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「久しぶりに見た」 茨城の空に浮かんでいたものとは?

  • 2024.12.1

技術の進歩や、流行の移り変わりが激しい昨今。

「気付くと世の中からなくなっていた」という物も多いでしょう。

空に浮かんでいた「久しぶりに見た」物とは?

2024年11月24日、鼎(@kanaen_me262)さんは、茨城県土浦市にある土浦駅を歩いている際、『ある物』を「久しぶりに見た」といいます。

写真にうつしてXに投稿すると、7万件近くの『いいね』が付き、「確かに、しばらく見ていない気がする」「これはレア」といった、投稿者への共感の声が多く上がりました。

投稿者さんが見つけた、懐かしい物がこちら!

アドバルーン広告でした!

アドバルーン広告とは、気球の下に、宣伝文などを吊り下げる形式の広告媒体です。

デパートの屋上から掲げられているものなど、数年前まではよく見かけていたイメージのある、アドバルーン広告。

見かける機会が減った理由に、『高い建物が増えた』などの理由があるようです。

同年現在では珍しい、アドバルーン広告の写真には、さまざまな声が上がりました。

・昭和の時代には、近所の商店街でもたくさん上がっていたな。

・最後に見たのはいつだろう。思い出せない…。

・スマホを見ていて、空を見上げていないから、気付けていないだけかも。

ちなみに、投稿者さんが発見したアドバルーン広告は、関東鉄道株式会社(以下、関東鉄道)による、バス運転士を募集する内容のものです。

なぜ今、アドバルーン広告を出したのか。気になった筆者は、関東鉄道の方に話をうかがいました。

デジタル社会だからこそ、効果を発揮するもの

――Xで、貴社のアドバルーン広告が話題になっていることはご存知ですか?

Xの当該投稿につきましては存じており、多くの反響があったことを大変嬉しく思っているとともに、非常に驚いております。

――アドバルーン広告を土浦市で出した理由は?

当日は『土浦市産業祭』と『カレーフェスティバル』が行われており、ご来場の方向けにアドバルーン広告を掲出いたしました。アドバルーン広告は昨年の『土浦全国花火競技大会』開催の際、土浦市内の別の場所で上げており、今回で2回目となります。

――さまざまな広告媒体がある中で、なぜ、アドバルーン広告を選んだ?

全国的にバス運転士が不足している中で、当社もこれまでさまざまな広告を掲出しております。ですが、SNS広告など、デジタル広告が増えていく中で「デジタル社会だからこそ、一周回ってアナログ広告が目立つのではないだろうか」と考え、昨年より実験的に掲出をした次第です。

――アドバルーン広告には、『高い建物でさえぎられてしまう』という弱点があるようですが。

土浦駅前は高さのある建物も多く、視認性について不確定な部分もありましたが、「まずはやってみて、課題点を見つけよう」と考えました。土浦市への事前届出、許可は受けております。

結果的には、建物の陰に隠れてしまう角度もありましたが、それなりの場所から見えることが分かりましたので、今後も大規模なイベント開催時などには、周囲への配慮を踏まえたうえで掲出を検討したいと思います。

――アドバルーン広告の反響について、どう思っている?

当社は同日、関東鉄道の車両内でプロレスを行う『関鉄プロレス』や、茨城県つくば市で開催された『つくばマラソン』でのバスによる大規模輸送など、多くのイベントに関わらせていただきました。

そういった中、反響が多かったのがアドバルーン広告ということで、若干の戸惑いはありますが、この機会に関東鉄道のバス運転士に興味を持っていただけましたら幸いです。

デジタル広告が当たり前になっている中で、特に都市部ではなかなか見る機会のないアドバルーン広告。

「だからこそ、目立つのでは」と考えた関東鉄道の思いは、Xで多くの人の目に留まったことで身を結んだといっていいのではないでしょうか。

[文・構成/grape編集部]

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