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一時は1,500人が購入待ち。ガブリエラ ハースト随一の人気アイテム「ニーナ」バッグの誕生秘話

  • 2024.11.21
ガブリエラ ハースト 2023年春夏コレクションより。
ガブリエラ ハースト 2023年春夏コレクションより。

メーガン妃、アンジェリーナ・ジョリーサラ・ジェシカ・パーカーをはじめとするセレブたちに支持されているガブリエラ ハーストGABRIELA HEARST)の「ニーナ」バッグは、ハーストが今まで制作してきたものの中で最も自慢に思っているアイテムだということは、驚くにあたらない。

シューズとレディトゥウェアから始めたのですが、友人にほかの人がデザインしたバッグを持って歩くのはどうかと言われて。なので『ニーナ』は自分による、自分のためのバッグとして作ったのです」とハーストはUK版『VOGUE』のポッドキャスト「The Closet Digest」でブランド設立当初を振り返った。

偶然の出会いから生まれたブランドの傑作

ガブリエラ ハースト 2017-18年秋冬コレクションより。
ガブリエラ ハースト 2017-18年秋冬コレクションより。

伝説の黒人女性シンガーであり活動家であったニーナ・シモンにちなんで名づけられたバッグを本格的に生産することになったきっかけは、ロンドンの老舗高級ホテルのクラリッジスで訪れた。当時アップルのチーフ・デザイン・オフィサーを務めていたジョナサン・アイブと偶然エレベーターに乗り合わせたハーストは、その場でアイブにバッグの展開を後押しされたという。「『もし生産することにしたら、妻にもひとつ作ってください』と言われたのです。で、名刺を渡されて、彼がアップルのジョニー・アイブだって知ったんです。後日バッグをひとつ贈ったら、iPad Proをお返しにくれました」

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当初は25個しか製作しない予定だった「ニーナ」バッグは、瞬く間にカルト的な人気を獲得した。にもかかわらず、ハーストは自身のエココンシャスな理念に沿って、これまで数量限定でしか製造してきていない。一時は1,500人強もの人たちがウェイティングリストに名を連ね、順番を繰り上げてもらうようスタッフに働きかける顧客も出た。

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「世界中の卸売業者から取り扱いのリクエストが来ましたが、すべて断りました。ビジネスとしてはものすごい規模拡大になったかもしれないですが」と彼女は説明する。「同じ数の商品を作り続けるのには、それだけの天然資源を使う必要があったので、売り切りたくなかったのです。だから、顧客に直接販売するという形を取ることにしました」

ルックを提供するセレブからランウェイショーまで、ハーストは自身のファッションに対する考え抜かれたアプローチをあらゆる場面に適応している。「誰もがファッションに興味があり、誰もがショーに行きたいと思っている。だからこそファッションは情報を発信し、交流を促すための素晴らしい手段なのです」

Text: Emily Chan Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

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