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【レポ】映画『正体』横浜流星さん演じる役に「心がえぐられる」「涙が止まらない」11月29日(金)公開

  • 2024.11.29

映画『正体』

2024年11月29日(金)公開の映画『正体』。原作は染井為人さんによる小説『正体』です。

Sitakke

「HBC演劇エンタメ研究会(通称“エンケン”)」の佐藤彩アナウンサーが、試写会に参加してきました。映画を見た感想をレポートします!

ストーリー

日本中を震撼させた凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。

潜伏し逃亡を続ける鏑木と日本各地で出会った沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)そして彼を追う刑事・又貫(山田孝之)。又貫は沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人のような姿だった。

間一髪の逃走を繰り返す343日間。彼の正体とは?そして顔を変えながら日本を縦断する鏑木の【真の目的】とは。その真相が明らかになったとき、信じる想いに心震える、感動のサスペンスエンタテインメント。## 心が震える感覚、というか、心がえぐられていく感じ

HBCアナウンサーの佐藤彩です。映画『正体』の試写会に参加しました。

Sitakke
HBCアナウンサー・佐藤彩

心が震える感覚。後半は涙があふれて止まりませんでした。

演じるではなく、役を「生きる」横浜流星さんの代表作となる作品を目撃した気持ちで
す。
アカデミー賞にノミネートしてほしい、そんな気持ちです。何の権限もないですが。笑

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

よく「泣ける映画」と言われる作品があります。心がひらけていくような感覚の感動があ
って涙があふれることもありますし、切ない思いに涙することもあります。
誰に、どうやって感情移入しているかにもよるかもしれませんし、映画を見て泣くかどうかというのは、もちろん人によるものですよね。

みんなに「泣ける映画だ」と言ってしまい、期待と違ったと思われるのも残念なので、「私の場合は」と付け加えますが、ドンピシャで横浜流星さん演じる鏑木の想いが胸に突き刺さり、後半、涙がどんどんあふれてきて止まらず、顔がぐしゃぐしゃになりました。

心が震える感覚、というか、心がえぐられていく感じがあって、がっつり感情が揺り動かされたわけです。

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

鏑木は、なぜ逃亡犯になったのか…。
その理由も、その正体も、たどり着く真実も、きっと胸に刺さると思います。
どのような展開になっていくのかというミステリー要素にドキドキしながら見守る、とても見ごたえのある時間でした。

なぜこんなに残虐な事件が起きてしまったの?
どうして逃げているのか?
でも、真実はきっとこうなのでは?

さまざまな心の動きがありますが、映画を見ていて思ったのは、日々人と出会って接していくなかで、自分の感覚、直感は信じていいのではないか、ということ。

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

自分以外の人が見ているその人の姿よりも、自分自身が見たその人の姿の方が、きっと正
しくて、それでいいのではないか、って。自分の感覚を信じてみたくなりました。

もちろん、残念ながら世の中だます人もいるので、人はわからないものです。意図的じゃなくても、信念とずれてしまったことで、嘘が通ってしまうこともあります。
でも、ただただ誠実に生きている人もいるわけですし、自分の感じた「信じる」感覚を貫いてもいいのかな、とも思わせてくれる作品です。

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

原作の染井為人さんが映画に寄せたコメントには、「感無量です。ぼくが描かなかった部分をあえて主軸に置いていて、映画『正体』は小説『正体』のアンサー作品だと思います」との言葉がありました。

小説ではどのような描き方だったのかとても気になって、後日、原作本も買って読んでみました。

染井さんのこの言葉は、読み終えるととてもしっくりきました。染井さんが込めたメッセージは、ちゃんと映画を見ても伝わりました。

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

600ページ以上の原作を映画にするのに、ものすごくよく練られた脚本だと感じました。原作を読んだ方にこそ、ぜひそのアンサー作品である映画を見てほしいです。

そして、本の世界でイメージしていた別人たちになっている逃亡犯は、映像化してもちゃ
んと5つの顔を持つ人物として存在しているわけで、その横浜流星さんのなりきる姿にも
ハッとすると思いました。
「演じる」ではなく、役を「生きる」横浜流星さんを目撃してほしいです。

得意のキレのあるアクションシーンにも目を奪われますし、何と言っても、あの美しい涙
と表情をぜひ大きなスクリーンで見てほしいです。
愁いを帯びた心の闇、葛藤が見事に表現されていて、これは、横浜流星さんの代表作を目撃している、という気持ちにもなりました。

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

「天使の梯子(はしご)」という現象をご存じでしょうか。

くもっていたと思ったら、雲の隙間から太陽の光がさっと地上に差し込む、あの空の様子です。

光が、やんわり見えたり、でもやっぱり隠れたり、一気に暗い方へいってしまったり、逆に明るく強い光が見えたり…。
出会う人たちとの交流で希望が見える、でもやっぱりまた逃げないといけない状況がやってくる…。

感情がうごめく感じが、空から注ぐ「天使の梯子」のようにも思えて。
光の行方が、物語のどっちに傾いていくか、見ているこちらの心の動きもリンクしていくような感覚でした。

『正体』 11月29日(金)全国公開

Sitakke
©2024 映画「正体」製作委員会

・原作:染井為人『正体』(光文社文庫)

・出演:
横浜流星
吉岡里帆 森本慎太郎 山田杏奈
前田公輝 田島亮 遠藤雄弥 宮﨑優 森田甘路
西田尚美 山中崇 宇野祥平 駿河太郎 /木野花 田中哲司 原日出子 松重豊
山田孝之

・監督:藤井道人

・脚本:小寺和久、藤井道人

・配給:松竹

・PG12

・「第49回報知映画賞」で以下の賞を受賞
作品賞
主演男優賞:横浜流星さん
助演女優賞:吉岡里帆さん

詳細は公式サイトからご確認ください。

文:HBCアナウンサー・佐藤彩
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は取材時(2024年10月)の内容に基づきます

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