初めまして!「ウインターライフ推進協議会」です。
私たちは、北海道に住む皆さん、そして北海道を訪れる観光客の皆さんに、安全・安心・快適に冬を過ごしていただきたい… こんな思いを胸に日々活動している団体です。
札幌市を拠点に、民間企業や地域団体、教育機関、行政機関など、多様な主体が連携し、
冬場の転倒事故防止啓もう、冬の遊びや、雪・氷についての豆知識、冬の暮らし全般に関する様々な調査・発信を行っています。
Sitakkeの連載「冬の安全・安心・快適なくらしをお届け!だって冬が好きなんだもん♡」、通称「冬の暮らしも大好き」では、冬や雪、氷、滑りが大好きなメンバーが、冬の暮らしを快適に過ごすための情報をお伝えしていきます。
「ウインターライフ推進協議会」のメンバー(一部)
第1回目となる今回は、「冬場の歩行者転倒事故」をテーマに、「ウインターライフ推進協議会」・永田泰浩(ニックネーム:やすジュニア)がお伝えします!
冬場の歩行者の転倒事故を防ぐために…“つるつる路面”について知識を深めよう
近年、冬場の転倒事故が深刻化していることを、みなさんはご存じでしょうか?
「冬場に転ばないための知恵」を、今回よりシリーズでご紹介していきます。
冬場の転倒による、札幌市の緊急搬送者数は、令和3年度には1,290人、令和5年度には1,748人となり、過去最多の記録となりました。
冬の道を歩く私たちにとって、脅威となるのが…
日救急搬送者が最多となった平成26年12月21日の“つるつる路面”
そう、この「つるつる路面」です!
今回は、「つるつる路面」のメカニズムについてご紹介します。
「つるつる路面」のでき方を知っておこう!
つるつる路面のでき方にはいろいろなパターンがありますが、
大きくは以下の2つに分類できます。
①雪や氷の路面の表面が融けて、一度水になり、再び凍ってつるつるになるパターン
朝までは、歩くとキュッキュと音がする真っ白できれいな圧雪で歩きやすかったのに、夕方には圧雪の表面がつるつるになっていて、危なくて歩くのも大変…というのは、こちらのパターンです。
おそらく、日中に気温や太陽の日射、自動車の熱などで表面が融けて水ができ、夕方以降の気温の低下に伴って、それが凍ってしまい、つるつるになってしまったのです。
②降ってきた雨が凍って、つるつる路面になるパターン
パターン②の代表的な路面は「ブラックアイスバーン」という路面です。道路の表面が見えているのに、つるつるのスケートリンクみたいになってしまう、下の写真のような路面です。
“つるつる路面” 非常に滑りやすいブラックアイスバーン
いずれのパターンも、つるつる路面の「つるつる」の犯人は氷です。
雪の路面ではなく、氷の路面のとなることで、平坦で摩擦力の小さい滑りやすい路面となります。つるつる路面の発生条件については、ウインターライフ推進協議会のホームページ「転ばないコツおしえます。」にも記載されていますので、是非、ご覧ください。
「つるつる路面」の“予測”情報を上手に活用しよう!
つるつる路面がどうしてできるかがわかっていれば、つるつる路面になるかどうかの予測もできるはず…ということで、実際に私たち「ウインター推進協議会」が取り組んでいるのが「つるつる予報」の提供です。
「つるつる予報」画面イメージ
札幌市内3カ所の路面観察情報と、気象予測情報(気温、降雪量、積雪の有無)をもとに、毎日夕方17時に、翌朝(7時~10時)の札幌市内の冬期歩道路面の滑りやすさを予測し、「つるつる予報」として提供しています。
「レベル1:あまり滑らない」、「レベル2:滑りやすい」、「レベル3:非常に滑りやすい」の3つのレベルで翌朝の滑りやすさを予測しています。
この「つるつる予報」は、「ウインター推進協議会」が運営する「転ばないコツおしえます。」のトップページで公開しています。今年は、令和6年11月29日(金)の17時から、つるつる予報を開始することになりました。皆様にも、毎日の生活に「つるつる予報」を取り入れて、安全な冬をともに過ごして頂けると幸いです!
美しかった秋が過ぎ、美しい冬が始まりました
次回は、具体的な転倒防止対策のひとつ、「冬靴の選び方」についてご紹介します。安全・安心・楽しく、冬を過ごすための豆知識を、ぜひお見逃しなく!
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連載「冬の安全・安心・快適なくらしをお届け!だって冬がすきなんだもん♡」
文:「ウインターライフ推進協議会」・永田泰浩(やすジュニア)
編集:Sitakke編集部 ナベ子