1. トップ
  2. 銀行員は知っている! “一見ケチ”な「資産1億円超え」が実践するお金との付き合い方

銀行員は知っている! “一見ケチ”な「資産1億円超え」が実践するお金との付き合い方

  • 2024.12.3
undefined
出典:photoAC

現役銀行員はお金との付き合い方は知りませんが、「お金との付き合い方を知っている人はどのような人か」なら知っています。

銀行員とはいえ、実はお金との付き合い方を語れるような立場ではありません。いえ、むしろ銀行員だからこそお金の怖さを知っているので、上手なお金の付き合い方などわからないというのが正直なところです。

しかしいっぽうで、仕事をしている中で数え切れないほどの人を見てきた私には、たとえば実際に資産が1億円を超えているような人の中で「この人は『お金との付き合い方』を知っているのではないだろうか?」と感じた人がいますので、今回はどうお金と付き合っていたのかを少しだけ紹介したいと思います。 

服装も家も質素で車は国産車の一見“ケチ”と見えるが…

先祖代々のお金持ちといった方は、もちろん中には先祖からの蓄財を食いつぶしてしまった方もいましたが、不思議と今もお金持ちなケースが多いものです。

その人達に共通しているのは「普段はあまりお金を使わず、いざというときや誰かのためにはドーンと使う」というものです。

たとえばある億超え資産のAさんは、服装やご自宅は普通かむしろ質素すぎるくらいでした。乗っている車も使い込まれた国産大衆車で、ぱっと見は億超え資産家であるとはにわかに信じがたいくらいです。

とはいえ、Aさんは決してケチというわけではありませんでした

というのも、Aさんは母校である地元の小学校にピアノを寄贈したり、住んでいる街に役立ててほしいと多額の寄付をしたりなど、誰かのためにはお金をドーンと使う人でした。そしてこれらの“篤志(とくし)”はひっそりと誰にも知られないようにしていたのです。私はそれらの送金を取り扱ったため、Aさんの行動は知っていました。

あるときAさんにゆっくりお話する機会があり聞いたところ、先祖代々の家訓のようなものがあり、それは「お金はひとのために使えば、必ず自分のもとに帰って来る」というものでした。

「Aさんの家には足を向けて寝られない」

「人のためにお金を使えば必ず帰って来る」と言う表現は、教訓やスピリチュアルなイメージを感じたかもしれません。しかし、必ずしもそうではないと銀行員の私は考えています。たとえば紹介したAさんでも、それは証明できます。

先祖代々のお金持ちだったAさんの家は「庭を掘れば埋めてあるお金がザクザク出てくる」と噂されるくらいのお金持ちでした。

また「Aさんの家には足を向けて寝られない」という話も聞いたことがありました。自分や先祖が困ったときに、Aさんの家からお金を借りたり、援助してもらったりしたことがあったからとのことでした(個人的なお金の貸し借りや援助も、現在では法律や税務面など色々問題がありそうですが、あくまで昔話です)。

私はAさんの経営する会社の担当もしていたので知っていたのですが、Aさんに仕事を依頼したり、Aさんの会社が求めていた土地を格安で売却したりした相手の中には「先祖がAさん家に世話になったから、その恩返し」と聞いたことがあります。 

「資産億超え」にはワケがある

Aさんの家訓である「人のためにお金を使えば、自分のもとにお金は帰って来る」は、このように事実であることが分かりますので、決してただの教訓ではありません。

もちろんAさんやご先祖は、お金を貸したり援助したりといった中では帰ってこなかったお金もあったそうです。それでも誰かのために使うお金は無駄にはならないという「真理」を、先祖代々受け継いできたからこそ、Aさんは億超えの資産家なのではないか、と銀行員の私は考えています。 

「間違いなく億超えの資産家になる方法」「損をしないお金との付き合い方」などは、ベテラン銀行員の私でも知りません。しかし億超えの資産家の人をこの目で見てきた私は、そうなることができた理由は知っているのです。真似をしてもうまくいくとはお約束できませんが、日々の暮らしで参考にしていただければ幸いです。


著者:加藤隆二

銀行に30年間勤務、まだまだ現役の銀行員。住宅ローンやカードローンなど借入全般の相談、あるいは返済が困難なお客様からの相談にも対応してきました。自慢できるような実績はありませんが、銀行員として数多くのお客様と向き合い、お金にまつわるさまざまな相談に応えてきたことが自慢です。

※サムネイル写真および記事内の画像はイメージです