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「そうは問屋が卸さない」とはどんな意味?その成り立ちや用い方も解説!!

  • 2024.11.20

軽口言葉とされる慣用句、それが「そうは問屋が卸さない」です。 しかし、この言葉はそもそもどのような意味があるのでしょうか。

今回の記事はそんな「そうは問屋が卸さない」の意味に加え、成り立ちなども解説します。

「そうは問屋が卸さない」とは

ここでは「そうは問屋が卸さない」の意味を解説します。

「そうは問屋が卸さない」の意味

「そうは問屋が卸さない」は、物事はそううまくいくものではないということを表現した慣用句です。

現代では相手の甘い考えに苦言を呈す際や順調だと思っていたことが失敗した際などに使用されます。

相手の自分勝手な要求に対して「そう思い通りにはさせない」という意味で使用されることもあります。

そのほとんどは軽口言葉として使用されるのが特徴です。

「そうは問屋が卸さない」の由来

もともと「そうは問屋が卸さない」は「安値では問屋が卸売りしないこと」を意味していました。

「問屋」とは製品を仕入れて商店などの小売業者に卸す商売を指します。

基本的に「問屋」は安い値段で製品を卸しても儲けになりません。 そのため、かつては安値の製品だと卸売りされないことがしばしばありました。

こうした製品を仕入れて卸売りする「問屋」から生まれたのが「そうは問屋が卸さない」という言葉なのです。

転じて「そう具合よく・調子よくいくものではない」という例えとして使用されるようになったとされています。

「そうは問屋が卸さない」の用い方

ここからは「そうは問屋が卸さない」の使い方を解説します。

軽口として用いる

「そうは問屋が卸さない」は軽口混じりの表現として使用されます。

「そうはいかない」という気持ちをそのまま口にするのではなく、ひねりを利かせた言葉として「そうは問屋が卸さない」と表現するわけです。

古くは相手の注文に簡単に乗らないことを「そうは虎の皮のふんどし」「そうは烏賊の金玉」などのように表現していました。 「そうは問屋が卸さない」もその1つとされています。

転じて、自分勝手に都合の良いことを言っていても思い通りになるわけではないという表現として広まったとされています。

「そうは問屋が卸さない」の使用例

「そうは問屋が卸さない」は物事はそう簡単に運ぶものではないという意味で使用されます。

また、そう簡単に相手の思い通りにはさせないというようなニュアンスで使用されることもあります。

・例文1:無理に値切って交渉しようだなんて、そうは問屋が卸さないよ。 ・例文2:努力もせずに成功しようだなんて、そうは問屋が卸さないね。 ・例文3:夢だけ語ったところで、そうは問屋が卸さないか。

このように物事がそううまくいかないことの表現として使用します。

「そうは問屋が卸さない」は言い間違いされることもある?

「そうは問屋が卸さない」は言い間違いされることもあります。 ここからはよく勘違いされる表現と合わせて解説します。

文化庁による調査結果

「そうは問屋が卸さない」はよく言い間違いされることもある表現です。

現に文化庁が発表した「国語に関する世論調査」によると「そうは問屋が卸さない」と使用する人がいる一方「そうは問屋が許さない」と使用する人もいることがわかっています。

その割合は平成18年度時点で「そうは問屋が卸さない:67.7%」「そうは問屋が許さない:23.5%」でした。

平成27年度時点でも「そうは問屋が卸さない:70.4%」「そうは問屋が許さない:23.6%」という結果でした。

このことからもわかるように「卸さない」を「許さない」と勘違いして覚えている人が4人に1人いる計算です。

ただし、本来の言い方で使用する人は微増しています。 そう考えると徐々に本来の言い方が浸透・定着しつつあるといえるのではないでしょうか。

それでも4人に1人は誤った表現をしているので、正しい表現を覚えておきたいところです。

まとめ

「そうは問屋が卸さない」は軽口言葉として使用される表現です。

これはそううまくはいかないことを意味する言葉となります。 また、思い通りにさせまいとする意味も込められています。

日常生活でもしばしば耳にする言葉なので、普段から使用している人もいるのではないでしょうか。

ただし「そうは問屋が許さない」と覚えている人もいるため、使用する際には正しく使用しましょう。

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