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アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る

  • 2024.11.27

アプローチが苦手な人は必読!特に「スコア90が切れない」「グリーンまわりが苦手」な人への新基本を解説。

フェースは開くのではなく“かぶせて握る”と鈴木聖二コーチ。スコアを上げたい人は要チェックです!

フェースを開くとダフり、トップの危険性が高まる

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
少し閉じた向きで握るのが寄せ上手への近道!「これならザックリがなくなります!」(鈴木・画像右)「なんだかボールが左に行きそうですね」(飯田・画像左)

アプローチでザックリやトップのミスが多い人は「フェースをかぶせて握る」アプローチがオススメです。

ウエッジはフェースをスクエアに向けると、ヘッドの重心がシャフトの軸線よりかなり後ろに来てしまいます。そのためバックスイングでフェースが開きやすく、それをインパクトまでに戻せないとミスが出てしまう。とくにアプローチは、振り幅が小さいぶんフェースを開閉する時間が短いので、フェースをスクエアに戻せず開いたままになってミスする人がとても多いのです。

そこでヘッドの重心がシャフトの軸線上に来るように、最初からフェースを閉じて握る。すると、ヘッドを操作しやすくなって、大きなミスを減らせます。最初は違和感があるかもしれませんが、打ってみるとフェースに球が乗ってスピンが効き、距離感もそろうので、ぜひ試してください。

かぶせて握るとシャフトの軸線上に重心がそろう

スクエアに握るとヘッドの重心がシャフト軸線より後方に来て開きやすいが(左)、かぶせて握ると軸線と重心がそろうので操作しやすくなる(右)

バックスイングでフェースが開くとミスしやすい!

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
ヘッドの重さでフェースが開きやすい

スクエアに握るとバックスイングでフェースが開きやすく、そのままだとダフりやすい(×左)。手先で戻そうとするとトップのミスも出る(×右)

かぶせて握ったクラブがスクエアになるように構える

フェースを「かぶせて握る」といいましたが、そのままフェースを「かぶせて構える」のではなく、アドレスするときにはかぶせて握った状態から、フェースがスクエアになるように戻すのがポイントになります。

かぶせて握ったフェースをスクエアにするには、手元とクラブを自分から見て少し時計回りに回転させます。これによって少しハンドファーストになって、右手首に角度がつくとともに左腕が内旋し、自然と左ワキが締まった状態の構えができるのです。

まずはクラブを左肩に担いだ形でグリップし、それを顔の前に引き戻します。すると自然とフェースがかぶった状態でグリップできるはずです。そこからフェースがスクエアになるようにハンドファーストにして構えたら、あとは両ワキや手首のテンションを保って、両腕の三角形を崩さずにスイングするだけです。

【Step1】クラブを左肩に担いでグリップ

まず左肩にクラブを担いでグリップする。クラブを肩の上に置いた状態にすると、クラブが重心角なりの向きになるので、フェースが自然に少しかぶる

こうするとフェースがかぶります

【Step2】そのまま手元とヘッドを上体の前まで下ろす

剣道の「面」のように担いだクラブを下ろし、手元がお腹の前、ヘッドが胸の前に来るようにセット。このときフェースが適度にかぶっているかチェック

【Step3】ハンドファーストにしてフェースをスクエアに

ヘッドは胸の正面に置いたまま手元を左にスライドさせる。これによってフェースはスクエアになり、左腕が内旋して左ワキが締まるとともに右肩が少し下がる

【Step4】ヘッドを地面に下ろしたらアドレスの完成

そのまま前傾しながら、ヘッドを地面まで下ろしてアドレスは完成。通常よりややフックグリップでハンドファーストの形が自然とでき、ワキが締まった構えになる

右手首が折れて右ヒジが下を向く

ハンドファーストになると右手首が甲側に折れ、右ヒジが下を向いて右ワキも締まる

あとは腕の三角形を保って振るだけ!

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
バックスイングはアドレス時よりも左肩が下がります(左)インパクトはアドレスの形に戻すイメージ(中央)フォローは右肩がアゴの下に入る感じです(右)

アドレスでできた両ワキの締まりや腕のポジションを変えずに、肩の上下動でスイング。両肩と腕でできる三角形をキープしたままスイングするイメージだ。

腕のテンションが変わったりヒジが曲がると、アドレスの形が崩れてしまう

フェースに球が乗るから距離がそろってスピンも効く

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
「フェースに球が乗っていますよ!」(鈴木・写真左)「カツンと乾いた音が出ます!」(飯田・写真右)

鈴木 では飯田さん。さっき教えた「フェースをかぶせて握る打ち方」でアプローチしてみてください。

飯田 はい。ちょっと慣れないので怖いですが・・・・・・おっ、意外にうまく打てます!

鈴木 上手ですね。フェースに球が乗って、スピンも効いていますよ。

飯田 今までのアプローチとインパクトの感触が全然違います。ぶ厚い感触で気持ちいい。これがフェースに球が乗るっていう感覚なんですね。

鈴木 インパクトの音が以前とはガラッと変わりましたね。フェースが開かずにロフトが立って当たるから、インパクトの効率がいいんです。

飯田 さっきから10発ほど打って、ザックリが1発も出ません。これはすごい!

【鈴木Check!】入射角が安定して芯に当たっている

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
before → after

フェースをかぶせて握り、左ワキが締まったことで腕と体の一体感が増し、ヘッドの軌道が安定しました。入射角がゆるやかになって芯に当たりやすくなったため、インパクトがぶ厚くなったんです

ここが変わった!1:バックスイングがシャットで真っすぐに

ワキが締まって腕と体が一体に動くようになったことに加え、フェースが開きにくいのでバックスイングがシャットフェース気味でオンプレーンに上がるようになった

ここが変わった!2:ハンドファーストでロフトが立って当たる

アドレス時のハンドファーストをキープしてスイングできるようになったことでインパクトでロフトが立ち、ゆるやかな入射角でフェースに球が乗るようになった

ワキが締まって手先の動きが減るからクラブを引っぱれる

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
フォローまでハンドファースト!

飯田 フェースをかぶせて握ったら、フェースが左を向くので引っかけそうな感じがするんですが、打ってみたら全然そんなことありませんでした。これはなぜですか?

鈴木 秘密はクラブを「引っぱる」動きにあります。フェースをかぶせて構え、ワキが締まったことでスイング本来の「引っぱる」動きで振れるようになったんです。

飯田 「引っぱる動き」?

鈴木 はい。フェースをかぶせ、ヘッドを地面に置いたまま右手でクラブを引っぱって動かしてみてください。自然と振り上げた軌道よりインサイドから下りてきて、インパクトでハンドファーストになり、かぶっていたフェースがスクエアになりますよね。

飯田 本当だ!

鈴木 かぶせて握ると窮屈な感じがすると思いますが、これによってクラブを「押す動き」が排除され、「引っぱる動き」でスイングしやすくなる。フェースをかぶせて握る真意は、ここにあるんです。

アドレス

フェースをかぶせて握る

バックスイング

引っぱる動き

切り返し

手元が方向転換

ダウンスイング

手が先行、ヘッドは後ろから

インパクト

インパクトでスクエアに

手元を引っぱり続けてスイング

クラブをつねに「引っ張る」動きでスイングするのがポイント。フェースをかぶせるとワキが締まって手首を使わずにスイングしやすい。自然と「引っぱる動き」もできる

【Drill】手元が方向転換フェースをかぶせて右手1本打ち

「引っぱる」動きを体得するには、右手1 本で打つ練習が効果的。フェースをかぶせて構え、クラブを引っぱってスイングして、アドレスよりもハンドファーストに当てる

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
ヘッドを真っすぐ動かすのか

ミスヒットがなくなり距離感がそろう!

アプローチの新基本!フェースはかぶせて握るとミスが減る
これならザックリはもうしません!

「ザックリがほとんどなくなり、距離感がそろうようになりました。以前より少し低く出てスピンが効いた球が出ます。最初は違和感がありましたがすぐに慣れました」(飯田)

いかがでしたか? ぜひ、この鈴木コーチのレッスンを参考にしてみてください!

レッスン=鈴木聖二
●すずき・せいじ/1980年生まれ。明治大学ゴルフ部主将としてチームを優勝に導く。現在は東京都多摩市の桜ヶ丘グリーンクラブなど都内でレッスン活動を行う。Golf Street所属。

アマチュア代表=飯田祐貴さん
●いいだ・ゆうき/1986年生まれ。ゴルフ歴は約4年とまだ浅いが、すでに平均スコアは90前半の腕前。しかし、アプローチが苦手でザックリのミスが多く、寄せの場面ではSWを敬遠しがち。

構成=鈴木康介
写真=相田克己
協力=日神グループ平川CC

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