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今流行りの上級キャンプスタイル知ってる?雨風対策からハンモックまで徹底研究!

  • 2024.11.26

さまざまなキャンプスタイルが誕生している中で、近年よく見かけるタイプがある。
今回はその中から3つのタイプを取り上げて、徹底的に研究してみた。
きっと、参考になるスタイルがあるはず!

①雨風に強い〈カンガルースタイル〉

カンガルースタイル代表 奥野さんファミリー
プロダクトデザインの仕事をされている旦那さんは、キャンプの趣味グループに複数所属するキャンプホリック。

「親が子を抱える」というカンガルーの子育てが由来。ファミリーやグループキャンパーに多く見られ、大型シェルターやタープにインナーテントを入れ、雨風を防ぐ役割がある。

奥野さんファミリーは3〜4人が寝られるMSRの大きいテントを、ネイバーフット×ヘリノックスのコラボシェルターに入れている。
「両方のサイズが絶妙によく、家族と過ごすときに便利なんです」と旦那さん。

このスタイルの魅力

❶雨風にバッチリ強い

インナーテントのみだと、雨に降られたら中が濡れるのは避けられない。
シェルターの中なら、通気性を保ちながら強い雨風でも中を守れる。

❷虫をシャットアウト

インナーテントにはメッシュ生地が多用されている。なので、虫を中に入れないのは当然。

シェルターが前室代わりになるので、靴の抜き履きもラクチンにできるのうれしい。

❸ドームテントのインナーならどれでも◎

自立式のドームテントはタープやシェルターに収まりやすい。
モノポールのインナーだと、狭く居住性に乏しいのが難点。
ドームテントのインナーがおすすめだ。

❹キッチンとリビングが一緒の空間

寝床、キッチン、リビングをまとめられる。雨が降っても、この中で安心して過ごせるのが特徴だ!

ちょっと気になるところ

❶インナーが大きいとリビングが狭い

インナーテントが大きいと、シェルターなどから外にはみ出てしまうことがある。
特にファミリーなら、テントのサイズはチェックしておこう。

❷サイトをめいっぱい使いがち

テントとシェルターが大きいと、全体的にサイトを広く使用しなければならなくなる。
小さいサイトでは厳しいので、こちらも事前チェックを。

奥野さんファミリーの工夫ポイント

❶すぐにモノがとれるレイアウト

「好きなお酒を気軽に飲みたい」という思いから、テーブルの横にコンテナを置いてすぐに取り出せるレイアウトを。
いちいち立たなくともすぐに飲めるのが特徴だ。

❷通りやすい導線づくり

空間デザインのプロでもある旦那さん。その経験を生かして、サイト内の動線づくりにもこだわりが!
特に、リビングとキッチン・寝床の間は人が通れる幅を確保するとのこと。

ギア拝見

❶クーラー/(アイスランドクーラー)❷チェア/(カーミットチェア)❸コット/(ヘリノックス)❹コンロ/(プリムス)❺カバー/自作❻キッチンテーブル/(MOCA)❼クーラー/(AOクーラー)❽シェルター/(ヘリノックス×ネイバーフット)❾ボトル/(イエティ)❿キッチン小物ケース/(H&Oーballistics他)⓫ジャグ/(marchisio)⓬ケース/(ヘリノックス)⓭テーブル/(bonfire_go_outside)⓮コンテナ/シェルフコンテナ(スノーピーク)⓯テント/(MSR)

②とにかくコンパクトな〈タープ&蚊帳スタイル〉

タープ&蚊帳スタイル代表 山田昭一さん
アウトドアメーカーでプレス・販売を担当する業界人。
ジムニーでキャンプをすることが多いことから、車載を考えて必然的にコンパクトなスタイルになったとか。

ソロキャンパーに多く見られ、蚊帳(メッシュで覆われた寝床)にタープを張ってコンパクトに仕上げている。

山田さんはスノーピークのペンタシールドに、今では廃番になったペンタイーズを合わせたコンパクトスタイルを展開。
「妻も同じスタイルなので、ふたりでいろんなサイトを作って工夫しています」と楽しそうに話す山田さん。

ひとりなら十分にゆったり過ごせるこの規模なのに、撤収するとバッグひとつに収まるくらいまとめられるのは魅力!

このスタイルの魅力

❶収納がコンパクト

このスタイルの魅力はコンパクトに収納できるところ。収納袋を薪と比べたら、ほぼ同じくらいの長さだった。
片手で持って運べるので、大人だけでなく子どもでもラクに持てる。

❷場所をとらない

ソロ向けタープは、幅4m前後のものが多いので場所をとらないのが特徴。
蚊帳の高さも1.5mくらいが多いので、広いタープの下に蚊帳を広げるというのもアリ。

❸虫刺されが少ない

蚊帳の特徴は、床以外がほぼすべてメッシュ生地に覆われているところ。
通気性抜群なうえに虫刺されの心配が少ないので、虫が多く発生するシーズンには重宝すること間違いなし!

ちょっと気になるところ

❶意外と蚊帳が大きい

バッグの中に収納できるので、普通のテントと比べるとありがたいほどコンパクトだが、タープよりサイズが大きいのが意外。

❷雨のはね返りで 中に水が入る

蚊帳は虫を入れない機能はある一方で、雨対策にはイマイチな部分が。
強い雨だと地面からのはね返りで中に水が入ることがあるそうだ。

❸前室がないものも

タープが短いと、蚊帳本体は覆えるが前室が確保できない。
雨が降った場合、靴の保管や調理場がなくなることが難点となってしまう。

山田さんの工夫ポイント

❶蚊帳なしでもキャンプ可能

蚊帳が邪魔と思う人は、思いきってタープのみの宿泊もアリ。
「これに寝袋で寝るだけでも過ごせます」と山田さん。
虫が心配な人はローコットで寝るのがおすすめ。

❷とにかくミニマムに!

「とにかく小さくまとめたいんです」とワガママな意見。
しかし、それを実現したのがこのスタイル! 片手のバッグにも収まるので、フェスなどでも活躍しそうだ。

ギア拝見

❶アックス/オールラウンド(ハルタホース)❷バーナー/ギガパワーマイクロマックスUL(スノーピーク)❸焚き火台/ミニ焚火台ヘキサ(SOTO)❹マグ&カトラリー/チタンシェラカップ、チタンマグ雪峰Mセット、和武器L(すべてスノーピーク)❺テーブル/オゼンライト(スノーピーク)❻スキットル/チタン丸型スキットル(スノーピーク)❼コッヘル/パーソナルクッカーセット(スノーピーク)❽ケトル/ケトルNo1(スノーピーク)❾ナイフ/フィエルクニーベン(ヘレ)❿ノコギリ/ラップランダー(バーコ)⓫レザーグローブ/古着⓬ペグ&ハンマー/ソリッドステーク30、ペグハンマーPro.C(スノーピーク)⓭マット/インフレータブルマットテレコ(スノーピーク)⓮チェア/タクティカルチェア(ヘリノックス)⓯タープ/ペンタシールド(スノーピーク)⓰蚊帳/ペンタイーズ(スノーピーク)

③設営がらくらく〈ハンモックスタイル〉

ハンモックスタイル代表 森勝さん
愛称モリカツ。低山小道具研究家。山遊び歴20年。本誌でも連載を担当。
自宅の裏山でナイフを中心としたアウトドアアイテムのフィールドテストを行う。

最近のハンモックは、バルバドスハンモックのようなただ横たわるだけのタイプや、タープやメッシュなども付属する宿泊向けのタイプなど幅広くある。

ヘネシーハンモックを発売当初から愛用しているモリカツさんは、ザックひとつに収まるミニマムスタイルで登場。
50回ほど使用していることもあり、地面での作業がラクにできる位置も熟知。

ソロキャンプを新しいスタイルで楽しみたい人は必見だ。

このスタイルの魅力

❶設営・撤収がラク

木に結んで2カ所ペグ打ちすればハンモックは完成。タープも2カ所留めるだけで設営できる。
ヘネシーハンモックはスネークスキンという収納袋があり、瞬時に畳めるのも特徴だ。

❷中に入ればすぐ寝床

ジップを開いてハンモックにゴロンと入れば、そのまますぐに寝られる。
酔っ払って横になったらすぐに寝ちゃう人が、この良さを体験したらどっぷりハマってしまうかも…?

❸荷物がとても小さい

タープ、ハンモックをすべて収納しても、片手で持てるサイズまでコンパクトになれるのも魅力!
60ℓのザックと比較しても半分以下の高さなので、サクッと中に入れられるのだ。

❹タープがあると安心感が違う!

タープがあるだけで安心感がかなり違うので、ぜひ体験してもらいたい。

ちょっと気になるところ

❶背中が寒い

地面からの冷えは、ハンモックでも多少感じる。
マットなどを用意して、冬以外でも寒さ対策はしておこう。

❷中で過ごすのにコツがいる

木に対してまっすぐの姿勢で寝ると、ハンモックが体を包み込んでしまうため動きづらくなる。
斜めに寝る姿勢は、慣れるのに時間がかかるかも。

❸木の間隔をしっかり確保

ハンモックは、木の感覚が7〜9歩くらい空けて張るのが理想。
それ以下だと緩くなり、それ以上だとピンと張りすぎてしまうそうだ。

モリカツさんの工夫ポイント

❶リッジラインをフル活用

ハンモック間を結ぶリッジラインには様々なものが引っかけられる。
ポーチやランタンもかけられるので、小物の収納も便利なのだ!

❷ガジェットを駆使してひとりでも楽しく

「ハンモックではひとりで寝るときが多いので、ソロで楽しめるものを持っていきます」ということで、タブレットや小型スピーカーも用意。

ギア拝見

❶バケツ/ヌノバケツ(アクシーズクイン)❷ポーチ/BOP(ミステリーランチ)❸タブレット/ファイヤーHD(Amazon)❹寝袋&ザックカバー/(イスカ)❺マット/ラディアントダブルバブルパッド(ヘネシーハンモック)❻ハンモック/エクスペディションZIP(ヘネシーハンモック)❼ボトル/チタンGIキャンティーン(キース)❽スピーカー/ウッドスピーカーランタン(ニュートラルアウトドア)❾クッカー/A&F別注ホットサンドメーカー(コフラン)

PHOTO/黒崎健一
TEXT/小川迪裕
撮影協力/オートキャンプ・フルーツ村
出典/ガルヴィ2018年10月号

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