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好きな人と結婚したら名前を捨てなきゃいけないなんて、変じゃない?

  • 2024.12.1

今年62歳の私は、22歳の時に結婚して、今の名字になりました。
結婚してからの方が長く使っているこの名字は、もう私の一部になっています。
結婚してから、周りの方が私を呼んでくれる時は、今の名字をモジって「タケちゃん」です。

◎ ◎

私は、旧姓が嫌いでした。
地域性の高い名字で、父の故郷へ行くと従姉妹の学校にはクラスには同じ名字が2、3人居たほどでしたが、本家から遠く離れて私が育った街では、私の名字は珍しく「へんな名前」と言われた事がとても悲しかったのです。

だから、本当は好きの裏返しで「嫌い」でした

でも……いまでは大好き!と声を大きくして言いたい。

◎ ◎

実は父と私の仲が良くなかったのが、父の名字への嫌悪の原因でもありました。
まぁ、父が嫌いだったから名字も嫌いになった、ということです。

父が亡くなってから父の本家の事を調べてみると(当たり前ですが生前の父とは違って)、長い歴史をもち地域に貢献した名家だったそうです。
単純な権威主義、ただのプライド過剰かもしれませんが、「恥ずかしい家系や名前ではなかった。アラ私、生まれてきてよかった~」と思いました。
そもそも、恥ずかしい名前なんてどこにもないし、勝手にそう思い込んでいただけ。

もし、選択制夫婦別姓が使える時代だったら迷わず、別姓を名乗っていたと思います。

◎ ◎

昔は、結婚したら女性が夫の名前を名乗るのが一般的でした。
よほどのお金持ちの養子娘でなければ、男性姓を名乗るのが慣例。
仕事を辞めるのが当然で、寿退社です。
結婚後は遅くとも第一子の産休に入る頃には退職する。
それまでのキャリアや年収なんて関係ない。

女性は嫁は家を守るのが仕事。
実際は夫の世話、嫁ぎ先の義両親の世話と子どもの世話。
当時は本や雑誌を読んでも「お嫁さんになって新しい名字で呼ばれたり、奥さん、なんて声をかけられたりすると嬉しい」という若い主婦の話も載っていました。
幸せな女性の最終形が「お嫁に行く」だったのかもしれません。

◎ ◎

しかも、いまだにそう思っている方が一定数いる、さらに年配の方の中には「家制度が無くなってしまう」と危惧する声がある、とのこと。

そもそも、日本で夫の姓を名乗るようになったのは、明治以降の戸籍制度になってから。
まだ、日が浅いのです。
江戸時代までは嫁に入っても姓は変えていませんでした。
最近では国連からも「早く夫婦別姓にせよ」と再三勧告を受けている状態です。

好きな人と結婚したら、名前捨てなきゃいけないの?
逆に旦那さんに名前を捨ててよ、と言わなきゃいけないの?

変じゃない?

◎ ◎

今時はマイナンバーカード1枚で名前や本籍(これも要るのかな)、どこの病院にかかって何の薬を飲んでいるのか、メインバンクの口座番号までわかるのです。
年末調整もマイナンバーカードを使って登録し、子どもの出生届もオンラインでできる時代。
子どもは世帯主の名字を名乗ればいい。
マイナンバーカードに家族の情報だって載せてもいいし、実はもうコッソリと載っているかもしれません。
実際、我が家は私が世帯主で、夫は年金受給者なので扶養家族です。
年齢が上がると環境も変わります。
世帯主は男じゃないと、という固定観念は手放しましょう。

紙ベースの町役場の戸籍係の方が手書きで戸籍簿を書いていた時代ではありません。
仕事も学業も海外へ出ていく時代です。

私の職場でも、職場称として旧姓を使っています。
離婚しても表面上はわかりにくい仕組みです。
名刺も作り直さなくていい!
キャリアをそのまま積み上げていけるのです。
逆に、仕事で名前が変わると責任の所在がわかりにくく、仕事が成り立ちません。

◎ ◎

そしてライフイベントごとに名字がかわったりしたら、人事系の皆さんは本当に大変だと思います。
変えたり戻したり手間だけかかって、名刺をはじめ社内外の文書の掲載名も変えて経済的負担も多いですよね。
上司の方だって「〇〇さん、いや△△さんだね」なんて面倒、この上ない。
同じ私なのに……。
むしろ名字を変えないことが真の姿なのではないでしょうか。

生まれてからずっと使ってきた大切な名字。
私は家制度の意識はあまり高くは無いですが、私が生まれて来るためには多くの先祖方が、精一杯生きて今の私が存在しています。
それは父の先祖、母の先祖、共にです。
そして次の世代へ繋げていく。

◎ ◎

今の自分を大切にすることは先祖を大切にすること。
今の自分を大切にすることは子孫を大切にすること。

生まれたままの名字を名乗る。

それは自然な事だと思います。

何かが変わることに抵抗がある人は居ると思います。
だからそこで一旦止まって、一度考える。
それが「選択制夫婦別姓」なのですね。

■絢綸(あやりん)のプロフィール
1962年9月26日生まれ
心のミニマリスト・宿命鑑定師・タロットカード占者
・心のミニマリストとは?・・・
1.心や頭の中のモヤモヤを言語化します。
2.整理整頓してモヤモヤを解消させる。
3.優先順位をつけて、要らない気持ちを手放す。
4.自分のやりたい事が明確になる。
そんなお手伝いをします。

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