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<ドラマアカデミー賞>脚本賞は「新宿野戦病院」宮藤官九郎氏 パンデミック描く終盤は『今だからやりたかった』

  • 2024.11.22
「新宿野戦病院」を手掛けた宮藤官九郎氏がドラマアカデミー賞脚本賞を受賞 (C)フジテレビ
「新宿野戦病院」を手掛けた宮藤官九郎氏がドラマアカデミー賞脚本賞を受賞 (C)フジテレビ

【写真】受賞トロフィーを手にする宮藤官九郎氏

2024年7~9月放送ドラマを対象に開催した第121回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。脚本賞は、「新宿野戦病院」(フジテレビ系)を手掛けた宮藤官九郎氏が受賞。1月クールの「不適切にもほどがある!」(TBS系)に続き、1年で2度の受賞となった。(以下、作品のネタバレを含みます)

オリジナル脚本の“救急医療エンターテインメント”「新宿野戦病院」

同作は、脚本家・監督・俳優・ラジオパーソナリティー・ミュージシャンなど幅広く活躍する宮藤氏による完全オリジナル脚本。新宿・歌舞伎町を舞台に、“ワケあり”な登場人物たちが交錯する社会の構図をテーマとし、“命”の尊さを投げかける新たな“救急医療エンターテインメント”。小池栄子がアメリカ国籍で元軍医のヨウコ・ニシ・フリーマンを、仲野太賀がヨウコに影響を受けていくチャラい美容皮膚科医・高峰享を演じた。

投票コメントでは、「宮藤官九郎ワールドのコメディーでありつつ、医療問題などにも踏み込んだ」「コロナ禍に近い状況を描き、社会に潜む異常性を客観視させた」と評価された。

宮藤官九郎氏「今年この2本を書けたことは、すごく意味があった」

受賞インタビューに登場した宮藤氏は、同作が生まれた経緯を「『ロケット・ボーイ』(2001年フジテレビ系)で組んだ河毛俊作監督から、久しぶりに『また何かやりましょう』と声を掛けていただいて『医療ドラマを書いたことない』と言ったら、いきなり『新宿野戦病院』というタイトルと基本設定が届きました」と明かす。

ヨウコを演じた小池については、「英語と岡山弁を習得しなければならなかった小池さんには『もう地獄ですよ』と言われ…。でも、その努力の跡が見えないぐらい自然にヨウコという人間を作り上げてくれました」と回想。

享役の仲野については「朝ドラや大河ドラマで活躍するようになり、勝手に『ここで“いけすかない”役をやっておいた方がいい』と提案し、金持ちの医者・享役に。ちゃんと好感度を下げられるところが、さすがでした」と2人の役作りを称賛した。

終盤では、新種ウイルスによるパンデミックも描かれた。宮藤氏はこの展開を「コロナ禍が落ち着いた今だからやりたかった」と言い、「作品にすることで、みんなで共有できたら」とも述べた。

また、今年受賞した2作を振り返り、「前回受賞した『不適切にもほどがある!』の市郎さんは過去から来た男、今作のヨウコは、アメリカから来た女。今の日本を俯瞰で見ている点は共通しています。今年この2本を書けたことは、すごく意味があったと思っています」と語っていた。

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