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いざ!ラーメントラベルへ。旅とともに全国のラーメンを巡った筆者”おすすめの8杯”

  • 2024.11.22

こんにちは!トラベルライターの土庄です。旅の楽しみといえば色々ありますが、とくに欠かせないのが「食」ではないでしょうか。

その土地でしか味わえない料理や味との出会い、その瞬間の感動は、旅を一層印象深いものにしてくれます。

今回は、バリエーション豊かな「ラーメン」に焦点を当て、日本全国からおすすめの8杯をご紹介します。

地域ごとの特色やお店のこだわりが詰まった一杯のラーメンを求めて旅するのも一興ですよ。

筆者が思うラーメンの二大聖地

ラーメンは今や日本の国民食となっていますが、各地のラーメンを巡ってきた私にとって、とくに京都と青森はラーメンの二大聖地と言える場所です。

京都ラーメンは、最古の店とされる新福菜館を皮切りに、戦後から徐々に市内に広がり始めました。学生の多い地域でその人気が一層加速し、京都は全国でも屈指のラーメンの聖地となりました。なかでも、一乗寺は関西屈指のラーメン激戦区として知られています。

一方、青森県は煮干しラーメンの発祥地として有名で、県内のほとんどの食堂でラーメンが提供されています。味噌カレー牛乳ラーメンなどの独自のラーメンが多いことも魅力のひとつです。

【京都】麺屋 極鶏|完食するとスープが残らない一杯

京都ラーメンの聖地とも言える一乗寺。狭いエリアに50店舗以上のラーメン店が集まり、それぞれが個性豊かな一杯を提供しています。

そのなかでも、こってりラーメンファンを虜にしているのが「麺屋 極鶏」さんです。平日でも行列ができる超人気店で、通し営業にもかかわらず常に行列ができています。

極鶏の人気の秘密は「鶏だく」。鶏をとことん煮出して作られるスープは、まるでシチューのような濃厚さ。

重厚感と直球の旨味が詰まった一杯で、スープが絡んだ麺と一緒にご飯を食べたくなるほどの満足感があります。食べ終わる頃には、スープがほとんど残らない新感覚のラーメンをぜひ味わってみてください。

【京都】中華そば 高安|クリーミー中華そばの至宝

極鶏と並んで、一乗寺を代表するラーメン店として欠かせない存在が「中華そば 高安」さんです。こちらの白濁したスープは、豚骨と鶏ガラをベースにしており、まるでミルクのように濃厚でコクがありますが、後味はさっぱりしているのが特徴です。独特の甘味も感じられ、ここでしか味わえない一杯を堪能できます。

さらに、サイドメニューの巨大なからあげも大人気です。カレー粉がまぶされたからあげは、外はカリカリで中はジューシー。

味わい深い中華そばとからあげ3個がついてくる「からあげ定食」は、京都の腹ペコ大学生にとっての定番メニューです。ボリュームも素晴らしく、完食したらものすごい満足感に浸れます。

【京都】Gion Duck Noodles|お品書きは絵文字のみ

京都祇園エリアにひっそりと佇む「Gion Duck Noodles」さんは、ユニークなお品書きが特徴で、すべて絵文字で表示されています。店員さんが丁寧にメニューの説明をしてくれ、オーダーする前から楽しみがあります。提供されるラーメンは本格的で、とくにおすすめは鴨つけ麺です。

フレンチ出身のシェフが手がけるつけ汁は、濃厚ながらもクリーミーで絶品です。ドイツ産ライ麦を配合した自家製麺は食べ応えがあり、国産高級鴨肉の繊細な旨味と見事に調和しています。

三位一体となったつけ麺の完成度は非常に高いです。また、お皿の縁に添えられたフルーツソースも絶妙な箸休めとして楽しめます。

【青森】味の札幌 大西|ネタではない至極の完成度

青森駅から徒歩約10分の場所に位置する「味の札幌 大西」さん。元祖である看板メニューの「カレー味噌牛乳ラーメン」は、多くの熱狂的なファンを持つ一杯です。

その名の通り、味噌ラーメンのスープにカレー粉と牛乳を加えたラーメンは、一見すると変わり種に見えますが、一度食べるとその独特の味に魅了される人も少なくありません。

カレーのコクと香り、味噌の風味と塩味、そして牛乳のまろやかさが見事に調和し、一見異なる要素が絶妙に馴染んだ一杯です。

青森が雪に閉ざされる寒い冬、カレーと味噌のスパイシーで香ばしい風味に鼻腔を満たしながら、最後までスープを飲み干すひとときは最高ですよ。

【青森】朝日屋 日景食堂|懐かしい中華そばともやし

弘前の奥座敷と呼ばれ、湯治場として800年の歴史を誇る「大鰐温泉」。この地で350年以上にわたり温泉を利用した伝統的な栽培方法で育てられているのが「大鰐温泉もやし」です。一口噛むごとに感じる心地よい歯ごたえと、ほのかに漂う土の香りが特徴です。

温泉街にある「朝日屋 日景食堂」さんでは、この大鰐温泉もやしを使ったシンプルなラーメンが楽しめます。

ラーメンには大鰐温泉もやしをはじめ、たくさんの野菜がトッピングされ、旨味が塩ベースのスープにしっかりと溶け込んでいます。細い縮れ麺がスープと絶妙に絡み合い、心温まる優しい味わいです。

【北海道】えびそば一幻|押し寄せてくるえび感120点

新千歳空港にある北海道ラーメン道場の顔であり、いつ訪れても行列が絶えない人気店「えびそば一幻」さん。

大量の甘えびの頭を煮出し、独自のえび油と背脂を炒めてスープを使って極上のラーメンを作り上げています。その濃厚さは、まるで"えびそのもの以上"の旨味を堪能できる、唯一無二の一杯です。

おすすめは「えびみそ」です。啜るほどに押し寄せてくる、えびの香りと濃厚な旨味。そこに味噌の香りが絶妙に乗ってきます。

1本1本の細麺がよくスープと絡み、相性も抜群です。〆にはえびおにぎりを加えて雑炊風にすると、最後まで豊かなえびの旨味と風味を堪能することができます。

【神奈川・千葉】杉田家|直系がなせる濃さとパンチ

神奈川県横浜市にある吉村家を源流とする「家系ラーメン」は、全国に広まっていますが、吉村家で修行を積み、開業後も家系ラーメンの伝統を守り、成功しているお店だけに与えられる称号・直系店舗は限られています。

なかでも、家系総本山直系の一番弟子として名高いのが「杉田家」さんです。特徴的なのは、濃厚でしっかりと乳化された豚骨醤油スープ。

その濃厚さを際立たせるために、カエシや鶏油も力強く使用されており、元祖の味を独自で進化させたインパクトのあるラーメンを提供しています。モチモチとした麺も食べ応え抜群で、濃いスープにほうれん草のアクセントも◎です。

【愛知】好来道場|名古屋が誇る薬膳ラーメン

名古屋ラーメン界のラスボスとも言われる、好来系の元祖「総本家 好来道場」さん。今なお創業当時の佇まいを守っており、好来系ファンの聖地となっています。

ラーメンのみならず、松(デフォルト)・竹(メンマ増し)・寿(チャーシュー増し)という呼び方や、チップでの提供スタイルも、好来道場が原点です。

おすすめはスタンダードな「松」。鶏ガラ7割、豚骨3割の黄金比率、野菜の優しい旨味が溶け出したスープは、食べ進めるごとに染み渡っていくような味わい。

途中で、高麗人参酢を入れることで、鮮やかに味変され、滋味深さが増していきます。薬膳ラーメンという名でも親しまれる元祖の味を堪能しましょう!

未知の一杯を求めて、ラーメントラベルへ出かけよう!

ひとくちに豚骨ラーメンと言っても、魚介やカエシとの組み合わせ方、濃厚からあっさり、どろっとしたものから淡麗系……スープにはさまざまなバリエーションがあります。

これは地域性を反映したり、お店独自の確立した作り方があったりと、多様な要素が影響しているのが面白いところです。

ラーメンを求めて旅をするのも良いですし、旅先で気になったラーメンを試してみるのもおすすめです。きっと旅に深みが増すことでしょう。

All photos by Yuhei Tonosho

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