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元宝塚歌劇団・雪組娘役スター【野々花ひまり】退団後初インタビュー!先輩方との思い出も語る!

  • 2024.11.17

今回のゲストは元宝塚歌劇団・雪組娘役スターの野々花ひまりさん。笑顔がとびきり可愛い野々花さん。伝統ある宝塚の娘役らしさも、現代的な面もあわせ持つ野々花さんは、さまざまな公演で重要な役柄を担う大切な娘役さんでした。今回のインタビューでは、ご卒業直後の今のお気持ちをお話しいただいています。記事の最後には未公開カットもたくさん掲載いたしますのでどうぞお楽しみください!

退団後は、大自然に囲まれて、自分を見つめ直しました。

元宝塚歌劇団 雪組 娘役 野々花ひまり
美夢ひまり(以下 美夢)

今日はずっとお会いしたかった、同じお名前のひまりちゃんがいらしてくださいました! 私の記憶の限りだと……ひまり、という芸名のタカラジェンヌは私の次にひまりちゃんだったと思います。


野々花ひまりさん(以下 野々花さん)

私もずっとお話しさせていただきたいと思っていました! 今日はよろしくお願いいたします。


美夢

ずっとお話したかったのですが、コロナの影響などもあり、今まで機会がなかったんですよね。絶対にVOCEにご出演いただきたいと思っていて……今日は来て下さってありがとうございます!


野々花さん

うれしいです!


美夢

千秋楽から二週間ほどたちましたが、少しゆっくりできましたか?


野々花さん

はい。ずっと行きたいと思っていた北海道に行って、グランピングをしてきました。自然の中で過ごすことがとても好きなので、リフレッシュできました。


美夢

北海道、いいですね~。


野々花さん

私は在団中全国ツアーにも一度も行ったことがなくて、ずっと北海道に行きたいと思っていたんです。ソフトクリームがすごく美味しかったです!


美夢

他には何をされましたか?


野々花さん

大自然に囲まれて、星空もとてもきれいで。その中で、今後のことを考えたり、自分を見つめ直す良い時間になりました。


前楽の日は大泣きしたんですけど、千秋楽の日はすっきりした気持ちでした。

元宝塚歌劇団 雪組 娘役 野々花ひまり
美夢

千秋楽の日を振り返ると、いかがでしたか?


野々花さん

本当に朝から夜まで幸せいっぱいで。支えてくださった皆さまに感謝しています。


美夢

退団の千秋楽って本当にそうですよね。


野々花さん

前楽の日は雪組のみんなと離れる寂しさが溢れてきてしまって、下級生の子と抱き合って大泣きしたんですけど……千秋楽の日はすっきりした気持ちで、これまでの感謝と幸せをひたすらに感じていました。


美夢

卒業はいつ頃から考えていたのでしょうか?


野々花さん

劇団にお伝えしたのは、ひとつ前の大劇場公演『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』のときです。


美夢

卒業を決めたきっかけは?


野々花さん

「いつかは卒業」ということはずっと考えていましたが、一番のきっかけは、とてもお世話になった和希そらさん(※編集部注:元雪組男役スター)が退団されると聞いたときでした。


美夢

和希さんは特別な存在だったんですね。


野々花さん

和希さんが組替えで雪組にいらしてから、ご一緒させていただくことが多く、自分の目指すもの、自分に足りないものをすごく感じるようになりました。一緒にお芝居をさせていただいて、自分の中の感覚がすごく変わったんです。『双曲線上のカルテ』でも一緒に舞台を作らせていただいて、本当に楽しくて濃い時間だったのですが、まさかその次の公演でご卒業されるなんて全然知らなくて。


美夢

和希さんも、一緒に公演をしながらも、退団発表を悟られないようにされていたんですね。


野々花さん

はい、だからとても衝撃的だったんです。それが、「私はこの先どうするのだろう?」と自分の未来を考える一つのきっかけになりましたね。


美夢

でも周りの方はびっくりされたでしょう。


野々花さん

そうですね。でも引き留めてくださる一つ一つのお言葉が、次に進むエネルギーになりました。


こんなに歌もお芝居も大好きになれるなんて、音楽学校時代には考えられませんでした。

元宝塚歌劇団 雪組 娘役 野々花ひまり
美夢

幼い頃から宝塚を目指していたんですか?


野々花さん

私は舞台が大好きで、劇団四季に憧れていたんです。でも中学2年生の頃にお世話になっていた先生に宝塚という世界を教えていただいて。初めて観た宝塚は95期生の方々の宝塚音楽学校の文化祭なんです。


美夢

文化祭を! それは珍しい出合い方ですね。


野々花さん

そこで宝塚音楽学校って、こんなにいろいろな芸事を学べる学校なんだ、と惹かれました。その後に95期生の初舞台公演も観劇させていただいて、どんどん気持ちが強くなっていきました。


美夢

そして数年後、99期生として入団されたんですね。


野々花さん

バレエは3歳からやっていたのですが、それ以外のことはまったくやっていなかったので、はじめはお芝居は恥ずかしくてできなかったし、歌は全然声が出なくて苦労しました。


美夢

音楽学校の2年間で開花したのでしょうか。


野々花さん

全然していないです! 下級生時代も本当に戦っていました。


美夢

それでも新人公演の『ファントム』のクリスティーヌ役など、見事に演じていらっしゃいましたね。


野々花さん

クリスティーヌ役は本当に挑戦でした。歌うことが怖かった私に真彩さん(※編集部注:元雪組トップ娘役の真彩希帆さん)が歌の楽しさや、歌に対する向き合い方を教えてくださったので、歌に対する意識が大きく変わりました。こんなに歌もお芝居も大好きになれるなんて、音楽学校時代には考えられませんでしたね。


美夢

出演された作品はどれも大切な作品ばかりだと思いますが、強いて思い出に残った作品をあげるとしたらどれでしょうか?


野々花さん

『39 Steps』でしょうか。自分が卒業を決めて、出演させていただいた作品ですが、これまでのご褒美のような毎日でした。


美夢

専科の凪七瑠海さん主演の作品ですね。


野々花さん

男役を極めていらっしゃるかちゃさん(※編集部注:凪七瑠海さんの愛称)の相手役をさせていただけたのは、毎日とても幸せでした。娘役を本当に大切にしてくださり、舞台上で心から幸せって思わせてくださる、偉大な男役さんです。


美夢

素敵すぎます。


野々花さん

かちゃさんとは『39 Steps』で初めてご一緒させていただきましたが、出会えたことに心から感謝しています。


宝塚という世界から一歩外に出ましたので、視野を広げて人生経験を積んでいきたいと思っています。

元宝塚歌劇団 雪組 娘役 野々花ひまり
美夢

今後はどのようなことをやっていきたいですか?


野々花さん

まだ模索中ですが、しっかりと自分と向き合って一歩一歩進んでいけたら良いなと思います。


美夢

ファンの皆さまとお会いできる機会はありそうでしょうか?


野々花さん

あったら良いなと思っています。表現すること、お芝居は大好きですし、続けていきたいですね。人を笑顔にできる仕事がしたいんです。今まで舞台しか知らずに生きてきましたが、舞台にとらわれず、広い世界を見られたら良いですね。


美夢

そうですね、かなり世界の広さに驚くと思いますよ。


野々花さん

今は「これをやっていきます!」と言えるようなはっきりしたことは何も決まっていませんが、宝塚という世界から一歩外に出ましたので、視野を広げて人生経験を積んでいきます!


美夢

宝塚でいろいろな経験をされたんだなっていう、良い表情をされています! では来週も引き続き、いろいろなお話を伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!


野々花さん

はい! 皆さま、来週も是非ご覧下さいね〜。


【野々花ひまりさん・プロフィール】

野々花 ひまり(Himari Nonoka)
福岡県出身。2013年宝塚歌劇団入団。雪組公演『ベルサイユのばら』で初舞台、その後組まわりを経て雪組に配属。17年『幕末太陽傳』新人公演初ヒロイン、21年『ほんものの魔法使』でバウホール・東上公演初ヒロイン。在団中の主な出演作は、『ファントム』(新人公演クリスティーヌ・ダーエ役)、『BONNIE&CLYDE』(ブランチ・バロウ役)、『39 Steps』(アリス役)など。24年『ベルサイユのばら』(ロザリー役)で宝塚歌劇団を退団。今後の活躍が期待される。

撮影/大坪尚人 取材・文/美夢ひまり

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