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神社の『掟』に「気を付けたいです」 境内の看板に「食すべからず」

  • 2024.11.21

「ご協力のほど、よろしくお願いいたします」

栃木県栃木市にある下野國鷲宮神社は、守ってほしい習わしがあるとして、Xアカウント(@washinomiya_88)に境内の看板の写真を投稿しました。

昨今、境内で目撃されている注意の看板といえば、「犬の連れ込み禁止」や「撮影禁止」など。

しかし、同社の看板には、めったに見ないだろう禁止事が書いてあったのです。

書かれていたのは、境内で鶏肉や卵を食べることについて。

各地の鷲宮神社は『お酉様(とりさま)』の愛称で慕われており、同社の主祭神である天日鷲命(あめのひわしのみこと)は、御使いがニワトリです。

そのため同社は、鳥類の肉や、卵を食べないよう呼びかけているのでした。

同社の敷地内には、ニワトリモチーフの石像や手水舎などがあるため、「ここで食べるのは確かに気が引ける」と思うことでしょう!

看板を初めて見た人々からは、驚く声が上がっています。

・境内での食べ物系の禁止って、珍しい気がする。気を付けたいです!

・コンビニエンスストアに寄ってから神社に行くと、揚げ物の『ファミチキ』とかを持っている可能性があるな。

・カップラーメンに入っている、具の卵も避けねば…。

・なんか『禁止』ではなく『掟(さだめ)』って書いてあるのがいいな。

宮司「代々食べておりません」

宮司の菱沼拓己さんに、看板についての話をうかがいました。

お使いをいただくのは申し訳ないということで、食べるのを禁じております」というコメントの後、次のように述べています。

鷲宮神社に仕える神職は、代々ニワトリの肉や卵を食べておりません。

先々代は生まれた時から。先代は20歳から。現宮司の私は、こちらに奉職した23歳の時から25歳の現在まで、いただいておりません。

参拝者にお願いするだけでなく、神職の人たちも気を付けているようです。

境内外で、鳥類の肉や卵を食べてからのお参りは問題ないのかを、菱沼さんに聞いてみると…。

普通のお参りでしたら大丈夫ですが、お願いごと御祈願をされる方は、どちらかといえば避けていただいたほうがよいです。

ただ、強要するものではないので、私から参拝者に対して「必ず避けてください」と申し上げたことはございません。

定かではございませんが、当社に伝わる話では、「鎌倉幕府2代将軍の源頼家公が、幼少の折に『百日咳』を患い、それを治すために母親の北条政子が、鶏肉と卵を避けて生活し、御祈願したところ、見事回復した」といういい伝えがございます。

いい伝えのこともあって、「参拝前から鶏肉と卵を避けたほうがよい」と思われる場合もあるのですね。

ちなみに、同社のお祭りの屋台で、焼き鳥や唐揚げは提供されていないとのこと。

お好み焼きやたこ焼きなど、原材料に入る程度のものなら許容されているそうです。

看板から神社についての理解が深まって、面白いですね。

[文・構成/grape編集部]

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