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「これってモラハラじゃ…」理不尽に怒る相手に疲れた時の対処法「アサーション」を身につけよ!

  • 2024.11.24

モヤモヤするけど、言いづらいことってありませんか?

私って我慢してばかり…そんなあなたにアドバイス
私って我慢してばかり…そんなあなたにアドバイス

下手なことを喋ると責められるから黙ってよう、口答えするとどこまでエスカレートするかわからない……。そんなふうに感じることが、ときどきありませんか?そのように感じることの多い関係は、モラル・ハラスメント(相手の非を見つけて貶める行為によって、「自分は正しい」という気持ちを満たす行為)に近い関係性にあるかもしれません。

そのようなときは、前回ご紹介したセルフ・コンパッションを自分に向けること、そして今回ご紹介するアサーションを意識することが糸口になるかもしれません。

コミュニケーションはプレゼンテーションではありません。論破や説得をされるものでもするものでもなく、自分の思いを伝えると同時に相手の思いを聴くものです。「自分が悪い」「自業自得」というものでもなく、「巻き込まれてる」「振り回されてる」というものでもありません。「自分も我慢しない、相手にも我慢させない」というためにどうすればいいのか考えながら、自分の思っていることを言ってみる。そうして、相手といっしょにあたたかな関係性を作ってみましょう。

アサーションは「自分も相手も大切にする自己表現」

アサーションとは、「意見を出し合って譲ったり譲られたりしながら、双方にとって納得のいく結論を出そうとするやりとり」をいいます。

まず、アサーション的(アサーティブ)ではないやりとりに、以下のようなものがあります。

(1)攻撃的自己表現:自分の思いや頼み事を相手に命令したり押しつけたりして、自分の思い通りに相手を動かそうとする自己表現(2)非主張的自己表現:自分の考えや気持ちを言わず、言いたくても自分を抑え、結果的に相手の言うことを聞き入れる自己表現

(1)と(2)は、押し付けと我慢の関係にあります。(1)は、自律的なようにみえて相手の善意や配慮に依存している状態です。たとえば、

(1):「電話苦手って知ってるよね?なんで電話しようとすんの!」(2):「(前、君から電話してきたことも何度かあったし、昨日「出れなくてごめん」って言ってたからしたのに……)ごめんね、もうしないからね。いつも怒らせてごめん」

自分の言いたいことだけを言って相手の言い分を聞かない。あるいは、自分の主張を押し通して、相手を自分の思い通りに動かそうとする。そんな自己表現に気圧されて思いを伝えないでいると、相手は「それでいい」「不満はない」と思うようになり、いつしか、むしろ相手が、「私ばかり我慢しすぎている」と思うようにさえなります。

そこで、3つ目の自己表現「アサーティブな自己表現」を身につけることが大切です。それは具体的には、「私は」を主語にすること(「私はこんな気持ちだ」「私はあなたにこうして欲しい」)。かつ、聴くこと(「私はこう思うけれど、あなたの気持ちを聴かせて」「あなたはどう?」)です。

相手の怒りに対するアサーション

さきほどの会話例のように、相手が怒っていると、どうしても萎縮してしまいます。怒りは何かをきっかけに相手が起こすものですから、怒ったことについての責任は相手にあります。

つまり、怒りは相手のものであり、「怒ることはないだろう」と思って仕返ししたくなったりして他人の怒りを自分に伝染させては、意味のない攻防や心の消耗につながります。そのため、相手の怒りに対しては、まず自分への思いやり(セルフ・コンパッション)を大切にし、聴いて理解しようとしつつ、「困る・怖い・傷つく」ということを伝えることが、自分の心地よさに少しでもつながるでしょう。

(川口将人)

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