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【必見アート情報】女性アーティストに着目!『ルイーズ・ブルジョワ展』『内藤礼生まれておいで 生きておいで』キュレーター・林綾野さんが語る見どころとは?

  • 2024.11.28

キュレーター・アートライターとして展覧会企画や、美術書の執筆を手がける林綾野さんが紹介するアート情報。今回は、東京・森美術館で開催中の『ルイーズ・ブルジョワ展地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ』、東京・銀座メゾンエルメス フォーラムで開催中の『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』をピックアップします。


悲しみと孤独、そして激しさ人生の痕跡を刻んだ作品

フランスに生まれ、アメリカで活動したルイーズ・ブルジョワは20世紀を代表するアーティストの一人。六本木ヒルズの正面広場に設置されている彼女の代表作である巨大なクモの彫刻「ママン」を見たことがある人も多いだろう。現在、森美術館では日本で実に27年ぶりとなる『ルイーズ・ブルジョワ展』が開催されている。

ブルジョワは1911年パリに生まれた。支配的な父親の存在や病気に苦しむ母親の介護など後にトラウマとなる出来事を幼少期に体験。そして二十歳の時に母親を亡くしたことをきっかけに、アーティストを目指した。その後ニューヨークに渡り、40年代半ばから作品を発表し次第に評価されていく。

幼少期のトラウマを起源とする彼女の作品は時に悲しく、激しい。それだけに見る者の心を捉えて離さない。本展では初期絵画作品「家出娘」をはじめ100点をこえる彫刻、絵画、インスタレーションから全貌を解き明かす。

銀座メゾンエルメス フォーラムでは内藤礼の展覧会『生まれておいで 生きておいで』が開催中。「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」という問いの下に作品制作をしてきた内藤。展示室のところどころに毛糸やガラス玉、鈴が吊られ、小さな鏡を覗き込んでみたりしながら光やふとした空気の動きをいつになく感じる。「生の光景」との出合いをぜひ体験してみたい。

アーティストの心象から湧き上げる純粋でストイックな表現世界。普段感じ得ない何かときっと出合えるはずだ。

『ルイーズ・ブルジョワ展 地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ』

ルイーズ・ブルジョワ《家出娘》1938年頃 油彩、木炭、鉛筆、キャンバス 61×38.1㎝撮影:Christopher Burke © The Easton Foundation/Licen sed by JASPAR, Tokyo, and VAGA at Artists Rights So ciety (ARS), New York

期間/開催中~2025年1月19日(日)
休館日/会期中無休
住所/東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階
会場/森美術館
電話/050-5541-8600(ハローダイヤル)

『内藤礼生まれておいで 生きておいで』

内藤礼《無題》2024年|花、水、ガラス瓶|撮影:畠山直哉 / Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès

期間/開催中~2025年1月13日(月・祝)
休館日/水曜日
住所/東京都中央区銀座5-4-1
会場/銀座メゾンエルメス フォーラム8・9階
電話/03-3569-3300

文=林綾野

※InRed2024年12月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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※地震や天候などの影響により、イベント内容の変更、開催の延期や中止も予想されます。詳細は各お問い合わせ先にご確認ください。

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