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バレリーナ石井久美子が教える、悩み別プチ拷問ストレッチ【肩こり編】

  • 2024.11.25

肩こり解消と同時に上半身のプロポーションも整えて

今や国民病とも言われ、年齢や性別を問わず、多くの人が悩まされている肩こり。直立二足歩行の人間は、重たい頭を支えるため、もともと肩や首に負担がかかりやすい構造をしている一方で、バレエダンサーたちの間でこの悩みを抱える人はほとんどいない。それもそのはず、彼らは日頃から肩周りや腕、上半身の柔軟性を高めるためのエクササイズやストレッチをレッスンで取り入れており、肩こりの主たる原因である「同じ姿勢」や「運動不足」とは無縁なのだ。

さらに肩こり解消には、肩だけでなく肩甲骨周りの背中や、肩からデコルテにかけての柔軟性も鍵となっている。石井は、これらをストレッチすることで、結果的にバレエダンサーのように長く伸びやかで美しいアームスも手に入れられると語る。

「バレエダンサーの上半身の美しい表現に欠かせないのが、胸から肩にかけてのデコルテのラインと、その背面の肩甲骨周りです。バレエのレッスンではよく『背中から手が生えているように』と教えられるのですが、これはつまり肩から先の腕だけを動かすのではなく、上半身全体を使ってダイナミックに、という意味なのです。また背中と肩甲骨を意識するのと同時に、首を長く見せるために肩を下げることも意識しています。今回はデスクワークなどで肩首、そして背中がこってしまい、動かしづらくなってしまっているという方に向けて、肩・首・背中の全ての柔軟性を同時に高めることができるタオルストレッチを伝授します」

Step 1

スポーツタオルは長さ110㎝程度のものを用意する。タオルを握って、ひじを曲げずに後ろに回しても大丈夫と思える長さの間隔で両端を持つ。「両手の間隔はできる長さまで広げて良いので、無理ない範囲で行いましょう」

Step 2

タオルの両端を持った両腕を前から上へと上げる。ひじはまっすぐ伸ばし、下腹に力を入れる。タオルを持った両腕は平行を保ち、斜めにならないように注意する。

Step 3

タオルの両端を持った両腕を後ろへと回す。首はまっすぐキープし、頭を落とさないように。下腹はへこんだ状態を保つ。

Step 4

息を吐きながら、肩が回るところまでタオルを落とす。1日50回を目安に行いましょう。

怪我なくタオルストレッチを行うための注意点

このエクササイズで気をつけたいのが、“肩がねじれる”、“あごが前に出る”、“ひじが曲がる”といった間違った姿勢のままストレッチを行なってしまうこと。このような姿勢のままストレッチすると肩が外れるなど、怪我につながりやすいので、鏡や窓に映った自分の姿を随時チェックして。また指先までしびれがくる場合は、末梢神経が刺激を受けすぎている可能性も。無理のない範囲で少しずつ、可動域を広げることも目標にしたい。

「このタオルストレッチはフォームローラーを使って行う胸椎伸展とセットで行うと相乗効果があります。胸椎伸展で胸骨の柔軟性を高めて、タオルストレッチで胸を高い位置にキープ。肩と首の凝りが解消され、さらにバストに張りをもたらす一石二鳥のストレッチなんです。ぜひ、セットで試してみてください」

話を聞いたのは……

石井久美子

バレエダンサー。1994年東京生まれ。8歳でバレエを始め、2011年ロシアの国立ワガノワバレエアカデミーに留学。2013年に同校を卒業後、マリインスキー・バレエ団にアジア人女性として初めて入団し、数多くのソリスト役を演じる。主宰するバレエ学校では、アマチュアから世界のトッププロダンサー、教師までがレッスンを受けている。2023年にはオンラインバレエスクールも開校。著書に『胸椎伸展 10分寝るだけストレッチ』(主婦と生活社)。@kumiko_ishii_ballet_project

Photos: Shoko Takayasu Text: Naomi Mori Editor: Makiko Yoshida

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