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「しばらく引きずる」「見たことない」大人気イケメン俳優の“泣きの演技”絶賛の嵐…!NHK『おむすび』

  • 2024.12.22

連続テレビ小説『おむすび』の第12週「働くって何なん?」では、恋人の翔也(佐野勇斗)が勤める星河電器にて栄養士として働き始めた主人公・結(橋本環奈)の奮闘が描かれる。上司である立川(三宅弘城)に目の敵にされながらも、身をもって「働くこと」に向き合っていく結。ときを同じくして、自身の肩の不調になんとか向き合おうとする翔也の姿もあった。

崖っぷちに立たされる翔也に未来はあるか

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『おむすび』第12週(C)NHK

練習中、右肩に違和感を覚えている様子の翔也の姿に、早くから心配を寄せていた視聴者も多いだろう。

誰にも言い出せず、たった一人で図書館で、アスリートの障害やリハビリにまつわる本を手にする翔也。自身の抱える右肩の痛みが「肩関節唇損傷」と呼ばれる怪我かもしれないこと、自然に治癒はしないことを知り、ショックを受ける。

なかなかその事実を、翔也は結に言い出せずにいた。「話がある」と何度か持ちかけていたものの、久々に結の幼馴染・陽太(菅生新樹)がやってきたことで、タイミングを掴みきれなかった。

12月20日に放送された第60回において、ようやく翔也は結に肩の怪我について話す。てっきり、あらためてプロポーズされるものだと期待していた結との心情の対比が切ない。いざ病院に行って「もう一生、野球はできない」と言われるのが怖い、と口にしていた翔也は、結に面と向かって伝えたからか、その恐怖がぶり返したように喉を詰まらせた。

アスリートにとって身体の故障は、まさに選手生命を絶たされることに繋がる。有望な選手として期待されている者なら、なおさらその苦しみは表現しがたい。苦しみながらも、なんとか結に事実を伝える翔也。SNSでは、「肩が心配」「良い演技する」「翔也の涙、こちらも、しばらく引きずるほど悔しさが伝わってきた」「見たことのない演技だった」などと言った声も。彼の心の内を的確に捉える佐野勇斗の演技は、俳優としての認知をさらに広げることになった。

どんな生き方が幸せか?

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『おむすび』第12週(C)NHK

肩の故障によって、翔也が己の野球人生と向き合うことになるとしたら、結も栄養士としての仕事を通じて「働くとは何か?」と人生を貫く問いに相対することになる。

星河電器の社員食堂で働き始めた結は、上司の立川、先輩の原口(萩原利久)とともに慣れない仕事に向き合う。立川は栄養士である結に対し、懐疑的な目線を向け続けるものの、原口は自身にも立川について思うことがあるからか、結への協力を惜しまない。

より社員の健康を考えたメニュー作りを、と奔走し、立川のつくる料理をレシピ化しようとする結と原口。そのことを皮切りに、一度は関係が決裂しかけるが、立川は結に日替わりメニューのレシピ考案を命じる。

スコッチエッグの温野菜添えを提案した結は、メニューやレシピそのものに好評を得たものの、昼休みの忙しい時間帯に提供するには手間がかかりすぎることを考慮しきれていなかった。またもや立川との関係が危うくなるかと思いきや、彼は再び結に挑戦の場を与える姿勢を見せる。

働くことは、ままならない。自分が心からやりたいと思える仕事に就ける層は一握りで、ほとんどは翔也のように予期せぬアクシデントに見舞われたり、結のように思い通りにならない日々が続くことに対するフラストレーションを抱えたりする

それでも、幸せだ、心地良いと思える道を探して、歩くしかないのだ。休憩や方向転換も必要。次週「幸せって何なん?」では、糸島に帰省する結の様子が描かれる。東京を離れ、生まれ育った糸島の空気を吸いながら、これからの選択に思いを寄せることになるのだろう。



NHK 連続テレビ小説『おむすび』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHKプラスで見逃し配信中

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X(旧Twitter):@yuu_uu_