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【三原康裕×MILK大川ひとみ対談】人気シューズも紹介!「スタッフの子がミハラヤスヒロのかっこいいスニーカーを履いている」

  • 2024.11.19

原宿ファッションの草分け、MILKとMILK BOYのディレクター大川ひとみさんの連載「原宿KURU?」。今回はシューズデザイナーの三原康裕さんが登場。三原さんのシューズへのこだわりやブランドについてのお話を伺いました!


【今回のゲストは三原康裕さん!】

高校生の頃に付き合っていた彼女がMILKを着ていたという三原さん。「当時は他にはアニエス・ベーとオゾンコミュニティとニコルが全盛期でしたね」

PROFILE:みはらやすひろ。シューズデザイナー。1972年長崎県生まれ。多摩美術大学美術学部デザイン学科テキスタイル専攻の在学中に独学で靴作りをスタート。1996年に『MIHARAYASUHIRO』を立ち上げる。2005-2006年秋冬からミラノコレクション、2007-2008年秋冬からパリ・メンズコレクションに参加。2016年秋冬コレクションより『Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)』 にブランド名を改名。@miharayasuhiro

【TALK】原宿に息づく「アンチテーゼとカウンターカルチャー」

大川ひとみ(以下、ひとみ) スタッフの若い子がカッコいいスニーカー履いていて、それどこの? って聞いたらミハラヤスヒロですって言って。知ってる! ってことで今回対談をお願いしたの。ずいぶん前から知っているけどどんな風に出会ったんだっけ? 三原康裕(以下、三原) クラブだったと思います。僕は当時は21才くらいでまだブランドを始める前だったかな。23才で会社を立ち上げて、当時は浅草に事務所があったんだけど、お店は原宿にこだわりました。まだ今ほど家賃が高くなくって背伸びしたら出せたんです。商業的じゃなくて、何か面白いことが起きやすかった。 ひとみ あの頃は今よりのんびりしてたよね。 三原 バブル崩壊後にそれまでの〝学歴社会が人生を決めていく〞、みたいなものが壊れたんですよね。それからデザイナーがある意味ロックスターみたいな感じになって、ファッションが自分たちの情熱を傾ける逃げ場所みたいになっていったんです。 ひとみ その頃はみんなが何かカッコいいことがしたいってことだけを思っていたもんね。 三原 そのひと言につきますね。

☑三原さんのショップはビルの裏にあるから「裏」!

大川さんがお店の前を通りがかり感激したという三原さんの素敵なショップ「裏」。週に3回のみオープンする隠れ家的存在。「このショップは駐車場だった場所を改装して1年前にオープンしました。シューズデザイナー、メンズファッション、レディースファッションといろいろやっていますが、空間も作りたいな、と思って。“物質と知覚”みたいなものをコンセプトにしました」(三原さん)。
住所:東京都渋谷区神宮前2-17-6 神宮前ビルディング地下1F
TEL:03-6434-0026
営業時間:12:00~20:00 営業日:水・金・土曜日

TALK【デザイナーが続々と生まれ、刺激的だった原宿】

三原 藤原ヒロシさんとかNIGOさんとかの裏原っていう形もあればケイタマルヤマさんやナンバーナインの宮下君とか、同時多発的にいろんな人が出てきて。日本のファッションが欧米より10年、20年遅れている、なんて言われていた時代に今の日本を代表するデザイナーが続々生まれた時代の原宿は刺激的でした。 ひとみ 三原君の靴を履いているその若い子はお金全然ないのよ。でも高くても買うの。そして三原君の若い頃のことは全然知らないんだよ。原宿だからこそ、この靴が生きるんだと思う。 三原 アンチテーゼとカウンターカルチャー。それは大川さんの背中を見て育った世代だからですよ!

☑三原さんが手がけたシューズをチェック

「三原君が革問屋で安い革を仕入れて靴を作っていたっていう話を覚えてる。当時のアイデアが今も生きているね」(大川さん)
「ジョン・ムーアというシューズデザイナーが廃棄される革を使って靴を作っていたということにも影響を受けました。当時の僕には高価だった海外の雑誌の小さな記事を擦り切れるほど読み込んだりしていましたね」(三原さん)

ひとみさんもお気に入り! オリジナルソールの“BLAKEY”

「この靴のソール部分は粘土で型を取ってスキャニングして作りました。コンピュータでデザインするよりデータ量が多いんですよ。逆にローテクでやる方が違いが出るかな、と思って。スニーカーの名前は好きなジャズミュージシャンから取ることが多いです」 “ブレイキー”オリジナルソール キャンバスローカットスニーカー 3万7400円(Maison MIHARA YASUHIRO/Ma ison MIHARA YASUHIRO TOKYO)

スポーティさで人気の「ウェイン」

スポーティなルックスと履き心地やクッション性のよさで人気が高いウェイン。K-POPスターなども愛用者が多いそう。こちらもブランドオリジナルソールを採用。シューズの名前はウェイン・ショーターから取ったそう。“ウェイン”オリジナルソール オーバーダイキャンバスローカットスニーカー 4万2900円(Maison MIHARA YASUHIRO/Maison MIHARA YASUHIRO TOKYO)

1940年代の登山靴を現代のテクニックでアレンジ

環境に配慮したオーガニックコットンや再生ゴムを使用したシューズライン“ジェネラルスケール”。「これは1940年代の登山靴を型取りして作った靴。デザイン自体は古いけれど今のテクニックでアレンジしています」ビンテージライクソールオーバーダイキャンバスシューズ4万1800円(General Scale./Maison MIHARA YASUHIRO TOKYO)

原宿に生息する、靴ひも結べな君

三原さんを「三原は全然デザインしない」と常にディスっている架空のゴーストデザイナー、“靴ひも結べな君”。原宿に生息しているそう。モノトーンとグレーの2色でフィギュアが発売中。1万9800円(Maison MIHARA YASUHIRO/Maison MIHARA YASUHIRO TOKYO)


Direction_HITOMI OKAWA Photograph_NAOKI MURAMATSU ※雑誌GLOW2024年11月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。

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