＜ドラマアカデミー賞＞助演男優賞は“西園寺さん”松村北斗『“ダメでもいいんだよ…”は今も大切にしている言葉の一つ』

【写真】松本若菜、松村北斗、倉田瑛茉が演じた“偽家族”が視聴者を魅了

2024年7～9月放送ドラマを対象に開催した第121回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞作・受賞者を発表中。助演男優賞は、「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)の松村北斗が受賞した。

同居を機に“幸せ”や“家族”について考えるハートフルラブコメ

同ドラマは、「ホタルノヒカリ」などを手掛けたひうらさとる氏による同名コミック(講談社「BE・LOVE」連載)が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺さん(松本若菜)と年下の訳ありシングルファーザーとその娘の風変わりな同居生活を通して「幸せって何？家族って何？」を考えるハートフルラブコメディー。

松村は4歳の娘・ルカ(倉田瑛茉)を持つシングルファーザー・楠見俊直を熱演。ルカとの抜群のコンビネーションも高く評価された。視聴者からの投票コメントでは、「涙が込み上げて声が出ないお芝居があまりに自然で、初回からグッと心をつかまれて、気が付いたら、こちらもぼろ泣きしていました」「牛乳をこぼしちゃったお子様のお世話が本物のパパっぽくて最高でした！」と、泣きの演技や“パパっぷり”を支持する声も多く寄せられた。

印象に残るセリフは「ダメでもいいんだよ…」

松村は撮影を振り返り、「楠見俊直を演じるに当たり、僕は父親になった経験がないので、娘役の倉田瑛茉ちゃんととにかくずっと一緒にいて、たくさんのことを経験することで自分にないものを作っていきました。瑛茉ちゃんには感謝してもしきれません」とコメント。

また、共に絶妙な掛け合いを見せた松本については、「お芝居が素晴らしいことはもちろんのこと、撮影初日から全スタッフさんの名前を覚えていたことが特に印象的でした。細やかに、名前を呼びつつ声を掛けていき、現場が仕事をするだけではなく人間関係がきちんと生まれる温かく団結力の強いものになっていきました。この精神を人として尊敬し憧れています」と大きな影響を受けたことを明かした。

心に響くセリフも多かった同作。松村が特に印象に残っていると挙げたのは、『ダメでもいいんだよ。ダメでもダメじゃないんだよ。だってそれも楠見くんじゃん。それを否定する権利なんて誰にもない、楠見くんにもない。ねえ、悲しむ時間もない生活の方がもっともっとダメだよ』。

松村は「このセリフは文字で見ているときと、実際に現場で、声で聞いたときの衝撃が圧倒的に違いました。きっと誰かに、こんな言葉を声に出して自分のためだけに言ってほしかったのだなと。それは僕だけではなく、みんなそうなんだろうと深く感動しました」と撮影時の心境を明かし、「作品が終わった今も大切にしている言葉の一つです」と語っていた。