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運動できないときは「大豆製品」を食べよ。その“納得の理由”とは [医師監修]

  • 2024.11.22

これからの寒い季節は外出を控えがちになり、季節の変わり目による筋力低下の危険性が高まっています。しかし、適切な食生活と工夫次第で、年間を通して健康的に筋力を維持することができます。

25歳がピーク!一度失った筋力の回復には時間がかかる

人間の筋肉量は25歳でピークを迎え、その後は徐々に減少していきます。特に注目すべきは「フレイル」と呼ばれる状態です。

フレイルとは、加齢に伴う心身の活力低下によって、要介護状態になるリスクが高まった状態を指します。身体的な脆弱性だけでなく、認知機能の低下や社会的孤立なども含まれる複合的な健康課題です。

渋谷区のサン・キタノクリニック北野院長によると、「患者様の60代の女性は、昨年の猛暑で習慣だった散歩ができずに落ちた筋力が戻るのに約半年を要したと話していました。今年もそのような傾向です。この方は体脂肪も増えたそうです」と語っています。

一度失った筋力の回復には予想以上に時間がかかることに加え、これから寒い季節で外出を控えがちになることから、筋力維持の継続的な取り組みが重要となります。

植物性たんぱく質摂取で変わる!フレイル予防の最新発見

最新の研究によれば、フレイル予防には運動だけでなく、適切な食事摂取が重要な役割を果たします。特に注目すべきは、植物性たんぱく質の摂取です。

フジッコ株式会社と腸活の第一人者、京都府立医科大学大学院医学研究科教授 内藤裕二先生らの2024年の研究では、豆類や緑黄色野菜以外の野菜(根菜や海藻、きのこを含む)の摂取量が多い人ほどフレイルのリスクが低いことが判明しました。

特に、豆類に含まれる植物性たんぱく質と食物繊維の両方が、筋力維持に重要な役割を果たしていることが分かっています。

京丹後市の長寿者に学ぶ、冬でも続けられる健康習慣

京都府京丹後市は、人口あたりの100歳以上の比率が全国平均の3.3倍という驚くべき数字を示しています。

内藤先生の研究チームによる調査では、フレイルリスクの低い健康な高齢者の特徴として、動物性たんぱく質よりも魚類や豆類からたんぱく質を摂取する傾向が強いことが判明しています。

「京丹後市の長寿の方々は日常的に体を動かしていますが、食生活で肉はほとんど食べず、魚や大豆などの豆類でたんぱく質を摂り、食物繊維の多い食事が普通です。このような習慣が筋力を向上させ、免疫機能を強化することで健康長寿につながっています」と内藤先生は指摘します。

さらに内藤先生は「朝ごはんをしっかり食べて、腸の筋肉を刺激して便を出す習慣は腸の老化抑制、フレイル予防にも効果的です」と、朝食の重要性も強調しています。

朝食を変えるだけ!手軽にできる筋力維持の新習慣

25歳以降の筋力低下は避けられない自然な現象ですが、適切な食事と運動習慣があれば、いくつになっても筋力の維持・向上は可能です。

特に朝食習慣は重要で、一日のスタートから効率的にたんぱく質を摂取することで、筋力維持に大きく貢献します。

朝食に大豆製品を取り入れることで、たんぱく質と食物繊維を効率的に摂取することができます。従来の納豆や豆腐に加え、最近では手軽に摂取できる大豆ヨーグルトなども登場し、より気軽に継続的な大豆製品の摂取が可能になっています。

大豆ヨーグルトを展開するフジッコ「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」は、おからの栄養素(食物繊維)もそのまま含まれている

朝食の内容を変えるという小さな習慣の変更から、効果的な筋力維持をしていきましょう。

監修者プロフィール

京都府立医科大学大学院医学研究科 教授 内藤裕二先生

医学博士、消化器専門医、京都府立医科大学大学院医学研究科教授。消化器専門医として最新医学に精通し、健康長寿や抗加齢医学、腸内細菌や酪酸菌研究も専門としており、「京丹後長寿コホート研究」で腸内フローラ解析に携わっている。腸内細菌研究のエキスパート。

<Edit:編集部>

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