとすっととろける煮穴子。ほんのりとタレの甘みを感じながら、思わず顔がニヤリとしてしまいます。

いくら
いくら

9貫目はいくら。海苔にもこだわり、「こんとび」というブランド海苔を使用。いくらの粒が際立ち、海苔の風味と混ざり合います。おいしいという言葉しか見つからない……。

玉子
玉子

玉子は、甘さ控えめでやさしい味わい。砂糖、みりん、だしのみで作られ、しょうゆは使っていないそうです。ディナータイムに提供する玉子は、また少し趣の違う、エビのすり身がはいった伊達巻のようなものだとか。

るるぶ&more.編集部

ちなみにガリは、ランチとディナーで分けているというこだわりよう。写真左がランチで提供されているガリ。鮨に合うように薄くスライスされています。写真右がディナーで提供されているガリ。お酒が進むように塩気を利かせた味に。

食べ比べてみると、全然違う……! びっくりです。先述の玉子同様、ランチタイムとディナータイムでそれぞれ違う楽しみ方をしてほしい、という板長の思いが表れています。

脱皮した直後のソフトシェルクラブ
脱皮した直後のソフトシェルクラブ

寿司の締めは、脱皮したての殻ごと食べられるカニをサクッと揚げて、巻物に。特別にカニを見せていただきました。巻物ではこれを4分の1身、ぜいたくに使用するそう。

ソフトシェルクラブ巻
ソフトシェルクラブ巻

揚げたソフトシェルクラブを、ハラペーニョ×マヨネーズソース、キュウリと合わせた巻物。ハラペーニョのピリッとした辛みと、パリパリと噛むたびに小気味のいい音を立てるソフトシェルクラブが、口の中でハーモニーを奏でます。

茶碗蒸し
茶碗蒸し

茶碗蒸しには、ほぐしたカニの身が入っています。上品なだしの味わいに、ほっこり。

お椀
お椀

締めのお椀は、甘鯛の骨からだしをとったアラ汁。やさしいアラだしの味わいが、いままで味わった寿司の後味をすべて包みこんでくれるかのように、染み渡ります。本当に、おいしかった……!

ほうじ茶のブランマンジェ
ほうじ茶のブランマンジェ

最後のデザートが付くのも、ご褒美ランチにはうれしいポイント。ほうじ茶が香るブランマンジェで、さっぱりとお口直しです。甘さも控えめで、どこまでも上品な鮨ランチを堪能できました。舌鼓を打つとは、まさにこのこと。これぞ、自分へのご褒美。

るるぶ&more.編集部

寿司9貫にさらに玉子、巻物、茶碗蒸し、お椀、デザートが付くというボリュームのある内容で、最後まで辿り着けるかな……と思いましたが、ぱくぱくと食べ進められました。素材の味を最大限に生かした上品な味わいに大満足です。板前が目の前で握ってくれて、ネタについての質問にも気軽に答えてくれたため、よりじっくりと味わうことができました。

ご褒美CHECK!

和モダンな雰囲気がシックなカウンターでいただける、本格江戸前寿司。寿司以外の茶碗蒸しやお椀、デザートもすべてクオリティが高く、この金額をランチに払う意味がある!と納得のいく、充実な内容でした。

ぜいたくながらも入りやすい。直送仕入れの新鮮なネタがすっと気持ちよく味わえる「GENTLE」の寿司コースランチ。予約は2カ月前から受け付けているというので、先々の予定で自分へご褒美をあげたいタイミングがあったら、ぜひ早めに予約を入れておきたいですね。

■GENTLE(じぇんとる)
住所:東京都渋谷区神宮前5-47-6
TEL:03-6897-3777
営業時間:ランチ11時30分~15時(14時LO)。ディナー17時30分~23時(21時30分LO)※土曜は17~23時(21時LO)、日曜、祝日は17~21時(20時LO)
定休日:無休


Text:松崎愛香
Photo:日高奈々子

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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