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【新作映画】親子の絆や男たちの一喜一憂する姿など、話題の映画をお届け!

  • 2024.12.3

【This Month’s 4 Movies】今月要チェックの映画4本をご紹介!写真を見てインスピレーションで選んでみてね。

1 『ぼくとパパ、約束の週末』

イチ推しのサッカーチームを決めるためにドイツ中のスタジアムをめぐる自閉症の少年と父親。独特な自主ルールが通用しない外の世界でパニックになりながらも、耐性を身につけていく少年の利発さと健気さ。「頭の中が戦争だ」とつぶやく息子の苦悩と秘めた才能に気づく父親の忍耐と理解。旅によって“息子が幸せに暮らせる環境作り”に奔走する両親の努力が実を結んでいく。これが実話とは、感動しかない。

story:自閉症の少年ジェイソン(C・アンデルセン)は、好きなサッカーチームを自分の目で見て決めたいと家族に話す。父ミルコ(F・D・フィッツ)は息子の夢を叶えるべく、ドイツ国内にある56チームのスタジアムを巡ることを約束するが。

監督:マルク・ローテムント/出演:フロリアン・ダーヴィト・フィッツ、セシリオ・アンドレセン、アイリン・テゼル ほか/配給:S・D・P/公開:11月15日より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
© 2023 WIEDEMANN & BERG FILM GMBH / SEVENPICTURES FILM GMBH


2 『ザ・バイクライダーズ』

60年代に実在した伝説のモーターサイクルクラブの栄枯盛衰に、愛惜を込めた物語。まずは「生きてこそ生きる」という倫理観を貫いてクラブを立ち上げるジョニー役のT・ハーディが放つ渋いカリスマ性に惹かれる。そして側近べニーを演じたO・バトラーの危うい美しさに惑溺。彼が身にまとう色気と狂気と孤独は魔性の男の証明。まさに“男が男に惚れる”物語にはピッタリのキャスティングだ。

story:1965年、シカゴ。キャシー(J・カマー)はバイク乗りベニー(〇・バトラー)と出会って5週間で結婚。彼は荒くれ者を仕切るジョニー(T・ハーディ)の側近だった。やがてジョニーの一味はモーターサイクルクラブへと発展するが。

監督:ジェフ・ニコルズ/出演:オースティン・バトラー、トム・ハーディ、ジョディ・カマー、マイケル・シャノン ほか/配給:パルコ/公開:11月29日より、WHITE CINE QUINTOほか全国ロードショー
© 2024 Focus Features, LLC. All Rights Reserved.


3 『ドリーム・シナリオ』

頭頂部薄めで冴えない陰キャのキモおじさんを絶妙に怪演するニコラス・ケイジ。彼がいきなり世界中の人の夢に現れ、一躍人気者になるがまた突如、夢の中の彼が猟奇的になり嫌われまくる悲劇。何もしていないのに世の不条理に翻弄されるおじさんはただただ気の毒でかわいそうだが、それでもキモい。悪夢ホラー映画でもあり、切ないコメディでもある、なんとも尖ったA24製作らしいグロシュールな珍品映画。

story:平凡な大学教授のポール(N・ケイジ)は、何百万という人々の夢の中に一斉に彼が現れたことで一躍有名人になる。メディアに注目され、夢だった本の出版も持ちかけられ有頂天になるが、一転、夢の中のポールが様々な悪事を働くようになると大炎上する。

監督・脚本:クリストファー・ボルグリ/出演:ニコラス・ケイジ、リリー・バード、ジュリアンヌ・ニコルソン ほか/配給:クロックワークス/公開:11月22日より、新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
© 2023 PAULTERGEIST PICTURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED


4 『動物界』

人間が動物化する病が蔓延する近未来を描くフランス映画らしからぬSFスリラー。鳥、カメレオン、タコなどと人間が合わさったハイブリッド生物の映像化が斬新でアーティスティック。パンデミックや人種差別の風刺を思わせる設定に心がざわつき、そこに生きる父子の絆がドラマチックに映る。父を演じるロマン・デュリスの熱を帯びた人間味と、息子の思春期を繊細に魅せた新人ポール・キルシェの演技が秀逸。

story:人間が動物に突然変異し凶暴化する奇病が蔓延する近未来。フランス政府が患者を強制束する中、料理人フランソワ(R・デュリス)の妻も獣のように変わり果てる。彼はひとり息子のエミール(P・キルシェ)と、妻の隔離施設のある南仏に移り住む。

監督:トマ・カイエ/出演:ロマン・デュリス、ポール・キルシェ、アデル・エグザルコプロス ほか/配給:キノフィルムズ/公開:現在、新宿ビカテリーほかにて全国ロードショー中
@ 2023 NORD-OUEST FILMS – STUDIOCANAL – FRANCE 2 CINÉMA – ARTÉMIS PRODUCTIONS.


text : YUKO KENAKO(1,2), HAZUKI TOGO(3,4)
web edit : KIMIE WACHI[sweet web]

※記事の内容はsweet2024年12月号のものになります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。

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