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毎晩【駅のベンチで寝ている中年男性】の正体を知って、同情せずにはいられなかった話

  • 2024.11.21

これは筆者の知人が目撃した【すぐに帰宅せず、駅で時間を潰す男性】のお話です。「あの人、いつも駅のベンチで寝ているな……」と気にしていたら、“ママ友とのお茶会”でその男性の正体が発覚して!?

画像: 毎晩【駅のベンチで寝ている中年男性】の正体を知って、同情せずにはいられなかった話

毎晩、駅のベンチで寝ているスーツ姿の男性

これは私が数年前に、数駅先のショッピングモールでフルタイムのパートをしていた時の話です。毎日電車でパート先まで通勤し、仕事帰りはいつも大体19時くらいには最寄駅に着いていました。

電車から最寄駅のホームに降りると、決まって思うのは「あの人、今日もここにいる」。その頃私は、毎晩最寄駅で見かける、ある男性のことが気になっていました。

その人はスーツ姿の40代くらいの男性で、酒に酔っている様子もなく、いつも駅のホームのベンチに座って、腕を組む姿勢で寝ていました。

その男性の左手の薬指に光る結婚指輪を見るたびに、「何か、まっすぐ家に帰りたくない理由でもあるのかしら」と疑問に思っていたのです。

そんな彼の正体は、意外なところで明らかになりました。

ママ友宅でお茶会中に、帰ってきた旦那さんの顔を見たら……?

ある日、町内の家族イベントで仲良くなったママ・Aさんの家に、ママ友数人で集まりお茶会をしていた時のこと。

話が盛り上がって、気づいたら日が暮れて外は真っ暗に。「長居してごめんね〜」とAさんに謝りながら皆で帰り支度をしていると、ちょうどAさんの旦那さんが仕事から帰ってきました。

その顔を見て、心の中で「あっ」と叫ぶ私。その男性は、いつも駅で寝ているスーツの男性だったのです。

「彼はAさんの旦那さんだったんだ。それにしても、いつもなら、彼はまだ駅で寝ているはずの時間。今日はどうして早く帰宅したんだろう」なんて思っていた時でした。

突然、Aさんが皆の前で、旦那さんに「なんでこんなに早く帰ってくるんだよ! なるべく家にいるなって言ってるだろ!」と叱責し始めたのです。

さらに「風邪をひいてしまったから、今日くらいは家で休ませてくれよ」という旦那さんに対して、Aさんは「はぁ? なら尚更帰ってこないでよ! 私と子供達にうつるじゃない!」と冷たく一蹴。

旦那さんは無言で、フラフラしながら奥の部屋に入っていきました。

見かねたママ友の一人が「ねぇ、何か事情があるのかもしれないけど、旦那さんに対しての態度、酷すぎない?」とAさんをたしなめました。

するとAさんは笑いながら「あの人、精神的につらいって理由だけで転職して、グッと給料が下がったのよ。腹が立って顔も見たくないから、21時より早く家に帰ってこないでって言ってあるの」と言うのです。

しかしAさんの家や普段の生活を見る限り、生活に余裕がないようには全く見えません。私は思わず「収入が減って不満なら、専業主婦のAさんが働けばいいじゃない」と言ってしまいました。

しかしAさんは呆れたように「なんで私が働かないといけないの? まぁ、旦那にはまた前職と同じくらい稼ぐようになったら、普通に帰ってきてもいいと言ってあるわよ」と言うばかり。

みんなAさんにドン引きして、お茶会は最悪な空気のままお開きになってしまいました。

その日以来、私はAさんと疎遠になってしまいましたが、後日他の人から「Aさんが旦那さんに離婚を言い渡され、町から出ていった」と噂で聞きました。親権も旦那さんが持つことになったそうです。

それを聞いて「そりゃそうだ」と思ったのは、私だけではないはずです。家族に対して、感謝の気持ちを持つことの大切さを実感した出来事でした。

【体験者:40代・女性パート主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。

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