バッグを持たないことの魅力とは?
完璧なバッグを探すのは大変だ。例えば、ジムの荷物もラップトップも全部入れられるように、実用的なビッグサイズのトートバッグ、もしくはバレンシアガ(BALENCIAGA)のバッグのように、チャームがたくさん付いていて、周囲に音が聞こえるような主張のあるものを選ぶのか。それともタバコ1本がきっちり入るくらいの、他には何も入らないような、小さいサイズのバッグを選ぶのが良いのだろうか。では、バッグを一切持たず、コートのポケットにスマートフォンだけを入れるのはどうだろうか。
もしバッグがなかったら、どこに適当なティッシュや絆創膏のような“緊急用”のものを入れればいいのだろう。しかし、ここで気づいたことがある。少なくともほとんどの時間は、スマートフォンとキャッシュカード以外は不要だ。そしてそれらはジャケットのポケットにうまく収まるのだ。化粧ポーチを持ってきたのに、まったく化粧直しをしなかったこともあるだろうし、洗面所でフェイスパウダーをつけない日もある。3本の口紅や電話番号が書かれたくしゃくしゃの紙も持ち歩かなくていいし、ましてや地下鉄でハードカバーの本なんて読む気も起きないだろう。
もちろん、バッグを持たずに外出できるとは限らない。手ぶらで出勤したら「ノートパソコンはどこ?」や 「クビになったんですか?」と聞かれるかもしれない。それに、新しいバッグを持って歩き回るのは、他の美しい洋服を見に纏うのと同じように楽しいのだ。しかし、ノーバッグのミニマリズムは、視覚的にもとても心地よい。特にオフの日に関しては、ジーンズとTシャツの組み合わせに、何も持たないのはどうだろう?スタイルを軽くミニマルに見せてくれるはず。
これを支持するのは私だけではない。ゼンデイヤはバッグを持たない姿をよく見かけるし、ポール・メスカルがバッグを持っているのを見かけることはほとんどない。ジジ・ハディッドもバッグを持たないこともある。LAで行われたチャーリーXCXのショーに訪れたリリー=ローズ・デップと070シェイクの2人も同様だ。何も持たないことが最高のイットバッグなり得るかもしれない。
Text: Daisy Jones Adaptation: Reona Kondo
From VOGUE.CO.UK
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