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【災害避難時や停電時にも役立つ!】手持ちのダウンジャケットをより温かく着るコツを紹介

  • 2024.12.3
防災ニッポン

これからの時季に活躍するダウンジャケット。工夫次第でもっと温かく着られることをご存知でしょうか?

冬の災害時には、停電だけでなく、灯油の確保が難しくなって暖房器具が使えなくなることも考えられます。また被災時は避難や片付けのために寒い中、外に出なければいけないこともあります。
そんなときに手持ちのダウンジャケットを最大限活用できると嬉しいですよね。

今回は、ダウンジャケットをさらに温かく着るコツと選ぶ際のポイントをあわせてご紹介します。

ダウンジャケットはどうして温かい?

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そもそもダウンジャケットとはどんなものなのでしょうか。まずはその特徴を紹介します。

「ダウン」とは、水鳥の羽根と羽根の間に生える球状の綿毛を指します。ダウンは軽く、たくさんの空気をため込めるという特徴があり、ダウンに大量に含まれる空気が断熱・保温効果を発揮します。

ダウンを使用した防寒着がダウンジャケットですが、見た目が似たもので「フェザージャケット」や「中綿ジャケット」も良く見かけます。

フェザージャケットとは、水鳥の羽毛の中でも、翼などに生えている羽軸がある羽根を使用したものです。保温性はダウンのほうが高いものの、羽根の構造上、耐久性が高いという特徴があります。下の写真の羽毛は羽軸があるフェザーです。

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ちなみに、「ダウンジャケット」として販売されているものは、そのほとんどがフェザーとダウンの2つを混合して使用されています。

また、中綿ジャケットとは、羽毛ではなくポリエステルなどの化学繊維の綿を詰めたものです。中綿を使用した製品は比較的安価で洗濯がしやすいという利点もありますが、やはり保温性はダウンより劣ります。

ダウンでも、フェザーや中綿でも、保温性に差はありますが、衣服の中に空気をたくさんため込むことで断熱・保温するということに変わりはありません。

今回の記事では、ダウン・フェザー・中綿を使用したジャケットを「ダウンジャケット」と呼んで、上手に活用するコツを紹介します。

ダウンジャケットを温かく着るコツを紹介!

ダウンジャケットは、ダウン・フェザー・中綿がつくる空気の層が熱を外に逃さず、かつ外からの冷気を遮断して温かさを保ちます。地肌とダウンジャケットの間にすき間ができると、空気層が本来の力を発揮できず、熱が外に逃げてしまいます。

その「すき間」を作る原因が、重ね着です。温かくしようとして重ね着をしすぎると、熱が外に逃げるすき間を作ってしまい、ダウンジャケット本来の性能を活かせなくなってしまいます。

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つまりダウンジャケットをより温かく着るコツは、「重ね着しすぎない」こと。
少し意外かもしれませんが、ダウンジャケットの中は薄着にするのがおすすめです。

また、ジャケット内に空気を取り込むようにパタパタとジャケットを振ってから着用したり、ジャケットのポケットに使い捨てカイロを入れたりするのも、より温かく着るコツです。

ダウンジャケットを選ぶ際のポイント

ダウンジャケットを新しく購入する際は、どう選んだらよいでしょうか。保温性や価格、お手入れのしやすさ、着用シーンを考慮して、自分のライフスタイルに合ったものを選びましょう。

ポイント1:ダウンの比率とフィルパワー

ダウンとフェザーの配合のバランスは保温性をはかる一つの指標になります。ダウンの比率が高いほど保温性が高くなり、軽くなります。商品タグに記載されている配合割合をチェックしましょう。ダウン90%・フェザー10%が黄金比率と呼ばれることもあります。ダウンは貴重な素材のため、配合率が上がるほど高価になる傾向があります。
ただし、この表示はあくまでダウンとフェザーの比率で、その製品に含まれる羽毛の量を表しているわけではないため、あくまで保温性を考える時の参考にしてください。

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また、「フィルパワー(FP)」という数値もダウンジャケットを選ぶ際の指標になります。
これはジャケットに使われている羽毛のかさ高を表す数値です。FPが高いほど空気をたくさんため込むことができるので、保温性が高まります。
一般的にはFP550以上で高品質とされているので、商品を選ぶ際に参考にしてください。こちらも商品タグに記載されている場合があります。

キャンプや登山など長時間寒い屋外で活動することがあるなら、より温かいものを着用するのが良いでしょう。通勤時程度ならば、そこまでの温かさは不要な場合もあります。

ポイント2:お手入れのしやすさで選ぶ

天然素材のダウン・フェザーは水濡れに弱く、自宅でのお手入れも難しいことが多いです。自宅で手軽にお手入れしたいのであれば、手洗いや洗濯機OKの中綿ジャケットを選ぶのもおすすめです。商品タグの洗濯表示をチェックしてみてください。

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ポイント3:そのほかの機能性

ジャケットの表地に難燃・撥水などの機能があることがあります。
キャンプで火おこしをするならば、難燃のものが良いでしょう。着衣着火の危険性があるので、火の粉が飛び散る状況ではこの性能は必須です。

雨や雪の日の着用など水に濡れることが考えられるなら、撥水加工のものがおすすめです。お手入れしにくいダウンでも表地が水に強いものであれば扱いやすさがアップします。

ダウンジャケットの機能を最大限活用しよう

より温かくなるようにと思って厚着していても、それが逆に本来の保温性を下げることにつながってしまうというのは驚いた人も多いのではありませんか。
「より多くの空気をできるだけ地肌の近くに」というのをポイントに、ダウンジャケットの機能を最大限に生かせるよう、工夫して着用しましょう。

<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター

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