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今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー

  • 2024.11.25
今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー
今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー

Text by 高橋アオ

[日本フットボールリーグ(JFL)第30節ソニー仙台FC0-3栃木シティFC、24日、みやぎ生協めぐみ野サッカー場Bグラウンド]

今季で活動終了を発表したソニー仙台は最後の試合で栃木シティに0-3で敗れ、有終の美を飾れなかった。それでも青きイレブンはやり切った表情で駆けつけた1695人の観客に感謝を伝えた。この日で現役引退を迎えるMF吉野蓮主将は後半44分に出場し、練習で負ったケガを感じさせない気迫あふれるプレーでファンを沸かせた。

足がちぎれても

チームが活動終了する最後の試合を自身の引退試合と決めていた吉野主将は、ピッチに入ると激しい球際の守備を見せて奮闘した。今月8日に行われた練習中の紅白戦で左ハムストリングの肉離れを負い、全治約4週間と出場が絶望的だった。それでも現役最後の試合に覚悟を持って臨んだ。

今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー
今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー

「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました。この試合に向けてしっかりコンディションを合わせていきました。それまでにスタッフやトレーナーの方の支えがあったので本当に感謝しかないです。最後のソニー仙台FCの選手として最後の笛が鳴る瞬間までピッチに立てたことは本当にうれしいです。自分がやってきたことに誇りを持ってこれからもやっていきたいです」と白い歯をこぼした。

試合後にはセレモニーが行われ、チームの活動終了に惜しむ声も多かった。今季を全力で戦い抜いた選手たちは柔らかい笑みを浮かべ、このチームで戦えたことを誇らしげにしていた。

今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー
今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー

セレモニーが終わると選手たちのサイン会が開催され、長蛇の列を作ったファン、サポーターは選手たちとの別れを惜しんでいた。

ソニー仙台の誇りを胸に

吉野の最後の勇姿を観ようと仲間たちが集った。この日仙台大時代にボランチでコンビを組んだ鈴木大貴さんは埼玉県から駆けつけ、背番号14の奮闘を客席から見守った。

鈴木さんは「ケガをしていると聞いていたので試合に出られるかなと思っていましたけど、今シーズンはキャプテンもやっているので、チームに影響を与えられるような選手なんだとすごく感じました。最後にすごくいい形で終えられたと思います。サッカーが大好きで仲間を鼓舞したりと、いろんな人を巻き込む力が蓮のいいところだと思っています。本当にお疲れ様という言葉を届けたいです」と大学時代の相棒を労った。

大学時代の同期で鈴木さん、吉野主将とともに仙台大サッカー部で汗を流した本吉佑多さんは「本当にサッカー人生お疲れ様。これからの人生はサッカー以上に多分大変なことや、楽しいことがたくさんあると思うので『一緒に頑張りましょう』という言葉をかけてあげたいです」と口にした。

今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー
今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー

仲間たちの声援を受けて奮闘した吉野はケガを感じさせない動きで相手の攻撃を封じ、前線への攻撃参加を見せるなど短い出場時間ながら大きな存在感を見せていた。

「家族、妻、大学の同期、仲間たちの声援は『自分のサッカーをやろう、今週もきょうも頑張ろう』と思える活力になっていたので、感謝しかないです。そういった方々にピッチの上でプレーをしている姿を見せられてうれしく思います」とこれまで支えてきた仲間、家族に深く感謝していた。

現役引退後は未定だが、ソニーグループの社業に専念したいと考えている吉野主将。ソニー仙台の選手として培ってきた経験を今後のセカンドキャリアに生かそうとしている。

「最後まで諦めない気持や常に学ぶ姿勢、常に上を目指すところは社業に専念するところでもメンタリティの部分が必要になってくると思います。サッカーで得た経験を生かしていきたいです」とソニー仙台の誇りを胸に新たなステップを切る。

今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー
今季チーム活動終了のソニー仙台FC…現役最後の試合に出場したMF吉野蓮主将「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました」と気迫のプレー

試合を終えた吉野主将は「サッカー人生をやりきったので大満足です」と満面の笑みを浮かべた。これまでソニー仙台で豊富な運動量で攻守に奮闘してきた男は、新たなステージでも粘り強さと真摯な姿勢を見せて活躍するだろう。吉野主将、現役生活お疲れさまでした。

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