四捨五入は日常生活でもよく使うので多くの方は理解しているでしょう。
しかし「どこの位で四捨五入するべきか」というのは、普段あまり意識していないかもしれません。
どこまで正確な値が必要かによって、どこの位を四捨五入するかは変わってきます。
今回は、四捨五入に関する問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
※答えは四捨五入をして、10分の1の位までの概数で表すこと。
75÷8
四捨五入する位に注意して、計算をしましょう。
解説
今回の問題の答えは「9.4」です。
どのように考えるのか、順に解説をしていきます。
まずは、通常の割り算を行いましょう。
75÷8=9.375
今回の割り算は「9.375」と割り切れましたが、問題の指示の通り、四捨五入しなければいけません。
ここで注意が必要なのが、「どの位を四捨五入するのか」という点です。
「10分の1の位までの概数」ということなので、四捨五入するのは「100分の1の位」です。
9.375の7を四捨五入(7は5以上なので繰り上がる)するので、答えは「9.4」となります。
よくある間違い
よくある間違いは、「10分の1の位で」四捨五入をしてしまうことです。
以下の2つの文章は、とても似ていますが、まったく意味が異なります。
(1)四捨五入をして、10分の1の位までの概数で表す
(2)10分の1の位で四捨五入して、概数で表す
「10分の1の位までの概数」ということは、四捨五入した後の答えに「10分の1の位」が残っていなければなりません。
つまり、もう一つ下の位である「100分の1の位で四捨五入」ということになります。
一方で、「10分の1の位で四捨五入」は言葉のとおり、10分の1の位を四捨五入します。
どこで四捨五入するかは、どれだけ正確な値が必要かによって異なります。
文章をしっかり読んで、考えるようにしましょう。
まとめ
「四捨五入をして、10分の1の位までの概数で表す」という表現は、小学校で学習して以降、あまり使う機会がないかもしれません。しかし、間違いやすく、思わず混乱してしまいがちなポイントなので、しっかりと覚えておきましょう。
間違えてしまった方は、復習をしてみましょう!
他の問題にも挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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