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上級キャンパーが徹底解説!キャンプボトルを選ぶ上で最も重要なこととは?

  • 2024.11.18

キャンプでも水分補給はしっかりと行いたい。
そこで、アウトドアの達人にして低山小道具研究家のモリカツこと森勝さんに、キャンプに重宝するボトルやカップを紹介してもらった!

森勝(もりまさる)さん
低山小道具研究家。愛称はモリカツ。子どもの頃は秘密基地造りと探検、文具や小道具に夢中だった。世界初や秘密という言葉に弱い。

ボトルは洗いやすさが意外なポイント

ボトル選びには、いくつかの基準がある。そのひとつめが、なんといっても携帯しやすい形状やサイズであること。

私は常に2本のボトルを持ち歩くようにしているのだが、このうち1本は、バックパックのサイドポケットから出し入れしやすい形状のものをチョイスする。

材質はステンレス製でもチタン製でも、プラスチック製でも、好みに合わせればいいだろう。
とにかく、山歩きの最中の水分補給が面倒な作業にならないものであることが重要だ。

そしてふたつめは、意外と思われるかもしれないが、洗いやすさなのだ。
わたしを含め、総じて日本人は清潔好きなので、使ったあときれいに洗えていない水筒は、次回の使用をためらってしまう。
そのためにも、選択の余地がある限り口が大きく洗いやすいタイプをおすすめする。

次にようやく、重さと丈夫さという基準がくる。
プラスチック製やソフトタイプは破損しやすいが、圧倒的に軽い。逆にステンレス製やチタン製は、重たいが丈夫だ。バックパックに収納しておく2本目のボトルは、この基準で選ぶことが多い。

金属製水筒は収納のしやすさで選べ

サイドポケットに収納するボトルと同じように、細長い形状なら立てた状態でバックパックに収納できるのでおすすめだ。

その一方、太めで丈の短いボトルをチョイスするのもアリ。
金属製の頑丈なボディなら、荷物の底に寝かせた状態で収納しておくこともできる。
また、金属製は直火にかけて飲み物を温めることもでき、とくに秋から冬、春にかけては重宝する。

魔法瓶タイプは保温力が決め手

二重構造で冷たい飲み物も温かい飲み物も飲み頃の温度を保ってくれる魔法瓶。
かつては内側がガラス製だったため衝撃に弱かったが、現在は内側がステンレス製のものが主流なので、破損の心配はほとんどない。

しかし、やはり二重構造なので他のボトルより重くなる。なお、どのタイプも保冷能力は同程度なので、差のでる保温能力で選ぶのがいい。

プラスチック製はとにかく形状重視

サイドポケットに収納したり、保温カバーをつけてベルトに固定して持ち歩く、私の1本目のボトルがこれであることが多い。
とにかく頻繁な出し入れの負担にならない形状であることが重要で、軽量であることも大きなメリットのひとつに数えられる。

スリムな形状のものを選べば、バックパックを背負ったままで手軽にサイドポケットから出し入れできる。

ソフトタイプは使用後の収納性が強み

金属やプラスチックのハードタイプは中身を飲み終わったあとも空の容器をそのままのサイズで持ち運ぶことになるが、ソフトタイプはくるくると丸めて小さく収納できるのが最大の利点。

しかし、液体が入った状態のときに形状が定まらず収納に苦労するのが難点だ。

保温カバーがあれば凍らせた氷も持っていける

魔法瓶ではなく金属やプラスチック製のボトルと保温カバーを併用して重量軽減を狙うのもひとつの手。
さまざまなボトルの形状に対応したカラフルなカバーが市販されているので、自分の好みに合わせてドレスアップするのもいい。

モリカツのこだわりボトルはコレだ!

もっとも推すのはKeithのチタンti3060、いわゆるGⅠタイプのボトルだ。
本体の外側に同じ形状の飯盒が重ねられており、これひとつで多用途に活用することができる便利モノなのである。
尚、ボトルホルダーはわたしの好みでMAXPEDITIONのものに交換している。

このタイプを選んだのは、程よく寸胴なのでバックパックに寝かせた状態で収納できるサイズであることも大きい。
これまでに挙げたボトルを選ぶ際の条件の多くに合致するモデルなのだ。

カップは機能性+デザインで選びたい

わたしがカップを選ぶときの基準は、携帯性、使いやすさ、見た目の3つだ。

携帯性というのは、もっともわかりやすい。
具体的には、スタッキング(重ねた状態)で収納できるかどうか。
単にカップを重ねて収納するというだけでなく、カップのなかに別の道具を収納することで、容積を減らすことができるかもひとつの基準となる。

使いやすさは、アウトドアに限らず重要なポイントだろう。
わたしがアウトドアで持ち歩くカップのうちのいくつかは、自宅での普段使いにも重宝している。
飲みやすさや保温性、再加熱の容易さなど、いくつもの評価すべきポイントがあるので、使う人それぞれの優先順位で選べばいい。

そして最後は、見た目。特別な機能性を求めないキャンプで重要な要素だ。
仮に同じコーヒーを飲むとしても、味気ない紙コップで飲むよりも、お気に入りのデザインのカップで飲むほうが、味わいはぐんとよくなるはず。
楽しい時間を演出してくれるだろう。

コンパクトに収納できるタイプが◎

写真のフォールドアカップは折りたたんでコンパクトに収納できるのが最大の魅力。
もともとはwildoというスウェーデンのメーカーが開発した商品なのだが、アウトドアファンから絶大な支持を受けている。

GSIのカップは樹脂製のカップを2つ重ねることで、保温力を上げている。
また軽量で持ち運びやすい。カップを分ければ2種類の飲み物を飲むことも可能だ。

誰かと楽しむキャンプならスタッキングできるカップを

複数のカップを持ち運びたい場合、重ねた状態で収納できるかどうかは非常に大きな意味を持ってくる。
ひとりでトレッキングするのなら必要ないが、誰かと山歩きをして山中でコーヒーを淹れたとき、相手が「カップを持ってこなかった……」という笑い話のような状況もよくあるのだ。

そういうときに気軽に貸し出せるよう予備のつもりで用意しておくといい。
また、大型のマグカップにコーヒーフィルターなどを収納しておくこともできる。
わたしはカップにぴったりと収納できるアイテムをチョイスしてカスタマイズを進めている。

自分のセンスで選ぶことも大切!

キャンプの場合、持ち歩く際の重量や携帯性を意識する必要があまりないので、こだわりの逸品を選ぼう。

なかでも琺瑯製が使いやすく、アウトドア用品メーカー各社から、さまざまなデザインのものが発売されているので、自分の好みに合わせたカップをチョイスすればいい。
大柄な欧米人の体格に合わせた形状が主流だが、日本人の場合はやや細身で持ちやすいタイプがおすすめだ。

アルコール類を楽しむために、お気に入りの桝やぐい呑みも雰囲気が出て良いだろう。

モリカツのこだわりカップはコレだ!

わたしが最も推すのは、イエティのランブラー10オンス ローボウルだ。
本体はハンドルのつかないシンプルな形状で、これにオプションのハンドルを組み合わせて使用している。

比較的廉価で購入が可能で、本体には異物が入り込まないよう、飲み口のついたフタが付属している点もポイントが高い。

容量は10オンス(296㎖)と、1杯のコーヒーを楽しむのにちょうどいい。
見た目も、わたしの好みにぴったりだ。
そのため、アウトドアに持ち出すだけでなく、自宅でも愛用している。

チタン製カップもオススメ

チタン製カップは、使い勝手の良さでは突出している。
熱伝導性が低いため、熱いコーヒーを注いでもカップがそこまで高温にならず、口元がヤケドする可能性が低い。

保温性を高めたダブルウォール(二重構造)のタイプもあるが、性能は過剰に期待しないほうがいい。
熱々のコーヒーなどで体を温めたい時は、チタン製のシングルウォールカップを炙りながら飲む場合も多い。

シングルバーナーとチタン製カップの組み合わせ

直火にかけられるチタン製カップのなかにシングルバーナーを収納しておけば、その場でカップを鍋代わりにしてお湯を温め、そのままカップとして使うこともでき、ひとつで完結させることができる。
山中で自分がなにをしたいかを考え、その用途にあわせてスタッキングの内容を考えてみよう。

万能用途のシェラカップ

大口のシェラカップはキャンパーに人気が高く、カップ以外に皿の代用とする人も少なくない。
しかし口が大きいぶんホコリや虫などが入り込むことも多いので、どういうシーンで使うかは考えたい。

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