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「自分で考える力」と「コミュニケーション力」が身につくアメリカ流・読み聞かせ方法って?

  • 2024.11.22

アメリカでシングルマザーをしながら、子育てについて発信しているひろこです。息子が未就学児だったころ、近くの図書館で開催されていたストーリータイム(絵本の読み聞かせ)によく参加していたのですが、その時に驚いたことがあります。読み聞かせを聞いている間、子どもたちがたくさん質問をしていたんです。「どうして夜になると暗くなるの?」「どうしてうさぎちゃんは泣いてるの?」絵本を読んでいる人からも「どうしてだと思う?」「どうしてそう思ったの?」と子ども達に質問をするので、絵本の内容からどんどん話が膨らんでいっていました。子ども達も「あーだ、こーだ」と自分の意見をどんどん言っていてすごく楽しそう!と感じて、私が子どものころに参加していた読み聞かせとは雰囲気がまるで違うことに驚きました。

考える力を育てるダイアロジック・リーディング

日本で読み聞かせというと、大人が読んでいるのを子どもが静かに聞いているというイメージですが、アメリカでは読み聞かせの最中に子ども達がたくさん質問したり、自分の考えを言ったりします。ダイアロジック・リーディングと呼ばれる対話式の読み聞かせ方法で、アメリカではこのおしゃべりしながら読む方法が家庭や学校で取り入れられています。アメリカでは子どもが自分で本を読めるようになってからも10歳くらいまでは読み聞かせを続ける人が多いんですが、読み聞かせをしながら子どもと対話をすることで、子どもが「自分で考える力」「相手に伝える力」が育つということが研究結果からもわかっているそうです。今の子ども達は入ってくる情報の量が、私たちの子ども時代とはまったく違いますよね。なので、「これって本当にそうなのかな?」「僕はこう思うけど、他の人はどう思うんだろう?」と自分で考えて、人に伝える力って本当に重要になりますよね。このスキルって机で勉強して身に着くスキルではなく、子どものころからの練習が大事なんじゃないかと思います。対話型の読み聞かせでは、まさにこの練習ができると思い私も家庭での読み聞かせの時に取り入れています。

対話型の読み聞かせでできる声かけ

まずは簡単な質問をしていくことから始めていきます。「うさぎさんは何匹いるかな?」「お空の色は何色かな?」そこからだんだん具体的な質問にしていきます。「どうしてうさぎさんは泣いているのかな?」「どうしてみんな隠れているのかな?」のように、”Why”を使った質問をしていきます。絵本に登場するキャラクターの気持ちについて「どうして悲しいのかな?」「何が嫌で怒っているのかな?」と考えさせることは、子どもの情緒の発達にも繋がるので特におすすめです。質問に対して子どもが自分で考えて何か意見を言ってきたら、こんな声かけをしています。声かけ1.リピート「なるほど!〇〇ちゃんはそう思うんだね!」これは以前に臨床心理士の先生に教わったことなのですが、子どもが言ったことをそのままリピートするだけでも、子どもは「ママ(パパ)は、私の話を聞いてくれてる!」と感じるそうです。もちろん読み聞かせ以外でも、普段の会話にも使える方法です。この時に、子どもが「雪があるよ!」と言ったら「本当だね、雪がたくさん積もっているね」と違う言葉で言い換えることで語彙力を増やすことが出来たり、「りすが2個いるね」と子どもが間違えた時は「りすが2匹いるね、お友達かな?」とやんわり訂正することでも言語力がアップするそうです。声かけ2.肯定する「面白い考えだね!」大人からするとくだらないことだとしても、子どもが自分から言った意見はまずは肯定してみてください。ここで「そんなわけないじゃん」「何言ってるの」とか言ってしまうと、子どもは自分の意見を話すのが嫌になってしまうので、自分の意見が言えた時点で100点満点という気持ちで聞いてあげると、子どもも自分の意見をどんどん言えるようになります。声かけ3.知識を追加する「くまって冬になると冬眠するんだよ」さりげなくプラスアルファの知識を話すと、そこからさらにお話が膨らんでいきます。ただ、お勉強の雰囲気を出してしまうと子どもは楽しくなくなってしまうので、あくまでもお話を楽しくするためのプラスの知識を話してみるのが良いと思います。

読み聞かせを楽しくする声かけとうるさくした時の注意方法

私はよく本を読んでいる途中で息子に「この後どうなると思う?」「〇〇くんだったらどうする?」と聞いています。これは私の息子が1番ワクワクする質問で、読み聞かせの時間が楽しくなるのでおすすめです。ただ、おしゃべりしながらの読み聞かせだからと言って、こちらが読んでいるのに子どもが全然関係のない話をし始めたり、集中していないようなときはこんな風に注意をしています。「今はお話を読んでいる時間だから、リスペクトの気持ちを持って聞いてね」黙って静かに聞く必要はないけど、読んでくれている人に対してのリスペクトは持とうね、ということは伝えています。

1日1冊で充分!

できれば毎日たくさん本を読んであげたいけど、読み聞かせを何冊もするってすごく大変ですよね。私も普段は2冊くらいが限界です。たとえ1日1冊でも、子どもとおしゃべりしながら読むことで、子どもの能力を伸ばすだけではなくて、親子で楽しい時間が過ごせるのではないかと思います。みなさんがご家庭で読み聞かせをしている時の声かけやエピソードがあれば是非教えてください。

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Instagram:ひろこ(@hirorokok)

著書『LA在住のママがやっている アメリカ式・はじめてのお金教育』

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