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【ロエベ×中村アン】スタイリスト長澤実香「肩ひじ張らない可愛らしさを表現したいと思っていました」

  • 2024.11.21

「私が思うその人の魅力を、クリエイター同士の自由な化学反応で、ファッション誌だからできる表現で見せたい」そう語るスタイリスト長澤実香さんの隔月連載。今回のゲストは中村アンさん。主演ドラマが続き、年末に向けても出演作が公開ラッシュな彼女。俳優人生にとって役を演じていない時間を“幕間”と表現するとしたら? 素顔がのぞく瞬間を切りとってみた。

スタイリスト長澤実香の視点

今回、表現したかったものは?
 
これまで何度かアンちゃんとご一緒させていただいてきましたが、撮影現場に入ってくるときの、シャイな男の子みたいな姿が大好きで。とびきりのビッグスマイルで、コミュニケーション能力がずば抜けて高くて……という、パブリックな「中村アン」になる前のチャーミングな彼女を、私なりに表現したいとずっと思っていました。

コンパクトなテーラードジャケットにカーゴパンツの組み合わせは“The 男の子”なイメージと長澤さん。「でも、まんま“男の子”じゃなく、インに光沢のあるシルクのシャツを合わせているから、大人の女性が着て映えるルックになっていると思います。この合わせ技がロエベの魅力」ジャケット¥311,300、中に着たシャツ¥229,900、パンツ¥262,900、ベルト¥67,100(全てロエベ/ロエベ ジャパン クライアントサービス)

以前、アンちゃんが、メンズライクなオーバーサイズのレザーブルゾンを着てきたことがあり、その姿がすごく可愛くて。今季のロエベでそれに似たジャケットを見つけて「この服が、私の好きなアンちゃんを表現してくれる!」と直感しました。

以前アンさんが着ていたブルゾンを彷彿させる、ビッグシルエットのレザージャケット。「アンちゃんが着ると、小さな子どもがママのハイヒールをはいているような愛らしさを感じます」ドレープをたっぷり施したプリントトラウザーズとナパラム素材のジャケット、ふたつの質感のコントラストが今っぽさを生む。ジャケット¥859,100、パンツ¥426,800(共にロエベ/ロエベジャパン クライアントサービス)

ロエベの服は、女性性と男性性、タイトとボリューム、ラフとクチュールといった相反する要素が、ひとりの女性像のなかで肩ひじ張らずに表現されているのが魅力ですが、それがまさにアンちゃんとリンクするような気がしたのです。

「アンちゃんとロエベの服の共通項は、女性らしさと少年っぽさが共存するアトモスフィア」と長澤さん。素肌のうえにまとったなめらかなスエードのトップスからは知的な色香がただよう。トップス¥765,600、パンツ¥156,200(共にロエベ/ロエベ ジャパンクライアントサービス)

彼女がロエベを着たら、洋服のなかのどの要素、例えばイノセントな雰囲気、プレイフルなユーモア、質感で感じるセンシュアルなムードなどが色濃く表現されるのか? それこそがおしゃれの醍醐味であり、アンちゃんの「人間力」の表れだと思うのです。

タータンチェック柄のジャージードレスは、裾に向かうにつれ、黒のグラデーションが濃くなるデザイン。「チェックって人との距離が近くなる、親しみやすさのある柄のような気がします。このドレスは、クチュールライクなのに、カジュアルな“スキ”がある。アンちゃんの、まだまだあまり知られていない魅力を引き出せるかもしれないと思い、このドレスを選びました」ドレス¥476,300、シューズ[ヒール9㎝]¥327,800、バッグ[H17×W18×D11㎝]¥1,030,700(全てロエベ/ロエベ ジャパン クライアントサービス)

PROFILE_中村アン(ANNE NAKAMURA)。1987年9月17日生まれ、37歳。東京都出身。現在Coupang Playシリーズ『愛のあとにくるもの』がPrimeVideoで配信中。12月29日放送のTBS SPドラマ『グランメゾン東京』、12月30日に公開が決定した映画『グランメゾン・パリ』にも出演。この秋、初のOFFICIAL FANCLUB「アンチャンネル」を開設。

direction & styling :MIKA NAGASAWA hair:SHOTARO[SENSE OF HUMOUR] make-up:NOBUKO MAEKAWA[Perle Management] text: MIWAKO YUZAWA special thanks: THE WESTIN TOKYO

otona MUSE 2024年12月号より

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