1. トップ
  2. おでかけ
  3. 京都アートスポット5選~見る、体験する、世界観に没入できる京都

京都アートスポット5選~見る、体験する、世界観に没入できる京都

  • 2024.11.24

その先の京都へ

アサヒグループ大山崎山荘美術館
アサヒグループ大山崎山荘美術館「地中館」

何度訪れても新たな魅力が発見できる、京都。

 

Premium Japanでは、まだ多くの人が知らないであろう京都の魅力ある体験や場所をテーマ別に紹介していく。

 

京都府と京都市においても、「もうひとつの京都」(海の京都、森の京都、お茶の京都、竹の里・乙訓の4エリア)と、「とっておきの京都」(伏見、大原、高雄、山科、西京、京北の6エリア)の周辺観光を推進する取り組み「まるっと京都」をスタートさせた。

京都の魅力を「まるっと」体感できる旅に出かけてはいかが。

 

 

 

今回は、アートを体験する、歴史をアートと楽しむ、自然に囲まれたアートの3つのテーマで、Premium Japanおすすめするアートと触れ合えるスポット5選を紹介していく。

【触れて学べる体験型アートギャラリー】

 

 

紡ぎ、染め、織り、日本の伝統工芸を体験し、自分だけの作品をつくる「大原工房」

大原工房
大原工房

大原三千院にある紡染織工房。畑に囲まれた美しい自然の中で、紡ぎ、染め、織りの講習を受けることができる貴重な場所だ。紡ぎは綿を紡車で糸にする作業。
講習は全工程で12回だが、半日だけでも数日間でも日程に合わせて対応してもらえる。

染めは畑で育てている藍や周辺で採れる草木を使用。ハンカチやスカーフ、テーブルセンターなどの布染めは数時間、綿、麻、シルクなどの糸染めは数日間かかる。
織りは糸を選び、機にかけて、織り上げていく作業。マフラーやランチョンマットなら1日で、ショールや服地でも2~3日で完成する。染めと織りも時間がない人には臨機応変に対応している。帽子、鞄、マフラー、ジャケットなど、工房で制作された布製品も多数展示。

大原工房2
自然に囲まれた大原工房。

さらに、染めや織りに使用する糸、布などの素材も販売されていている。
草木染めの色彩の美しさや昔ながらの手仕事の温かさに触れ、自分でも作品を作ってみる楽しさは格別。旅がより豊かなものになることは間違いがない。

◆大原工房

 

【住所】京都市左京区大原草生町327
【TEL】 075-744-3138
【営業時間】 9:00~17:00
【定休日】 水曜日
【講習料】 コースによって異なる。
【アクセス】 京都バス10、16、17 「大原」から徒歩5分

京都府指定無形文化財である黒谷和紙の歴史と工程を学ぶ「黒谷和紙会館」

黒谷和紙
黒谷和紙

綾部市の北部にある黒谷で作られている黒谷和紙(くろたにわし)は、800年もの歴史をもつ京都府指定無形文化財。
平家の落武者がこの地に隠れ、生活の糧に和紙作りを始めたと伝えられている。
良質な楮(こうぞ)を原料に手すきで一枚一枚丁寧に作られる黒谷和紙は大変丈夫で長期間保存に適しているので、文化財の修復にも使われている。

黒谷和紙会館
美しい黒谷和紙に触れられる希少な空間。

黒谷和紙会館では工房や資料室の見学で黒谷和紙の歴史や作り方を知ることができるほか、予約をすれば紙すきを体験することも可能だ。
また、和紙や和紙加工品の販売コーナーもあり、良質の便箋や封筒、名刺などが手に入る。

周囲の自然環境は素晴らしく、谷を流れる黒谷川のせせらぎやかじかの鳴く声が聞こえ、秋になるとカエデやイチョウの紅葉が見事。自然に癒されながら、唯一無二の黒谷和紙に触れる時間は心に残る思い出になるだろう。

◆黒谷和紙会館

 

【住所】京都府綾部市黒谷町東谷3
【TEL】 0773-44-0213
【開館時間】 10:00〜17:00
【休館日】 月曜日、祝日、お盆、年始年末
【アクセス】 JR山陰本線 綾部駅南口より、あやバス黒谷線「黒谷和紙会館前」下車 徒歩2分

【京都ならではの歴史に触れるテーマギャラリー】

 

源氏物語の舞台『宇治十帖』の世界を体感できる「源氏物語ミュージアム」

源氏物語ミュージアム
源氏物語ミュージアム

平成10年に宇治市にオープンしたミュージアム。宇治川のほとりにあり、モダンな外観が印象的だ。源氏物語五十四帖で、最後の十帖は主に宇治が舞台となり、「宇治十帖」と呼ばれている。
このミュージアムでは「宇治十帖」の世界を音声や光の演出によって、分かりやすく紹介。

光源氏の邸宅である六条院の縮小模型の他、牛車、屏風、燈台など平安貴族が使った乗り物や調度品が実物大で再現されていて、興味深い。
映像展示室ではオリジナルのアニメなどを上映している。源氏物語に関する蔵書を4,500冊以上揃えた図書室も完備している。

平安の間
平安の間にある牛車。

展示を観た後はミュージアムショップで買い物を楽しみ、喫茶コーナーで休憩を。定期的に講座が開かれ、源氏物語の魅力や時代背景、当時の文化などをより深く学ぶ機会も提供している。

 

見応えたっぷりで、平安時代の雰囲気に没入できる、源氏物語ファンならずとも訪れたいミュージアムだ。

◆源氏物語ミュージアム

 

【住所】京都府宇治市宇治東内45-26
【TEL】 0774-39-9300
URL
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)
入館料 大人 600円、小人 300円
アクセス 京阪宇治線「宇治駅」から徒歩約8分、JR奈良線「宇治駅」から徒歩約15分

日本有数の酒どころで、日本酒の歴史から試飲まで楽しめる「月桂冠大倉記念館」

月桂冠大倉記念館
月桂冠大倉記念館

京都・伏見は日本有数の酒どころ。豊臣秀吉や徳川家康が本拠とした伏見城の外堀だった濠川から眺める白壁土蔵の酒蔵群はその象徴だ。
界隈には坂本龍馬が逗留した寺田屋や御香宮神社などの史跡も点在している。

月桂冠大蔵記念館はこの地に寛永14年(1637年)に創業した月桂冠の歴史や伏見の酒造り、日本酒の文化について紹介している。
展示室は二つあり、南展示室では月桂冠の史料を展示。
特に、月桂冠を全国区にした11代目当主、大倉恒吉の功績が大きく紹介されている。
北展示室ではいにしえの酒造用具類を作業過程が分かるように展示。

もろみ桶
展示室にある「もろみ桶」。

月桂冠の酒造用具は約6000点が京都市有形民俗文化財に指定されているが、その中で代表的なものを見ることができる。

 

展示を見終わった後はきき酒処で試飲を。ショップも併設され、この記念館でしか買えない限定酒が人気だ。

◆月桂冠大倉記念館

 

【住所】京都府京都市伏見区南浜町247
【TEL】 075-623-2056
【開館時間】 9:30~16:30(受付は〜16:00)
【閉館日】 盆、年始年末、臨時休館日
【入館料】 20歳以上 600円、13歳〜19歳 100円、12歳以下 無料
※20歳以上の方は3種類のきき酒付き、13歳以上の方はおみやげ付き
【アクセス】 京阪本線「中書島駅」から徒歩5分、近鉄京都線「桃山御陵前駅」から徒歩10分

【自然に囲まれてアートを楽しむ】

 

安藤忠雄の建築、モネの『睡蓮』連作、民藝の傑作が並ぶ「アサヒグループ大山崎山荘美術館」

大山崎山荘
大山崎山荘

関西の実業家、加賀正太郎が大正から昭和初期にかけて建てた「大山崎山荘」を創建当時の姿に修復し、安藤忠雄設計の新館を加えて1996年に開館した。絵画、陶磁器、工芸品、彫刻など約1,000点の作品を所蔵している。

 

最も注目したいのは、印象派の巨匠クロード・モネの傑作『睡蓮』連作だ。

初代社長の山本爲三郎コレクションが並ぶ
陶芸をはじめとする民藝活動ゆかりの作品。

また、朝日麦酒(現アサヒグループホールディングス)の初代社長、山本爲三郎が支援した民藝運動の作品も数多く所蔵。柳宗悦らとともに民藝運動を始めた河井寛次郎や濱田庄司の陶磁器、日本でも活動し、東洋と西洋の伝統的技術を取り入れたバーナード・リーチの陶磁器などを展示している。

「大山崎山荘」も洋風山荘建築として文化的価値が高く、2004年に美術館本館をはじめとする建造物が国の有形文化財登録を受けている。
約5,500坪の庭園では春は桜、初夏は睡蓮、秋はカエデやイチョウの紅葉、冬はツバキなどが楽しめ、いつ訪れても豊かな時間を過ごすことができる。
展覧会も常時開催。現在は「丸沼術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展」が開催中だ(12月8日まで)。

◆アサヒグループ大山崎山荘美術館

 

【住所】京都府乙調郡大山崎町銭原5-3
【TEL】 075-957-3123
【開館時間】 10:00〜17:00(入場は16:30まで)
【休館日】 月曜日(祝日の場合は翌火曜)、年始年末 ※臨時休館あり
【入館料】 一般 企画展ごとに異なる 高・大学生 500円(税込)中学生以下 無料
【アクセス】 JR京都線「山崎駅」、阪急京都線 「大山崎駅」より徒歩約10分
※無料送迎バスあり

元記事で読む
の記事をもっとみる