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社員300人弱全員の月給を2万5000円アップした経営者が指摘「日本は価格転嫁しない」 大半の中小企業が実施しているのは無理な賃上げ?

  • 2024.11.20
【写真・画像】社員300人弱全員の月給を2万5000円アップした経営者が指摘「日本は価格転嫁しない」 大半の中小企業が実施しているのは無理な賃上げ? 1枚目
ABEMA TIMES

“パネリスト全員が結果を出している経営者”という実験的トーク番組、ABEMA『For JAPAN』が11月15日に放送され、社員全員の給料を引き上げた企業の代表が、価格転嫁に対する姿勢について提言した。

【映像】「僕は給料上げましたけど?」経営者の提言

スポーツコミュニティ株式会社代表取締役の中村伸人氏は、自社の社員300人弱全員の月給を2万5000円引き上げたと説明。この施策により固定費が年間1億円以上増加したが、顧客の月会費を300円値上げして対応したという。「“社員の給料に充てるので”とはっきり伝えた。これをやっていかないと、日本は価格転嫁せずに給料がずっと抑えられたまま、という状況を作ってしまう」と危機感をあらわにする。

株式会社UNI代表取締役の石川諒氏は、中村氏の取り組みを「素晴らしい」と評価。日本の実質賃金が低迷している現状を指摘し、「鶏が先か、卵が先かという話かもしれないが、明確に“従業員の給料を作るので価格転嫁させていただきます”と、全国あげてやっていくのも一つの方法だと思う」と述べた。

株式会社G-LOTUS代表取締役会長兼CEOの古橋慶樹氏は、社員の希望する給料額を原則として受け入れる独自の方式を採用していると説明。「無茶でなければ原則こちらがのむということを、創立当初からやっている。社員は金額に不満はなく、責任を持つので、結果生産性が上がる」と効果を語った。

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一方、パスファインダーズ株式会社代表取締役社長の日沖博道氏は、「ここにいらっしゃるのはうまくいっている方々」と、世の中の大部分の中小企業では現状が異なると指摘。「多くの中小企業がここ1〜3年で賃上げしてきたが、収益が上がっているわけではない。賃上げの原資たる付加価値を増やしているかを調べると、そうはなっていない。要は、痩せ我慢をして払っている」という実態を明らかにした。

日東精工株式会社代表取締役社長の荒賀誠氏は、賃上げの継続性の重要性を強調。「給与を2万円上げた時、2万円の労働生産性を上げないと来年が続かない。4月に賃上げをしてからは、その指標を全社員が見られるようにしていて、“がんばろう”という状態を作っている」と自社の取り組みを伝えた。

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